リングモジュレーターは、普通のコーラスやフェイザーでは出せない金属的な揺れ、鐘のような倍音、ロボットの声に似た音を作れるエフェクターです。
ただし、最初の1台としてはかなりクセが強いです。選ぶなら、現行品で扱いやすいモデルを選ぶのか、中古で名機を探すのかを先に分けた方が失敗しにくいです。
この記事では、ギターで使いやすいリングモジュレーターを、現行で買いやすいモデル、中古で狙う名機、実験的な飛び道具に分けて整理します。使い方や選び方もあわせて解説します。
結論:最初に選ぶならこの3方向
| 目的 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 現行で多機能に使いたい | Red Panda Radius | リングモジュレーター、周波数シフター、ステレオ、MIDIまで対応し、現代的に使いやすい |
| アナログ感と実用性を両立したい | Fairfield Circuitry Randy’s Revenge | 過激な音だけでなく、トレモロ的な揺れや変調音を薄く混ぜる使い方にも使いやすい |
| 中古名機として探したい | Electro-Harmonix Ring Thing / Moog MF-102 | 音作りの幅が広く、リングモジュレーターらしさを強く出せる |
迷ったら、まずはRed Panda RadiusかFairfield Circuitry Randy’s Revengeを基準に考えるのがおすすめです。とにかく過激な飛び道具が欲しいならDOD Gonkulator、価格を抑えて試したいならBehringer BM-12も候補になります。
リングモジュレーターとは
リングモジュレーターは、入力したギターの音と内部オシレーターの周波数を掛け合わせて、元の音にはない倍音を作るエフェクトです。結果として、金属的な響き、鐘のような音、チューニングが外れたような不安定な音が出ます。
普通のモジュレーション系は、原音を揺らして気持ちよく聴かせる方向が多いです。リングモジュレーターはそれよりも、音色そのものを別物に変える方向のエフェクトです。
設定を浅くすればトレモロやビブラートに近い揺れも作れます。設定を深くすると、メロディの音程感を壊すような強い飛び道具になります。
リングモジュレーターの選び方
最初は「薄く使える」モデルを選ぶ
リングモジュレーターは、効果を深くかけると一気に使いどころが狭くなります。最初の1台では、ブレンド、周波数、レンジ、LFOなどを細かく調整できるモデルが扱いやすいです。
原音を残せるブレンド機能があると、ギターの中音域を残しながら金属的な倍音だけを足せます。バンドの中で使うなら、この差はかなり大きいです。
現行品か中古名機かを分けて考える
リングモジュレーターは市場が狭く、生産完了品も多いジャンルです。Moog MF-102のような名機は魅力がありますが、価格や状態、電源仕様まで含めて確認が必要です。
現行品で安心して使いたいならRed Panda Radius、Fairfield Circuitry Randy’s Revenge、Behringer BM-12のようなモデルが見やすいです。中古名機を探すなら、EHX Ring ThingやMoog MF-102を候補に入れるとよいです。
ギターだけで使うか、シンセや録音にも使うか
ギターの飛び道具として使うだけなら、シンプルなエフェクターでも十分です。シンセ、ドラム、ミックス素材まで加工したいなら、ステレオ入出力、MIDI、外部CV、プリセットの有無が重要になります。
Red Panda RadiusはステレオやMIDIまで含めて現代的です。EHX Ring Thingもステレオ出力やプリセットを使えるため、録音向きの音作りに向いています。
リングモジュレーターおすすめ比較表
| 製品 | 音の傾向 | 入手性 | おすすめな人 |
|---|---|---|---|
| Red Panda Radius | 多機能・現代的 | 現行 | ステレオ、MIDI、音作りの深さまで欲しい人 |
| Behringer BM-12 RING MODULATOR | 低価格・過激 | 現行候補 | リングモジュレーターを安く試したい人 |
| Fairfield Circuitry Randy’s Revenge | アナログ・実用的 | 現行/流通あり | 薄い揺れから飛び道具まで使いたい人 |
| Electro-Harmonix Ring Thing | 多機能・ピッチ系も強い | 流通状況に注意 | プリセットやピッチシフトも使いたい人 |
| DOD Gonkulator | 歪み+リングモジュレーター | 流通状況に注意 | ノイズロック、オルタナ系の強い飛び道具が欲しい人 |
| Moog MF-102 | ヴィンテージ名機 | 中古中心 | Moogらしい太い変調を求める人 |
