2026年、MIYAVIさんとDonnerが共同開発したシグネチャー・ペダル「Double Swords」が発売されました。歪み系のRage Breakerと、空間系のDimension Weaverです。2台でブースター、ファズ、オーバードライブ、リバーブ、ディレイ、コーラスを扱えます。
過去の本人インタビューでは、Eventide H9、Electro-Harmonix POG2、BOSS OC-3、Pete Cornishのファズも挙げられています。この記事では2026年の共同開発機、2020年の本人発言、2014年の公式システムを分け、同型機と現行の同系統機まで紹介します。
MIYAVIのエフェクター|先に結論
同じ機材でMIYAVIさんの音作りを始めるなら、2026年発売のRage BreakerとDimension Weaverが最も分かりやすい選択です。本人が音の狙いと推奨設定を説明しているため、過去のボードを一式集めるより再現の出発点を決めやすくなっています。
過去機材まで含めると、ポイントは次の4つです。
- Rage Breakerでブースト、ファズ、オーバードライブを組み合わせる
- Dimension Weaverでディレイ、リバーブ、コーラスを加える
- POG2で上下のオクターブ音、OC-3で下のオクターブ音を加える
- H9でピッチ、モジュレーション、ディレイ、リバーブを切り替える
Guitar Worldは、MIYAVIさんがライブでギター信号をMarshall JCM 800、Fender Twin Reverb、Ampegのベースアンプへ分け、高域と低域を補っていたと紹介しています。どのエフェクターの信号を各アンプへ送ったかは記載されていません。
2026年のMIYAVIシグネチャー・ペダル
Double Swordsは、2026年1月のNAMM Showで発表され、同年3月に日本で紹介された2台の3-in-1ペダルです。
| 製品 | 内蔵エフェクト | 音作りの要点 |
|---|---|---|
| Donner Rage Breaker | ブースター、ファズ、オーバードライブ | スラップのアタック、歪みの重ねがけ、リード |
| Donner Dimension Weaver | リバーブ、ディレイ、コーラス | 反復音、残響、揺れを1台で追加 |
Donner Rage Breaker
Rage Breakerは、ブースター、ファズ、オーバードライブを個別にオン/オフできるアナログの歪み系マルチエフェクターです。
MIYAVIさんはギター・マガジンの取材で、スラップ時はブースター単体でエッジを立てるほか、オーバードライブやファズへ重ねて使うと説明しています。ブースターは弦のアタックを潰しすぎず、1音を弾いた瞬間のアタックと音量感を保つことを重視して設計されました。
推奨設定は全ノブ12時を基準に調整します。ブースターはGainを上げ、Outputを下げるのがMIYAVIさんの開始例です。ファズはGateで音の切れ方を調整し、オーバードライブはGainでバッキングとリードの歪み量を決めます。
Donner × MIYAVI 3 in 1 ギターエフェクター OVERDRIVE・FUZZ・BOOST オールアナログ設計 コンパクトペダル Rage Breaker
Donner Dimension Weaver
Dimension Weaverは、デジタルリバーブ、アナログディレイ、アナログコーラスを1台にまとめた空間系マルチエフェクターです。3つのエフェクトを個別にオン/オフできます。
公開された開始例では、リバーブのDwellを9時、Mixを1時、Toneを中央付近に設定しています。ディレイはLevelを高めにし、ソロの終わりへ反復音を残す使い方が紹介されました。これは製品紹介時の推奨設定で、特定のライブ曲の設定ではありません。
Donner × MIYAVI 3 in 1 ギターエフェクター Chorus・Delay・Reverb 空間系マルチペダル Dimension Weaver
ディレイを単体で比較したい場合は、機能と音の違いを次の記事で確認できます。
コーラスの揺れ方や定番機を比べる場合はこちらを参照してください。
2020年にMIYAVI本人が挙げた4種類のペダル
Guitar Worldの2020年6月22日公開インタビューで、MIYAVIさんは次の機材を挙げています。
| 製品 | 機材の種類 | 資料で分かること |
|---|---|---|
| Eventide H9 Harmonizer | マルチエフェクター | 本人が使用機として言及 |
| Electro-Harmonix POG2 | ポリフォニック・オクターバー | 本人が使用機として言及 |
