John Fruscianteとは?
Red Hot Chili Peppersのギタリストとして知られるジョン・フルシアンテ。ヴィンテージ機材を巧みに操り、生み出される独創的かつ感情的なサウンドは、世界中の多くのギタリストや音楽ファンを魅了し続けています。ここでは、彼のサウンドの核となる代表的なギター、アンプ、そして膨大な数のエフェクターを、使用されたアルバムや楽曲、セッティング例などの具体的なエピソードを交えて徹底的に解説します。
愛用ギター
Fender 1962 Stratocaster (3-Tone Sunburst / Rosewood)

1998年、バンド復帰時にアンソニー・キーディスからの贈り物として手に入れた、彼の代名詞とも言える一本。Californication以降のほとんどのレコーディングとツアーでメインギターとして使用されています。「By the Way」や「Snow ((Hey Oh))」などで聴ける美しいクリーン/クランチサウンドの要であり、彼のプレイスタイルの中心に常にこのギターが存在します。
Fender 1954 Stratocaster (2-Tone Sunburst / Maple)

Californicationのレコーディングから導入。メイプル指板特有のブライトでアタック感の強いサウンドが特徴です。ライブでは主に’62年製のサブとして活躍し、「Dani California」のようなファンキーなカッティングが求められる楽曲でその真価を発揮します。
Fender 1961 Stratocaster (Fiesta Red / Rosewood)

2006年のStadium Arcadiumツアー後半から登場。ステージ上での視覚的なアクセントも兼ねており、2022年の復帰後ツアーでも「Snow ((Hey Oh))」など数曲で限定的に使用されるバックアップ機です。
Gretsch White Falcon (1957)

友人である映画監督ヴィンセント・ギャロから譲り受けたとされる美しいホロウボディギター。「Otherside」や「Californication」のアルペジオ、「Zephyr Song」などで、このギターならではの空気感を含んだメロウなトーンを奏でています。
Fender Custom Telecaster (1960)

スライドギターが印象的な「Scar Tissue」のレコーディングで使用されたことで有名。タイトなカッティングやブルージーなフレーズにもマッチし、ストラトキャスターとは異なる骨太なサウンドで楽曲の幅を広げています。
Gibson Les Paul Custom (1969)

2004年頃に導入。ハムバッカーの太くパワフルな歪みを活かし、「Readymade」のようなヘヴィなリフや、重厚なギターサウンドが求められる場面でのオーバーダブで使用されています。
主な使用アンプ
Marshall JMP Major 200W (1967)

Californicationツアー以降、彼のサウンドの根幹を成す伝説的なアンプ。圧倒的なヘッドルームを活かしたクリーンサウンドが特徴。後述のSilver JubileeとABYボックスでミックスし、立体的でパーカッシブなクランチサウンドを構築します。
Marshall Silver Jubilee 25/55 100W

Marshall Majorがクリーンを担当する一方、こちらはドライブサウンド専用。ギターソロや激しいリフを弾く際にオンにすることで、ゲインと豊かな中音域をブーストさせ、サステインのあるリードトーンを生み出します。
Fender Blackface Showman Head

クリスタルのように澄み切ったクリーンサウンドが求められる際に使用。特にGretsch White Falconと組み合わせることで、広がりのある美しい空間系サウンドを生み出します。
Vox AC30