| Moody Sounds Carlin Ring Modulator Clone | クローン系・実験的 | 流通少なめ | マニアックなアナログ感を狙う人 |
| Copilot fx Antenna 2 | ノイズ/実験音楽向け | 流通少なめ | 普通のギター音から離れたい人 |
リングモジュレーターおすすめ8選
Red Panda Radius
Red Panda Radiusは、現行のリングモジュレーターで最初に候補に入れたいモデルです。リングモジュレーターと周波数シフターを連続的に扱えるため、金属的な倍音から不思議なピッチ移動まで広く作れます。
公式情報では、ステレオ入出力、ピッチトラッキング、タップテンポ、MIDI、プリセット、USB経由のアップデートなどに対応しています。ギター用の飛び道具だけでなく、シンセや録音素材の加工にも使いやすいです。
シンプルなアナログエフェクターより操作項目は多いですが、1台で深く作り込みたい人にはかなり強い選択肢です。
Behringer BM-12 RING MODULATOR
Behringer BM-12 RING MODULATORは、リングモジュレーターを低予算で試したい人に向いたモデルです。Lovetone Ring Stingerを参考にした製品として紹介されることが多く、リングモジュレーターとオクターブファズに似た粗い歪みを組み合わせています。
上品に薄くかけるより、変な音、壊れたような音、歪みとノイズが強い音を作りたい人に合います。価格を抑えて飛び道具を増やしたい場合は候補にしやすいです。
ベリンガー BEHRINGER BM-12 RING MODULATOR ビンテージスタイルリングモジュレーターペダル
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Fairfield Circuitry Randy’s Revenge
Fairfield Circuitry Randy’s Revengeは、リングモジュレーターの中では音程感を残して使いやすいモデルです。強くかければ金属的でエグい音になりますが、浅く混ぜるとトレモロやビブラートのような揺れとしても使えます。
変調音を薄く混ぜる設定から、金属的な倍音を強く出す設定まで調整できます。
「飛び道具は欲しいけど、曲の中で使える音も欲しい」という人には特におすすめしやすいです。
Fairfield Circuitry/Randy’s Revenge Ring Modulator リングモジュレーター フェアフィールドサーキタリー
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Electro-Harmonix Ring Thing
Electro-Harmonix Ring Thingは、リングモジュレーターだけでなく、ピッチシフト、単側波帯モジュレーション、プリセット機能まで含めた多機能モデルです。公式情報ではデジタル回路、ステレオ出力、バッファードバイパス、9.6VDC-200mA電源、2010年リリースとされています。
金属的なモジュレーションだけでなく、ワーミー風の音やビブラート的な音まで作れるので、録音で細かく音を作りたい人に向いています。操作はやや複雑ですが、リングモジュレーターを音作りの中心にしたいなら今でも魅力があります。
Electro-Harmonix リングモジュレーター Ring Thing
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DOD Gonkulator
DOD Gonkulatorは、ディストーションとリングモジュレーターを組み合わせたかなりクセの強いエフェクターです。普通のモジュレーションとして使うより、歪んだギターをさらに壊すための機材と考える方が分かりやすいです。
オルタナ、ノイズロック、インダストリアル、実験的なリフにはかなり合います。逆に、コード感やピッチ感をきれいに残したい人には向きません。
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Moog moogerfooger MF-102
Moog moogerfooger MF-102は、生産を終えたリングモジュレーターです。キャリア周波数とLFOを個別に調整でき、ギターのほかシンセやベースにもつなげます。
生産完了品のため、価格と状態には注意が必要です。電源やノブの状態、ノイズ、ジャック周りまで確認できる個体を選びたいところです。
Moody Sounds Carlin Ring Modulator Clone
Moody Sounds Carlin Ring Modulator Cloneは、マニアックなアナログ系リングモジュレーターを探している人向けです。現代的な多機能エフェクターというより、操作を変えながら不協和音を試す用途です。