| BOSS OC-3 | オクターバー | 本人が使用機として言及 |
| Pete Cornish fuzz | ファズ | メーカー名と種類まで言及。型番は未記載 |
Eventide H9 Harmonizer
H9は、Eventideのピッチ、モジュレーション、ディレイ、リバーブなどを1台で扱うマルチエフェクターです。2020年の本人発言では「H9 Harmonizer」と呼ばれており、Standard、Core、Maxのどの仕様かまでは示されていません。
H9 StandardとH9 Coreは2021年3月に生産を終えました。H9 Maxは旧世代の全52アルゴリズムを搭載したモデルです。
Eventide H9 Harmonizer Gen 2
2026年6月に発表されたH9 Harmonizer Gen 2は、H9 Maxの後を受ける現行モデルです。H9 MaxとH90のアルゴリズムを収録し、本体ディスプレイとノブで操作できるよう再設計されています。MIYAVIさんが2020年に挙げた旧H9とは別製品です。
参考 H9 Harmonizer Gen 2Eventide Audioマルチエフェクターを選ぶときは、エフェクト数だけでなく、演奏中にプリセットを呼び出しやすいかも確認してください。
Electro-Harmonix POG2
POG2は、原音に1オクターブ下、2オクターブ下、1オクターブ上、2オクターブ上の4音を重ねられるポリフォニック・オクターバーです。8プリセットを保存でき、ATTACK、ローパスフィルター、DETUNEで音の立ち上がりと倍音の広がりも調整できます。
同じインタビューでMIYAVIさんはPOG2も挙げていますが、設定値と出力先は記載されていません。
参考 POG2 Polyphonic Octave GeneratorElectro-Harmonixelectro-harmonix エレクトロハーモニクス エフェクター ポリフォニックオクターブジェネレーター POG2 【国内正規品】
Amazon楽天市場Yahooショッピングメルカリで探すサウンドハウスで見る
BOSS OC-3 SUPER Octave
OC-3は、POLY、OCT2、DRIVEの3モードを備えたデジタル・オクターバーです。DIRECT OUTを使うと、原音とオクターブ音を別系統へ送れます。
BOSS公式資料では2003年から2020年までのモデルで、現在は販売完了です。
参考 OC-3 SUPER OctaveBOSSBOSS OC-5 Octave
OC-5は、OC-3で採用されたPOLYモードを発展させた現行のBOSSオクターブ・ペダルです。OC-3のDRIVEモードはありませんが、+1オクターブ、OC-2系のVINTAGEモード、DIRECT OUTを備えます。
参考 OC-5 OctaveBOSSPete Cornish fuzz
2020年の本人発言では、Pete Cornish製のファズというところまで分かります。型番は示されていないため、モデル固有の回路や設定には結び付けられません。
ファズを選ぶ場合は、Rage BreakerのGateを使った切れ方を先に試し、それとは異なるファズが必要かを判断すると機材を増やしすぎずに済みます。
2014年の公式システムと2019年公開の過去機材
Free The Toneは2014年6月、MIYAVIさんのワールドツアー用システムを公開しました。メインボードは同社が製作し、Free The Toneが改造したProvidence PEC-2で制御。信号の入出力にジャンクションボックス、電源にPT-1D、ボードにForvis Light Pedalboardを使用していました。
参考 MIYAVI’s Latest SystemsFree The Tone2019年公開の二次資料では、複数時期の機材として次の製品が紹介されています。H9、POG2、OC-3は前章と重なるため、ここではそれ以外を整理します。
| 製品 | 機材の種類 | 本人使用機との関係 |
|---|---|---|
| Ibanez TS808HW | オーバードライブ | TS808HWV2は後継モデル |
| weed BD-2 mod / Double SW | モディファイ・オーバードライブ | BD-2Wは元のBD-2系。weed modとは別仕様 |
| SoloDallas The Schaffer Replica Pedal | ブースター | 同型機 |
| Pete Cornish NG-3 | ファズ | 2019年二次資料で製品名を確認 |
| Sonuus Voluum | ボリューム系マルチ | 同型機 |