主にスタジオでの音作りの「味付け」として使用されるアンプ。「Porcelain」では、そのチャイミー(煌びやか)なクリーントーンを重ねる目的で使われました。Marshallとは異なる高音域の質感が、サウンドに彩りを加えます。
John Frusciante 使用エフェクター一覧表(前篇)
彼のサウンドを構成する膨大なエフェクター群を一覧にまとめました。前篇で解説していない機材は、後編記事(https://2n3565.tokyo/2024_johnrusciante-2/)の該当アンカーにリンクしています。
機種名 | メーカー | カテゴリー | 備考(主な使用時期・楽曲) |
---|---|---|---|
SD-1 Super OverDrive | Boss | オーバードライブ | Stadium Arcadium期。「Scar Tissue」など。 |
TS9 Tube Screamer | Ibanez | オーバードライブ | Blood Sugar Sex Magik期。「Under the Bridge」など。 |
BD-2 Blues Driver | Boss | オーバードライブ | 2003年頃のライブ。クランチサウンドに使用。 |
DS-1 Distortion | Boss | ディストーション | 初期〜BSSM期。「Give It Away」など。 |
DS-2 Turbo Distortion | Boss | ディストーション | 彼の象徴。BSSM期〜現在。「Dani California」ソロ等。 |
M78 Custom Badass ’78 Distortion | MXR | ディストーション | Californication期のスタジオ。 |
Metal Muff with Top Boost | Electro-Harmonix | ディストーション | By the Way期。ハイゲインサウンドに使用。 |
English Muff’n | Electro-Harmonix | ファズ | Stadium Arcadium期。「Charlie」など。 |
Big Muff Pi (USA) | Electro-Harmonix | ファズ | 彼の定番ファズ。「Dani California」ソロなど。 |
Fuzz Factory | ZVEX | ファズ | Californication期。「Around the World」イントロ。 |
FZ-3 Fuzz | Boss | ファズ | By the Way期。「Can’t Stop」のリフ。 |
Fuzzrite | Mosrite | ファズ | By the Way期のスタジオ。ヴィンテージファズ。 |
Afro Fuzz | Dirty Boy | ファズ | 2008年頃のセッションで使用。 |
FZ-1W Fuzz Waza Craft | Boss | ファズ | 2022年以降の復帰後ツアーで使用。 |
Dr. Freakenstein Fuzz | Rainger FX | ファズ | Stadium Arcadium期。過激な発振サウンド。 |
Super Badass Variac Fuzz | MXR | ファズ | 2022年のTV出演時に確認。 |
Deluxe Big Muff Pi | Electro-Harmonix | ファズ | Californication期。「Scar Tissue」ソロなど。 |
FX52 Classic Fuzz | DOD | ファズ | Californication期。「Parallel Universe」など。 |
“Black Russian” Big Muff Pi V8 | Electro-Harmonix | ファズ | By the Way期のスタジオ。 |
Micro Amp | MXR | ブースター | BSSM期から愛用。クリーンブーストの定番。 |
CE-1 Chorus Ensemble | Boss | コーラス | 彼のクリーンサウンドの核。BSSM期〜SA期。 |
Electric Mistress | Electro-Harmonix | フランジャー | By the Way, SA期。「Dani California」など。 |
Deluxe Electric Mistress | Electro-Harmonix | フランジャー | 上記機種のバリエーションとして使用。 |
M-117 Flanger | MXR | フランジャー | Californication期。 |
Phase 90 | MXR | フェイザー | BSSM期から愛用。「Scar Tissue」など。 |
Phase 100 | MXR | フェイザー | SA期。「Dani California」など。 |
MF-103 12-Stage Phaser | Moog | フェイザー | スタジオ機材として。 |
DL4 Delay Modeler | Line 6 | ディレイ | By the Way, SA期のメインディレイ。「Scar Tissue」など。 |
Analog Delay 680 | DOD | ディレイ | スタジオで使用。ウォームなアナログサウンド。 |