入手性は安定しにくいので、常におすすめの本命というより、見つけたときに検討したい変化球です。シンプルなリングモジュレーターを求める人に合います。
Moody Sounds ムーディサウンズ エフェクター リングモジュレーター Cariln Ring Modulator Clone
Copilot fx Antenna 2 8knob Version
Copilot fx Antenna 2は、一般的なギター用エフェクターというより、実験音楽やノイズ寄りの音作りに向いたリングモジュレーターです。8ノブ仕様は調整幅が広く、普通の音から不協和音や金属的な倍音を狙えます。
ブルースやポップスで薄く使うというより、曲中で一瞬だけ異物感を出す、ループ素材を壊す、シンセ的な音へ寄せるといった使い方が合います。
リングモジュレーターの使い方
最初はブレンドを浅くする
最初からエフェクト音を全開にすると、音程感が崩れて使いにくくなります。まずは原音を多めに残し、リングモジュレーターの金属的な倍音を少しだけ足す設定から始めると扱いやすいです。
クリーントーンに薄くかけると、普通のトレモロやフェイザーとは違う不穏な揺れになります。コードより単音リフやアルペジオの方が効果を整理しやすいです。
歪みの前後で音が大きく変わる
歪みの前に置くと、リングモジュレーターで作った倍音ごと歪むので、荒くまとまった音になります。歪みの後に置くと、歪んだ音をさらに変調するため、より過激で分離した音になります。
バンドで使うなら歪みの前、飛び道具として目立たせるなら歪みの後が試しやすいです。空間系の前に置くと、ディレイやリバーブで変な倍音が広がります。
単音フレーズで使う
リングモジュレーターは和音にかけると音程感が崩れやすいです。最初は単音リフ、オクターブ奏法、短いフレーズに限定した方が使いやすいです。
フレーズの最後だけONにする、ブレイク前だけONにする、ソロの一部だけ壊すといった使い方なら、曲の中でも浮きにくくなります。
リングモジュレーターが合う音楽
リングモジュレーターは、アンビエント、エレクトロニカ、ノイズロック、サイケ、プログレ、実験的なロックに合います。普通のバッキングで常時ONにするより、曲の一部で強い印象を作る使い方が向いています。
Radioheadのような不協和音、シンセ的なギター、映画音楽のような効果音、壊れたラジオのような音を作りたいときに便利です。ギターらしい音を保ちたいなら、薄く混ぜるか、低めの周波数でトレモロ寄りに使うのが実用的です。
あわせて読みたい関連記事
リングモジュレーター以外の飛び道具系エフェクターを探すなら、変態系エフェクターの記事も参考になります。
揺れものとして使いやすいエフェクターを探している場合は、フェイザーやトレモロも候補になります。
より過激なシンセ系・ピッチ系の飛び道具なら、EarthQuaker Devices Data Corrupterのような機材も近い方向です。
リングモジュレーターのよくある質問
- リングモジュレーターは初心者にも必要ですか?
- 最初のエフェクターとしては優先度は低いです。歪み、ディレイ、リバーブ、揺れものをある程度持っていて、さらに変わった音が欲しい人向けです。
- リングモジュレーターとトレモロの違いは何ですか?
- トレモロは音量を周期的に揺らすエフェクトです。リングモジュレーターは周波数を掛け合わせて新しい倍音を作るため、金属的で音程感の崩れた音になりやすいです。
- リングモジュレーターはどこにつなぐのがおすすめですか?
- 最初は歪みの前がおすすめです。効果を目立たせたい場合は歪みの後、ディレイやリバーブの前に置くと変調した音が広がります。
- コード弾きにも使えますか?
- 使えますが、深くかけると音程感が崩れます。コードで使うならブレンドを浅くして、トレモロ寄りの揺れとして使う方が実用的です。
- 中古で買うときの注意点は?
- 生産完了品は価格だけでなく、電源仕様、ジャック、ノブ、ノイズ、ガリを確認してください。Moog MF-102のような名機は状態差も価格差も大きいです。
まとめ
リングモジュレーターは、普通のギターサウンドから一気に離れられる飛び道具系エフェクターです。最初の1台なら、現行で扱いやすいRed Panda Radius、に使いやすいFairfield Circuitry Randy’s Revenge、低価格で試しやすいBehringer BM-12あたりから考えると選びやすいです。
中古名機を狙うなら、Electro-Harmonix Ring ThingやMoog MF-102も候補になります。ただし、古いモデルは状態と価格に差が出やすいので、現行品と同じ感覚で選ばない方が安全です。
リングモジュレーターは常時ONで使うより、曲の一部で一気に空気を変える使い方が得意です。単音フレーズ、ブレイク前、ソロの一部など、使う場面を絞ると効果がはっきり出ます。









