コンパクトエフェクターの大御所、BOSSがリリースしている名オーバードライブ、BD-2(Blues Driver)には数々の改造品が色々なメーカーから販売されています。
「あれ?見た目同じなのになんかこのBD-2高くない?」と楽器屋さんで不思議に思ったこともあるでしょう。
あれです。
本日は、普段自作やエフェクターの改造をしている人向けに、わかりやすく改造箇所をまとめたものを6パターンご用意しました。
改造は自己責任でお願いします!
管理人が試してよかったものだけ紹介してますが、試して壊れちゃった!とかあんまりいい音にならなかった等は自己責任でお願いします。
基本的に海外のビルダーが考案したものです。
現行品は改造しづらい!
現在販売されてるSD-1は表面実装のチップ基板のため改造しにくいです。中古で少し古いものを狙いましょう。
BD-2の改造6パターン
※注意 エフェクターに使われる電流は9V程度と小さいとはいえ、初心者の方がいきなりトライするので十分お気をつけください。
はんだごての当て過ぎや適切でない部品を使用するとエフェクター自体も壊れる可能性もあります。あくまで自己責任でお願いします。
Tweed MOD
名前もそのまま、FenderのTweed時期のアンプをイメージした改造方法です。
BD-2の持ち味を活かしつつ、クリッピングを大幅に変更して歪みの印象を変えています。
改造・MOD箇所
C22:0.15uFのメタライズドフィルムへ交換
低音がスッキリしてクリアーに聞こえます。もう少し低音欲しい場合は0.22uFでもOK。
C100:0.1uFに交換
メイン基板ではなく、トーンポッド部分に付いてるコンデンサです。低音が増えて使いやすくなります。
D1:1N270A(ゲルマニウム・ダイオードなら何でもOK。1N34Aや1N60Aなど)
D3:1N270A + 1N4001のシリーズ接続(ゲルマ+整流ダイオードなら何でもOK。ゲルマがアノード側。)
D7:1N270A + 1N4001のシリーズ接続(ゲルマ+整流ダイオードなら何でもOK。ゲルマがアノード側。)
D8:1N270A(ゲルマニウム・ダイオードなら何でもOK。1N60Aなど)
D9:1N4148(シリコン・ダイオードなら何でもOK、1S1588や1N914等)
D10:1N270A (ゲルマニウム・ダイオードなら何でもOK。1N60Aなど)
Tube MOD
Tweed Modとはまた違った、チューブアンプサウンドへのアプローチがされています。
少し曇りがかった、温かみのあるサウンドに変化します。
改造・MOD箇所
C8:0.22uF
C14:0.1uF
C17:0.01uF
C19 : 0.047uF
上記の値に変更すると、艶のある太い音色になります。
C34 : 0.22uF
低音が増え、高音が少し削られます。
C100 : 0.047uF
メイン基板ではなく、トーンポッド部分に付いてるコンデンサです。低音が増えて使いやすくなります。
D9:LED(3mmの安物を使おう。高輝度のものはNG)
D10 : 1N270A(ゲルマニウム・ダイオードなら何でもOK。1N34Aや1N60Aなど)
ニュアンスがチューブアンプっぽくなり、歪みの反応が良くなります。
Full Body MOD
管理人が高校生の頃に見つけた改造方法で、一番改造箇所が多めです。
巷に出ている改造品は本改造をしているものが多かった気がします。
より太く、扱いやすくなっています。ブースター以外でも使える元気なサウンドです。
改造・MOD箇所
C8:0.1uF
C9:取り外すだけ。ジャンパーもしない。
C14:0.22uF
C17:0.1uF
C18:0.01uF
C19:0.1uF
上記の値に変更すると、音の輪郭がはっきりとし、ピッキングニュアンスも増える印象です。
C100:0.047uF
メイン基板ではなく、トーンポッド部分に付いてるコンデンサです。低音が増えて使いやすくなります。
D8:LED(3mmの安物を使おう。高輝度のものはNG)
D9:ジャンパー(付いているものを外して、余っている配線でつなぐ。)
D10:LED(3mmの安物を使おう。高輝度のものはNG)
下記はマストではないですが、好みに合わせて変更しましょう。
某改造メーカーはここを可変抵抗で外出ししてコントロールできるようにもしてます。
管理人は下記変更は試しましたが気に入らず元に戻しました。
R26:5.6K(元) → 1K
値を下げれば、低音が増えます。
R31:1.5K(元) → 4.7K
値を上げれば、高音が減ります。
R34 : 2.2K(元) → 1K
値を下げれば歪みが増えます。
R38:100K(元) → 47K 値を下げれば歪みが増えます。
Hot Rod MOD
名前通り、カントリー系ギターに向いたカラッとしたストレートなサウンドに変更するMOD方法です。
アンプはクリーンで、少し味付けしたい!なんて美味しいスウィートスポットを狙ってくれます。
改造・MOD箇所
C8:0.22uF
C9:取り外すだけ。ジャンパーもしない。
C14:0.1uF
C17:0.01uF
C19:0.0047uF(4700pF)
上記の値に変更すると、音の輪郭がはっきりとし、ピッキングニュアンスも増える印象です。C19は中音域、ミッドを意識したいのであれば変更もせず取り外すだけでも良いかもしれません。
C100:0.047uF
メイン基板ではなく、トーンポッド部分に付いてるコンデンサです。低音が増えて使いやすくなります。
D7:1N4001(整流ダイオードであれば何でも良し。)
D10:LED(3mmの安物を使おう。高輝度のものはNG)
Brent Mason MOD
本当に本人が使用しているかは不明ですが、カントリー系ギタリストのヒーロー「Brent Mason」(ブレントメイソン)さんをイメージした改造方法とのことです。
Wampler社等が本改造を施しているのを見たことがあります。基本的には前述のHot Rod MODと似た改造です。
改造・MOD箇所
C8:0.22uF
C9:0.047uF
C14:0.1uF
C17:0.01uF
C19:0.01uF
上記の値に変更すると、音の輪郭がはっきりとし、ピッキングニュアンスも増える印象です。
C100:0.047uF
メイン基板ではなく、トーンポッド部分に付いてるコンデンサです。低音が増えて使いやすくなります。
D9:LEDと0.001uF(0.0047uFでもOK)の並列接続
D10:LED(3mmの安物を使おう。高輝度のものはNG)
歪の感触が良くなります。
FUZZ MOD
え?急にファズ?って感じだと思いますが、BD-2は実はファズにも改造できるのです。
ファズというかBIG MUFFのようなファズディストーションのようなイメージです。
Keeley等有名改造メーカーでも実施されている改造で、管理人はスイッチで通常のBD-2とFUZZモードを切り替えられるようにしています。
改造・MOD箇所
Q10のR30側にある足とR29のR26側にある足を、1uFのフィルムコンデンサでつなぐ。
C100:0.047uF
メイン基板ではなく、トーンポッド部分に付いてるコンデンサです。低音が増えて使いやすくなります。
それだけです。スイッチで切り替えられるようにして、他のMODと組み合わせても面白いかもしれません。
BD-2の改造・MODのまとめ
いかがでしたでしょうか。
BD-2はそのままでも素晴らしいエフェクターですが、どうしてもオリジナルで使うよりも一工夫改造してあるほうが魅力的に感じませんか。男の子ですからね。
特に最後のファズMODは意外に使えるのでおすすめです。