M169 Carbon Copy | MXR | ディレイ | 復帰後のツアーで使用。「Under the Bridge」など。 |
DD-500 Digital Delay | Boss | ディレイ | 復帰後のツアーで使用。多彩なディレイサウンド。 |
Echoplex Delay EP103 | Dunlop | ディレイ | 復帰後のツアーで使用。テープエコーサウンド。 |
DM-2 Delay | Boss | ディレイ | By the Way期のスタジオ。 |
WH10 Wah | Ibanez | ワウ | 彼のワウサウンドの象徴。v1, v2, v3と歴代使用。 |
Wah XW-1 | Xotic | ワウ | 復帰後のツアーで使用。 |
535Q Cry Baby Multi-Wah | Dunlop | ワウ | Californication期のスタジオ。 |
POG Polyphonic Octave Generator | Electro-Harmonix | オクターバー | SA期。「Scar Tissue」ライブでの厚み出し。 |
WH-4 Whammy | DigiTech | ピッチシフター | BSSM期から愛用。「Dani California」ソロなど。 |
MF-102 Ring Modulator | Moog | リングモジュレーター | スタジオ機材。実験的なサウンドに使用。 |
Q-Tron + | Electro-Harmonix | エンベロープフィルター | By the Way期。「Can’t Stop」イントロ。 |
MF-101 Low-Pass Filter | Moog | フィルター | 「Can’t Stop」ソロの発振サウンド。 |
FM4 Filter Modeler | Line 6 | フィルター | ライブでのフィルターサウンド再現に使用。 |
MF-105 MuRF | Moog | フィルター | スタジオ機材。リズミカルなフィルターパターン。 |
M300 Reverb | MXR | リバーブ | 復帰後のツアーで使用。 |
RV-2 Digital Reverb | Boss | リバーブ | Californication期のスタジオ。 |
Holy Grail Reverb | Electro-Harmonix | リバーブ | By the Way, SA期。 |
CS-3 Compression Sustainer | Boss | コンプレッサー | 2003年頃のライブ。アルペジオの粒を揃える。 |
John Fruscianteの使用エフェクター詳細解説(前篇)
オーバードライブ (Overdrive)
Boss SD-1 Super OverDrive
Stadium Arcadium期のライブで、主にクランチサウンドを作るために使用されていました。特に「Scar Tissue」のライブ演奏で、ギターソロ前のクリーンサウンドにわずかな歪みと温かみを加える役割を担っていました。後述のDS-2の前段に置き、ブースターとしてDS-2をプッシュするためにも使われることがあります。
セッティング例:DRIVE: 9時 / TONE: 12時 / LEVEL: 2時 (アンプを軽くプッシュするクランチ)
おすすめセッティング例:
推奨理由:“クリーン寄りのプッシュ”を狙うためLEVELは3時方向、DRIVEは10時方向で控えめ、TONEは11時方向で中庸。これによりアンプ本来のレンジとピッキングの粒立ちを保ちつつ、軽いコンプレッションと温かみを付与できます。
微調整:シングルPUで明るすぎる場合はTONEを10時半へ。DS-2前段のブースト用途ではLEVELを4時まで、DRIVEは9時〜10時で。
Ibanez TS9 Tube Screamer
Blood Sugar Sex Magik期に多用されたオーバードライブの金字塔。中音域に特徴的な粘りを持つサウンドは、「Under the Bridge」のイントロをはじめ、当時の彼のサウンドメイクに欠かせない存在でした。Marshallアンプとの組み合わせで、抜けの良いドライブサウンドを生み出します。
セッティング例:DRIVE: 2時 / TONE: 1時 / LEVEL: 11時 (クラシックなチューブスクリーマーサウンド)
おすすめセッティング例:
推奨理由:LEVELとTONEは1時、DRIVEは11時。TS9特有のミッドハンプを活かして抜けを確保しつつ、歪みはライトクランチ域にとどめてクリーンの艶を残します。
微調整:ミックスで埋もれるならLEVEL/TONEを1時半へ。硬いPAや明るいギターではTONEを12時に戻すと耳当たりがマイルドになります。
Boss BD-2 Blues Driver
2003年頃のライブボードで確認されたペダル。その名の通りブルージーなクランチから、ゲインを上げれば張りのあるドライブまで対応します。ピッキングニュアンスへの追従性が高く、ジョンはSD-1と併用し、曲調に応じて使い分けていたようです。ダイナミックなリードトーンを支える一台です。
おすすめセッティング例:
推奨理由:LEVELは1時で軽く押し出し、TONEとGAINを11時付近にそろえて“触ると歪む・緩めるとクリーン”の境界を作ります。コードの倍音とアタックが立ちやすく、ニュアンスが出やすい設定。
