sobbat FB-1R FUZZ Breakerの一番気に入っているところは、ギターを弾きながら耳でバイアスを合わせられることです。 ギターのボリュームを4〜5にして、側面のつまみで音量が大きくクリアになる位置を探す。調整の目安が分かりやすいファズです。
実機を回路図に起こして確認した、ファズフェイス系の回路を使う1台です。私の個体には型番の消されたトランジスタが使われています。古いファズらしい内部も面白いのですが、使ううえでは、このバイアス調整のしやすさに魅力を感じます。

FB-1Rは、バイアスを外から調整できるゲルマニウム・ファズ
FB-1Rは、sobbatのFUZZ Breakerシリーズのファズです。メーカーもオールド・ゲルマニウム仕様と説明しており、VOLUMEとFUZZのほか、High/LowのTONEスイッチとBIASコントロールを備えています。
私の個体では、ケース左側から大きな黒いつまみが出ています。これがバイアス調整用です。裏ぶたを開けず、普段音を作るのと同じように調整できるのが便利です。
| コントロール | 役割 |
|---|---|
| VOLUME | エフェクト音の音量を調整する |
| FUZZ | 歪みの量を調整する |
| TONE:High/Low | 音色を切り替える |
| BIAS:側面つまみ | トランジスタの動作点を調整する |
公式ページは再生産モデルの説明を含み、1995年販売当時の回路とトランジスタを使い、フットスイッチなどを変更したとしています。私の所有個体の製造年は特定していませんが、ここでは写真にあるHigh/Low表記の個体を紹介します。
参考 FUZZ Breaker FB-1Rの製品説明sobbatバイアス調整は、ギターのボリュームを4〜5にして行う
FB-1Rの側面には、バイアス調整の説明が貼られています。このラベルが、使い方をそのまま教えてくれます。

私がすすめたい調整の順番は、次のとおりです。
- FB-1Rをオンにし、本体のVOLUMEとFUZZを好みの位置にします。
- ギター側のボリュームを、10段階の4〜5くらいまで下げます。
- ギターを弾きながら、側面のBIASつまみを少しずつ回します。
- 音量が一番大きく、クリアに聞こえる位置へ合わせます。
- 合わせ終えたら、ギターのボリュームを演奏で使う位置へ戻し、音を確認します。
大事なのは、本体のVOLUMEを回して最大音量にするのではなく、ギター側を4〜5に下げた状態で、BIASのよい位置を探すことです。弾く強さをなるべくそろえ、BIAS以外を動かさずに聴くと、変化を追いやすくなります。
調整中に音量が変わるので、アンプは無理のない音量にしておくと試しやすいです。4〜5という数字は調整するときの目安で、演奏中ずっとその位置に固定するという意味ではありません。
私には、この「音量が大きくクリアなところ」という基準が分かりやすく感じられます。電圧の数値を追うより、普段使うギターで音を聴いて合わせられるところが、演奏する側にはありがたいです。
テスターを使う調整と何が違うのか
バイアスは、トランジスタが信号を増幅するときの動作点です。ファズの自作や修理では、テスターで電圧を確かめながら調整する方法があります。ただ、測る場所や目標値を理解して作業するのは、演奏を中心に楽しむ人には少しハードルが高いと思います。
FB-1Rでは、側面ラベルの手順に沿った普段の音合わせにテスターは要りません。ケースの外にあるつまみと、自分の耳を使います。回路の中に触れずに調整できるので、「バイアス調整」と聞いて難しく感じていた人にも試しやすい方法です。
これは、測定による故障診断まで不要になるという話ではありません。いつもと違って極端に音が小さい、調整しても音が途切れるなどの場合は、バイアスつまみだけで解決しようとせず、電池や接続、機器の状態も確認したいです。
High/Lowスイッチも合わせて使いたい
上面中央には、High/LowのTONEスイッチがあります。メーカーは、歪みを軽くしたときの高域の落ち込みを防ぐためのスイッチと説明しています。
ギターのボリュームを下げて使うなら、歪みの減り方だけでなく、音色も気になるところです。バイアスを合わせたあとにHighとLowを聴き比べると、自分のギターで使いやすい方を選べます。
VOLUME、FUZZ、TONE、BIASを一度に動かすと、何が変わったのか分かりにくくなります。最初はVOLUMEとFUZZを決め、ラベルどおりにBIASを合わせ、それからTONEを試すと扱いやすいと思います。
FB-1Rの音を聴く参考動画
「おとのぬまちCh.」によるFB-1Rの実演です。High/Low表記と側面のBIASつまみを備えた個体で、歪み方を聴く参考になります。私の所有個体の録音ではありません。
型番の消されたトランジスタと、シンプルな内部

私の認識では、日本製のトランジスタが使われています。ただし、型番は削られており、どの品番なのかは分かりません。金属ケースの見た目だけで、メーカーや型番を決めつけることはできないです。
この個体は、実際に回路図に起こして、ファズフェイス系の回路であることを確認しました。音の印象だけでなく、回路の構成から確認しています。トランジスタの型番は消されているため、品番は不明です。

部品の型番を追いかけるのもファズの楽しみ方ですが、このFB-1Rは、実際に音を聴いて調整する仕組みに目を向けたくなります。トランジスタの名前が分からなくても、普段の音合わせに迷いにくいところがよいと思います。
ファズフェイス系をほかの機種と比べたい場合は、ゲルマニウムとシリコンの違いを含めた選び方も参考にしてください。
FB-1Rは、ファズの調整を自分の耳で楽しみたい人に
FB-1Rをすすめたいのは、古いタイプのファズに興味があり、難しい測定作業よりも、弾きながら使いやすい状態を見つけたい人です。
バイアス調整の基準が側面に書かれていて、必要なつまみに外から手が届く。私にとっては、この扱いやすさがFB-1Rの大きな魅力です。VOLUMEとFUZZを決め、ギターを4〜5へ下げてBIASを合わせる。そのひと手間も含めて楽しめるファズだと思います。
sobbat FB-1Rについてよくある質問
- FB-1Rのバイアスはどう調整しますか?
- 本体のVOLUMEとFUZZを好みの位置にし、ギターのボリュームを4〜5へ下げます。弾きながら側面のBIASを回し、音量が一番大きくクリアに聞こえる位置へ合わせます。
- バイアス調整にテスターは必要ですか?
- 側面ラベルに沿った普段の音合わせでは、テスターは不要です。ギターを弾いた音を聴いて調整できます。ただし、不具合の原因を調べるための電圧測定や点検とは別の作業です。
- ギターのボリュームは4〜5のまま演奏しますか?
- 4〜5はバイアスを合わせるときの目安です。調整を終えたら、ギターのボリュームを演奏で使いたい位置へ戻して音を確認します。本体のVOLUMEを4〜5にするという意味ではありません。
- FB-1Rのトランジスタの型番は何ですか?
- メーカーはゲルマニウム仕様と説明しています。私の所有個体は日本製のトランジスタと認識していますが、型番が削られているため品番は特定できません。外観だけではメーカーも断定できません。