| DigiTech Whammy 5 | ピッチシフター | 同型機 |
| tc electronic PolyTune 2 Mini | チューナー | 後のPolyTuneシリーズとは別世代 |
| PEC-2、PT-1D、JB-41、FP7045 | スイッチャー、電源、接続、ボード | 音色を作るペダルとは役割が異なる |
Ibanez TS808HW
TS808HWは、Tube Screamer回路をハンドワイヤードで組んだオーバードライブです。2019年公開の二次資料では、MIYAVIさんのボード写真と設定例が紹介されています。
Ibanez TS808HWV2
TS808HWV2は2024年に発売された後継モデルです。MIYAVIさんの使用が紹介された旧TS808HWとは別製品ですが、ハンドワイヤードのTube Screamerを新品で選ぶ場合の同系統機です。
参考 TS808HWV2Ibanezweed BD-2 mod / Double SW
weed BD-2 mod / Double SWは、BOSS BD-2を基にパーツとスイッチを変更したモディファイ機です。2019年の二次資料では、TS808HWとは異なる時期の歪みとして紹介されています。
BOSS BD-2W
BD-2Wはweedのモディファイ機を再現した製品ではありません。元になったBOSS BD-2の現行上位モデルで、STANDARDとCUSTOMの2モードを備えます。中古の改造機ではなく、BOSS純正のBD-2系を選びたい場合の選択肢です。
参考 BD-2W Blues DriverBOSSSoloDallas The Schaffer Replica Pedal
The Schaffer Replica Pedalは、ブーストと音色調整を行うペダルです。2019年公開のボード解説では、MIYAVIさんの使用機として写真付きで紹介されています。
参考 The Schaffer Replica PedalSoloDallasPete Cornish NG-3
2019年7月に公開されたペダルボードの二次資料では、Pete Cornish NG-3がMIYAVIさんの機材として紹介されています。同じ資料にはボード写真もありますが、撮影日と公演名は記載されていません。2020年の本人発言にある「Pete Cornish fuzz」がNG-3を指すかは、この2つの資料だけでは分かりません。
参考 MIYAVIのエフェクターボード・機材のり部屋Sonuus Voluum
2019年公開の二次資料でMIYAVIさんの機材として掲載されています。Voluumは、ボリューム、コンプレッサー、トレモロ、ゲート、リミッターを組み合わせられるペダルです。音量変化をエクスプレッションペダルで操作でき、一般的なボリュームペダルより多くの処理をまとめています。
参考 Voluum Analogue Volume EffectsSonuusDigiTech Whammy 5
2019年公開の二次資料でMIYAVIさんの機材として掲載されています。Whammy 5は、ペダル操作で音程を連続的に変化させるピッチシフターです。ClassicとChordsの2モードを備え、単音とコードで追従方法を選べます。
参考 WhammyDigiTechtc electronic PolyTune 2 Mini
PolyTune 2 Miniは、2019年公開の二次資料にある小型チューナーで、音色を変える機材ではありません。
Providence PEC-2 / Free The Tone PT-1D・JB-41・Forvis Light Pedalboard
PEC-2は複数のエフェクターをまとめて切り替える機材、PT-1Dは電源、JB-41系は信号の出入口、Forvis Light Pedalboardは機材を固定するボードです。
2019年の二次資料はジャンクションボックスをJB-41、ボードをFP7045として掲載しています。2014年のFree The Tone公式資料で確認できるのは、ジャンクションボックスとForvis Light Pedalboardという名称までです。
同社がボードを製作し、改造したPEC-2、ジャンクションボックス、PT-1D、Forvis Light Pedalboardを組み合わせたことは確認できますが、各ループに入ったエフェクターと信号の分岐先は2014年の公式資料には記載されていません。
MIYAVIの音作りを現行機で始める
本人と同じ方向を少ない機材で試すなら、Double Swordsの2台から始めます。低音を加えたい場合だけPOG2またはOC-5を足し、曲ごとの特殊なピッチや空間処理が必要になったらH9 Harmonizer Gen 2を検討する順番です。