微調整:高域が立ちすぎる個体はTONEを10時半へ。SD-1やCE-1プリアンプと併用時はGAINを10時、LEVELを1時半に振るとレンジが整います。
ディストーション (Distortion)
Boss DS-2 Turbo Distortion
「ジョン・フルシアンテの歪み」と言えば、多くのファンがこのオレンジ色のペダルを思い浮かべるでしょう。Blood Sugar Sex Magik期から現在に至るまで、彼のメインディストーションとして君臨し続けています。「Dani California」のギターソロや「Can’t Stop」の激しいリフなど、彼の象徴的なリードトーンのほとんどは、このDS-2のTURBOモードによって生み出されています。Marshall Silver Jubileeと組み合わせるのが王道のセッティングです。
セッティング例 (鉄板セッティング):LEVEL: 11時 / TONE: 2時 / DIST: MAX / MODE: I (TURBO)
おすすめセッティング例:
推奨理由:MODEはI(TURBO)が前提。DISTは4時半寄りでサステインを稼ぎ、TONEは2時で抜けを確保。LEVELは12時半に留め、アンプを過飽和させすぎないのがコツ。
微調整:高域が刺さる環境はTONEを1時半へ。リードでもう一歩前に出すならLEVEL1時、DIST5時手前(4時半〜)に、代わりにアンプ側HIGHを少し落として耳当たりを調整。
BOSS DS-1 Distortion
DS-2をメインにする以前、特にMother’s Milkや初期のBlood Sugar Sex Magik期に使用。「Give It Away」のファンキーなリフにエッジを加えるなど、若き日の彼の荒々しいサウンドを支えました。シンプルで扱いやすく、多くのギタリストに愛される定番ですが、彼の使用法はTONEを絞り気味にして独特のサウンドを作っていたと言われています。
セッティング例:TONE: 10時 / DIST: 3時 / LEVEL: 1時
BOSS DS-1は改造(MOD)しやすいエフェクターとしても有名です。個人的には、当ブログで紹介しているRock Modを施すと、よりジョンらしいサウンドに近づくと感じます。
https://2n3565.tokyo/ds-1_mod/#i-4
おすすめセッティング例:
推奨理由:TONEは11時に絞って耳あたりを整え、DISTは約3時手前で荒々しさを確保。LEVELは1時半で前に出しつつもヘッドルームを残します。
微調整:鋭いキャビや明るいギターではTONE10時半へ。薄いと感じる時はLEVEL2時弱、DIST3時まで上げるとバンド内での存在感が増します。
MXR M78 Custom Badass ’78 Distortion
Californicationのレコーディングなどで使用されたディストーション。70年代のスタックアンプのような、クラシックでバイト感のあるロックトーンが特徴です。DS-2ほど中域が持ち上がらず、よりオープンなサウンドを持っています。
MXR ( ダンロップ ) M78 / Custom Badass ’78 Distortion カスタムバダス・ディストーション
おすすめセッティング例:
推奨理由:DISTORTIONは12時半で“開放的な70s感”をキープ、TONEは1時でプレゼンスを少し持ち上げ、OUTPUTは1時過ぎでアンプを程よくヒット。CRUNCHスイッチは基本オン推奨(倍音と厚みUP)。
微調整:埋もれる時はTONE1時半、OUTPUT1時半弱へ。リードで丸みが欲しい時はDISTORTION1時強→12時半に戻すと歌に馴染みます。
Electro-Harmonix Metal Muff with Top Boost
By the Wayのツアー期に使用。その名の通りメタル向きの強力なディストーションで、トップブースト機能により、さらに鋭く突き抜ける高域を加えることができます。彼のペダルボードの中では、最もハイゲインな選択肢の一つでした。
electro-harmonix エレクトロハーモニクス エフェクター ディストーション Metal Muff 【国内正規品】
ファズ (Fuzz)
Electro-Harmonix Big Muff Pi (USA)
DS-2と並ぶ、彼の歪みサウンドのもう一つの柱。特にUSA製のBig Muffを愛用しており、「Dani California」のギターソロ(DS-2との重ねがけ)や、「Stadium Arcadium」の壮大なソロなどで、壁のように厚く、サステインの長いファズサウンドを生み出しています。TONEの設定次第で多彩な表情を見せるのも魅力です。
セッティング例:VOLUME: 11時 / TONE: 2時 / SUSTAIN: 3時 (分厚くサステインのあるソロ向け)
electro-harmonix エレクトロハーモニクス エフェクター ディストーション Big Muff Pi 【国内正規品】
おすすめセッティング例:
推奨理由:VOLUMEは12時半で適正入力、TONEは約1時40分で曇りを避けつつ耳に痛くない帯域をキープ、SUSTAINは2時半でロングトーンと厚みを確保。DS-2と重ねる場合はBig MuffのVOLUMEを12時に戻すとまとまりやすいです。
