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ARION SOD-1日本製レビュー|グレーケースの太い音とスリランカ製との違い

グレーケースとオレンジのパネルを備えた日本製ARION SOD-1の所有個体

日本製のARION SOD-1は、手元のスリランカ製と比べると、かなり太い音に感じます。 スリランカ製のカラッとした感じに対して、こちらは同じSOD-1でも別物と思うほど印象が違います。

今回紹介するのは、私が所有するグレーケースの日本製ヴィンテージです。以前紹介したスリランカ製とは別の個体で、音だけでなく、内部に使われている部品にも古い日本製エフェクターらしい面白さがあります。

グレーケースとオレンジのパネルを備えた日本製ARION SOD-1の所有個体
今回のSOD-1はグレーケースの日本製。黒い踏み板とオレンジのパネルがよく目立ちます。

私のSOD-1は、グレーケースの日本製

SOD-1はARIONのオーバードライブです。LEVEL、TONE、DRIVEの3つのつまみに加え、OUT1とOUT2の2出力、DIRECT/SOFTの切り替えを備えています。

私の個体はグレーのケースで、底面には「PRINCE TSUSHINKOGYO LTD.」「MADE IN JAPAN」と記載されています。シリアル番号は402540です。

ARION SOD-1の底面ラベルにあるMADE IN JAPAN表記とシリアル番号402540
底面ラベルで日本製と確認できます。基板上のJAPAN表記とは分けて見たいところです。

日本製を探すなら、まず底面の製造国表示を確認するのが分かりやすいと思います。スリランカ製の所有個体にも基板上には「ARION JAPAN」と書かれているので、内部のJAPANという文字だけでは完成品の製造国を判断できません。

黒いケースの日本製もあるのではと思っていますが、私は所有していません。ここでの感想は、写真のグレーケースと、手元のスリランカ製を比べたものです。

スリランカ製はカラッと、日本製はかなり太い

この2台で一番面白いのは、音の違いです。私にはスリランカ製がカラッとした音に聞こえるのに対し、日本製は結構太く感じられます。

「同じ機種だから、違っても少しくらいだろう」とまとめてしまうには、私の中では差が大きいです。同じ名前でも別物と感じるほどで、この太さがグレーケースの個体を紹介したい一番の理由です。

私が所有するSOD-1音の印象
日本製・グレーケースかなり太い。スリランカ製とは別物に感じる
スリランカ製日本製と比べるとカラッとしている

ただ、日本製ならどの個体も同じ音、スリランカ製なら必ず細い音、という意味ではありません。あくまで手元の2台を使った私の感想です。どちらが上というより、SOD-1という機種の中に、これだけ違う印象のものがあるのが面白いです。

スリランカ製のSOD-1を気に入っていて、もう少し太い方向も試してみたい人には、日本製のグレーケースを聴いてみてほしいと思います。一方、カラッとした感触が好きなら、製造国だけで買い替える必要はないと感じます。

スリランカ製の外観や内部、基本的な使い方は、こちらの実機レビューで紹介しています。

回路の基本構成と、東芝の75558系オペアンプ

私の認識では、日本製とスリランカ製は回路の基本構成が共通で、使われている部品に違いがあります。ただし、全世代で基板や部品定数まで完全に一致する、という意味ではありません。

日本製の内部には、東芝の75558系と認識している、一列に端子が並ぶタイプのオペアンプが使われています。こうした部品を見ると、古い日本製のエフェクターを開ける楽しさがあります。

日本製ARION SOD-1の内部基板。操作部側の細長いICとPRINCE JAPANの印字
所有個体の内部。操作部側に細長いICがあり、下側の基板にはPRINCE JAPANと印字されています。

SOD-1を2台比較した「ギターダー」の実機記録では、どちらもグレーケースで、オペアンプはTA75558Sだったと報告されています。一方で、その2台は基板の配置やトランジスタ、コンデンサなどに違いがありました。

参考 グレーケースのSOD-1を2台比較した基板・部品の記録ギターダー 〜工房の片隅で〜

この記録からも、ケースの色や製造国だけで内部の仕様をひとまとめにしないほうがよさそうです。掲載写真では私のオペアンプの末尾刻印までは読めないので、別個体のTA75558Sという型番を、そのまま断定することは控えます。

また、私が感じる太い音を「東芝のオペアンプだから」と一つの部品だけで説明することもできません。部品を眺める楽しさと、実際に弾いた音の感想は、分けて楽しみたいところです。

LEVEL・TONE・DRIVEと、2つの出力

ARION SOD-1のLEVEL、TONE、DRIVEとOUT2用DIRECT/SOFTスイッチ
基本操作は3つのつまみ。上部にはOUT2のDIRECT/SOFT切り替えがあります。

つまみの役割は、LEVELが音量、TONEが音色、DRIVEが歪み量です。日本製とスリランカ製を聴き比べるときも、まず同じ出力端子を使い、音量を近づけると比較しやすくなります。

DIRECT/SOFTはOUT2側の切り替えです。ARIONの製品紹介でも、SOD-1にはエフェクト音とダイレクト音を並列に出力する機能が説明されています。接続する出力やスイッチの位置も確認しながら、自分の使いやすい音を探すとよいと思います。

参考 SOD-1を含むARIONの製品紹介ARION

日本製SOD-1の参考動画

Honpo Nori-chanによる、日本製SOD-1として紹介されている実演です。私の所有個体や、今回の2台を比較した録音ではありません。SOD-1の歪み方を聴く参考になります。

中古で探すときは、ケースの色と底面ラベルを確認

グレーケースの日本製を選ぶなら、正面の写真と、MADE IN JAPANが読める底面写真を合わせて確認したいです。製品名がSOD-1でも、今回の記事と同じ仕様の個体とは限りません。

中古販売にも「SOD-1 MADE IN JAPAN」と明記されたグレーケースの例があります。ただし、販売履歴の価格や状態はその個体のものなので、今買えるものの条件と分けて見てください。

参考 グレーケースの日本製SOD-1の中古販売例DIGIREX 楽天市場店
  • 底面の製造国表示と、ケースの色を確認する。
  • LEVEL・TONE・DRIVEにガリや音切れがないか試す。
  • OUT1・OUT2、DIRECT/SOFT、オン・オフの動作を確認する。
  • 電池ふたやケースに割れがないか、修理・改造歴が分かるか確認する。

私にとって日本製SOD-1の魅力は、古さや部品名だけでなく、弾いたときに感じる太い音です。スリランカ製のカラッとした感じを知っていると、このグレーケースの違いをより面白く感じられると思います。

日本製ARION SOD-1についてよくある質問

日本製とスリランカ製のSOD-1は、音が違いますか?
私が所有する2台では、スリランカ製はカラッとした音、日本製のグレーケースはかなり太い音に感じます。同じ名前でも別物と思うほどですが、製造国ごとの全個体に当てはまる比較ではありません。
グレーケースなら日本製と判断できますか?
ケースの色だけでなく、底面の製造国表示を確認してください。私の個体にはMADE IN JAPANと記載されています。基板上のJAPANという文字だけでは、完成品の製造国は判断できません。
日本製SOD-1のオペアンプは何ですか?
私の個体は東芝の75558系の一列タイプと認識しています。別のグレーケース2台ではTA75558Sの実機記録がありますが、掲載写真だけでは私の個体の末尾刻印までは確認できません。
日本製とスリランカ製の回路は同じですか?
私は基本構成が共通と捉えていますが、全世代の部品定数まで同一とは限りません。グレーケース同士でも基板や部品が異なる実機記録があるため、製造国やケースの色だけで仕様を決めつけないほうがよいです。