| 構成 | 機材 | 試せること |
|---|---|---|
| 最小 | Rage Breaker + Dimension Weaver | 歪み3種と空間系3種 |
| 低音を追加 | 上記 + POG2またはOC-5 | 原音へオクターブ音を追加 |
| プリセットを拡張 | 上記 + H9 Harmonizer Gen 2 | ピッチ、モジュレーション、ディレイ、リバーブを保存 |
接続順の開始案
次は本人の公開配線ではなく、各ペダルの反応を確認するための開始案です。
ギター → POG2またはOC-5 → Rage Breaker → Dimension Weaver → アンプ
オクターバーを先頭側へ置くと、歪ませる前の信号から音程を検出できます。Rage BreakerはBOOSTER、OVERDRIVE、FUZZを1種類ずつ試してから重ね、Dimension WeaverはDELAYまたはS-VERBを薄く足します。
H9を加える場合は、使うアルゴリズムで位置を変えます。ピッチ処理なら歪み前、ディレイやリバーブなら歪み後から試してください。
最初に試す設定
Rage BreakerとDimension Weaverは製品紹介時の推奨設定、POG2/OC-5は自宅で試すための編集部案です。いずれも特定のライブで確認された設定ではありません。
| 機材 | 設定の出発点 | 確認すること |
|---|---|---|
| Rage Breaker BOOSTER | Gain 1時、Input 12時、Output 11時 | スラップのアタックが潰れないか |
| Rage Breaker OVERDRIVE | 3ノブを12時 | バッキングの低音が膨らみすぎないか |
| Rage Breaker FUZZ | Gate 12時、ほかは12時 | 音の伸びと切れ方のバランス |
| Dimension Weaver S-VERB | Dwell 9時、Tone 12時、Mix 1時 | 原音より残響が前へ出すぎないか |
| POG2 / OC-5 | 原音を基準に、-1オクターブを少量 | 低音がアンプで飽和しないか |
最初はアンプ1台で各ペダルの変化を確認します。MIYAVIさんの3アンプ構成をそのまま家庭で組む必要はありません。オクターブ下を加えたときに低音が濁る場合は、オクターブ音を下げ、アンプ側のBassも少し戻してください。
よくある質問
- MIYAVIさんの2026年のシグネチャー・エフェクターは何ですか?
- Donnerと共同開発したRage BreakerとDimension Weaverです。前者はブースター、ファズ、オーバードライブ、後者はリバーブ、ディレイ、コーラスを内蔵します。
- MIYAVIさんが2020年に使っていたエフェクターは何ですか?
- 本人インタビューでは、Eventide H9 Harmonizer、Electro-Harmonix POG2、BOSS OC-3、Pete Cornish製ファズの4種類を挙げています。接続順と設定は記載されていません。
- BOSS OC-3に近い現行モデルはありますか?
- BOSS OC-5があります。OC-3のPOLYモードを発展させていますが、OC-3のDRIVEモードはなく、+1オクターブとOC-2系のVINTAGEモードを備えます。
- 少ない機材でMIYAVIさんの音作りを始めるなら何が必要ですか?
- Rage BreakerとDimension Weaverの2台から始めます。低音を加えたい場合はPOG2またはOC-5を追加し、オクターブ音量を控えめに調整してください。
まとめ
2026年のMIYAVIシグネチャー・ペダルは、Donner Rage BreakerとDimension Weaverです。2台で3種類の歪みと、リバーブ、ディレイ、コーラスを扱えます。
2020年の本人インタビューでは、Eventide H9、Electro-Harmonix POG2、BOSS OC-3、Pete Cornish製ファズが挙げられました。さらに2014年のFree The Tone公式資料では、PEC-2、ジャンクションボックス、PT-1D、Forvis Light Pedalboardを組み合わせたツアー用システムを確認できます。
現在そろえるなら、まずDouble Swordsの2台を使い、低音が必要な曲へPOG2またはOC-5を加える構成が始めやすいです。過去のペダルを無理にすべて集めず、ブースト、ファズ、オーバードライブ、空間系、オクターブの順に必要な役割を足してください。