微調整:低域が膨らむ会場ではTONEを1時へ、逆に痩せる時は2時へ。
ZVEX Fuzz Factory
Californication期に導入され、リスナーに衝撃を与えたペダル。「Around the World」のイントロで聴ける、発振音混じりの過激でユニークなファズサウンドが特徴です。コントロールの幅が非常に広く、予測不能なサウンドを生み出すため、彼の実験的な側面を象徴するエフェクターと言えます。
セッティング例 (発振サウンド):VOL: MAX / GATE: 7時 / COMP: 7時 / DRIVE: 7時 / STAB: MAX近辺で調整
おすすめセッティング例(発振コントロール型):
推奨理由:VOLは5時、STABは5時で安定度を最大化しつつ、GATE/COMP/DRIVEを7時から上げ足しして発振点を探る“ジョン流の過激エッセンス”。ノイズが気になる現場はVOLを4時へ下げ、STABを4時に落として扱いやすく。
微調整:発振の入りが早すぎるならGATEを8〜9時へ。よりサステインが欲しい場合はDRIVE9〜10時、COMP8時から少しずつ。
Boss FZ-3 Fuzz
現在は廃盤となっている希少なモデル。By the Way期のライブで、「Can’t Stop」のメインリフを弾く際に使用されていました。ゲルマニウムトランジスタを彷彿とさせるヴィンテージライクで温かみのあるファズサウンドが特徴です。後継機としてFZ-5やFZ-1Wがリリースされています。
おすすめセッティング例:
推奨理由:LEVEL1時で押し出し、TONE11時半で温かみを残しつつ、FUZZ2時でヴィンテージライクな毛羽立ちを得ます。
微調整:リフの粒を立てたい時はTONE12時、歌モノで柔らかくしたい時は10時半へ。
Mosrite Fuzzrite
「By the Way」のレコーディングで使用されたヴィンテージのファズペダル。60年代のガレージロックを彷彿とさせる、チリチリとした倍音成分が特徴的なサウンドです。その独特なトーンは唯一無二ですが、ヴィンテージのため入手は非常に困難。現在はサウンドを再現したクローンモデルが各社から販売されています。
おすすめセッティング例(クローン想定):
推奨理由:原器に多いVOLUME/DEPTH構成を想定。VOLUME1時で適正入力、DEPTH約2時12分でガレージ感のある細い倍音を強調。
微調整:音が薄い時はVOLUME1時半、DEPTH1時半へ。キンキンする時はDEPTH1時まで下げると扱いやすいです。
Electro-Harmonix English Muff’n
Stadium Arcadium期の「Charlie」などで聴ける、チューブアンプのような温かみと豊かな倍音を持つファズペダル。真空管を搭載しており、クランチからハイゲインまで幅広い音作りが可能です。クラシックロック的なニュアンスを出すために使用されました。
ブースター (Booster)
MXR M133 Micro Amp
「Under the Bridge」などでクリーンブーストとして使用。音量を持ち上げ、サウンドに張りと艶を与えます。
おすすめセッティング例:
推奨理由:GAIN約1時48分で“持ち上げすぎない”クリーンブースト。ストラトのシングルPUでも音量差が出すぎず、クリーンの艶と張りをプラス。
微調整:ソロで一段上げたい時は2時へ、クランチを保ちたい時は1時半まで。
コーラス (Chorus)
Boss CE-1 Chorus Ensemble
彼のクリーンサウンドを語る上で絶対に外せない、伝説的な名機。Blood Sugar Sex Magik期からStadium Arcadium期まで、長きにわたり彼のペダルボードの心臓部に置かれていました。「Under the Bridge」のイントロや「By the Way」のアルペジオで聴ける、温かく深みのあるコーラスサウンドはこのペダルによるものです。しかし、ジョンがこのペダルを愛用した最大の理由は、その秀逸な内蔵プリアンプにあります。LEVELコントロールを上げることで得られる、太く艶やかなブーストサウンドは唯一無二で、彼は常時ONにしてプリアンプとして使用することがほとんどでした。
おすすめセッティング例(プリアンプ重視):
推奨理由:LEVEL CONTROLは4時で太いブースト感を付与、INTENSITYは9時半に抑えて“コーラスはほぼ掛けない”ジョン的使い方。Chorus/VibratoはOFF前提。
微調整:より太さが欲しい場合はLEVEL CONTROL4時半〜5時へ。コーラス感を少し足すならINTENSITY10時まで。
オリジナルのCE-1は巨大で電源も特殊なため入手・維持が困難です。現行品でサウンドの方向性が近いのはCE-2Wです。
ただし、CE-1のサウンドの肝であるプリアンプ部を再現するには、BOSSの「技 WAZA CRAFT」シリーズからリリースされているプリアンプ/ブースター、BP-1Wが最適です。CE-1モードを搭載しており、あの独特な艶と太さを手軽に得ることができます。
BOSS/BP-1W Booster/Preamp ボス ブースター プリアンプ BP1W 技 WAZA CRAFT 技クラフト 日本製