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ヨルシカ・n-bunaのエフェクター|2015〜2021年の使用機材

ヨルシカ・n-bunaのエフェクター|2015〜2021年の使用機材

ヨルシカのギターサウンドを作るn-bunaさんは、2015年の本人インタビューでLine 6 POD HD PROとAvalon Design U5を使った録音方法を説明しています。コンパクトエフェクターで音を作り、PODのアンプシミュレーターを通して録音する方法です。

2019年の機材資料ではFractal Audio Axe-Fx III、Mad Professor Forest Green Compressor、Vemuram Galea、Walrus Audio Mayflower、ProCo RAT2などが報告されています。2021年のヨルシカ「盗作」ツアーでは、Walrus Audio SloとOrange Kongpressorが使用機材として挙げられ、FC-12と、それに接続されたEV-1などが二次資料に掲載されています。

「ヨルシカ エフェクター」と「n-buna エフェクター」は、n-bunaさん本人の録音・ライブ機材として年代別にまとめます。サポートギタリストの下鶴光康さんのボードは含めません。

情報の確認日
公開資料は2026年8月14日に確認しました。機材情報は2015年、2019年、2021年の各資料が示す時点のものです。2026年現在の全機材を示す公開資料ではありません。

ヨルシカ・n-bunaのエフェクター|先に結論

n-bunaさんの音作りで、本人の考え方まで確認できるのは2015年の録音方法です。同じアンプとエフェクターを使い、ギター本体のボリュームとピックアップを変えて、バッキングとアルペジオの歪み方を調整していました。

2015年に本人が説明した録音の流れは次のとおりです。

  • コンパクトエフェクター → Line 6 POD HD PRO → オーディオインターフェイス
  • Avalon Design U5でギターのトーンを調整する
  • 録音後の修正を前提にせず、弾いている時に聞こえる音を収録する

U5をPOD HD PROの前後どちらへ置いたかは、インタビューでは説明されていません。

参考 n-bunaが語る『花と水飴、最終電車』のギター&VOCALOIDのサウンドメイク Vol.2BARKS

2015年の録音機材

2015年の本人インタビューは、ヨルシカ結成前のn-buna名義『花と水飴、最終電車』制作時の記録です。後年のヨルシカ作品やライブへ、そのまま当てはめることはできません。

機材種類本人が説明した使い方
Line 6 POD HD PROラック型アンプ/エフェクトプロセッサーコンパクトエフェクターの後でアンプシミュレーターを使用
Avalon Design U5DI/プリアンプギターを通し、トーンを調整

Line 6 POD HD PRO

POD HD PROはラック型のアンプ/エフェクトプロセッサーです。n-bunaさんはDAW内でアンプ処理を加えるのではなく、コンパクトエフェクターからPOD HD PROへ入力し、その出力をオーディオインターフェイスへ送っていました。

同じアンプとエフェクターを保ったまま、ギターのボリュームを下げたり、フロントとリアのピックアップを切り替えたりして、バッキングとアルペジオの歪み方を変えていたことも本人が説明しています。

Line 6 POD HD PRO X

POD HD PRO XはPOD HD PROの後に発売されたラック型モデルですが、Line 6公式では2023年1月に製造終了しています。本人が2015年に挙げたのは無印POD HD PROで、PRO Xではありません。

Line 6 Helix Floor

Helix Floorは、アンプ、キャビネット、エフェクト、入出力をまとめたLine 6の現行プロセッサーです。POD HD PROのプリセットや本人の設定を引き継ぐ機材ではありませんが、現在のLine 6製品で録音とライブの両方に使える同種の選択肢です。

Avalon Design U5

U5は楽器入力を備えたDI/プリアンプです。n-bunaさんは、ベースだけでなくギターを通し、トーンを調整する使い方を説明しています。

2015年の発言からはPOD HD PROとU5を使ったことを確認できますが、U5をPODの前後どちらへ置いたかまでは分かりません。

2019年に報告されたエフェクターとAxe-Fx III

GiGS 2019年6月号を出典とする機材資料では、n-bunaさんの使用機材として次の製品が紹介されています。ここでは雑誌本文を直接参照できなかったため、接続順、設定、使用曲には結び付けず、製品名が報告された範囲で整理します。

参考 n-buna / ヨルシカ 使用機材・解説DTMBOARD
使用報告機材種類確認できる範囲
Mad Professor Forest Green Compressorコンプレッサー2019年資料で製品名を確認
Vemuram Galeaオーバードライブ2019年資料で製品名を確認
Walrus Audio Mayflowerオーバードライブ2019年資料で製品名を確認
ProCo RAT2ディストーション2019年資料で製品名を確認
YUKI 3ODオーバードライブ2019年資料で製品名を確認
DigiTech Polaraリバーブ2019年資料で製品名を確認
Strymon DIG V1デュアル・ディレイ2019年資料で製品名を確認
Fractal Audio Axe-Fx IIIアンプ/エフェクトプロセッサー2019年資料で製品名を確認

2019年資料で確認できる範囲
製品名の使用報告のみを扱います。接続順、つまみの位置、使用曲は確認できません。

Mad Professor Forest Green Compressor

参照した二次資料ではForest Green Compressorまでしか確認できず、HAND WIREDとFACのどちらかは判別できません。

Mad Professor Forest Green Compressor FAC

FACはコンプレッサーとサステインの2モードを選べる同シリーズの量産仕様です。Toneで低域の量を調整できますが、2019年の使用報告機がFACだったとは確定していません。

Vemuram Galea

Galeaは3バンドEQと内部トリマーを備えたオーバードライブです。

Walrus Audio Mayflower Overdrive

MayflowerはLevel、Drive、Bass、Trebleを備えたオーバードライブです。2019年資料で使用が報告されています。後のWarhornとは別製品です。

ProCo RAT2

RAT2はDISTORTION、FILTER、VOLUMEの3ノブを備えたディストーションです。

YUKI 3OD

3ODはTreble、Middle、Bassの3バンドEQを備えたオーバードライブです。2019年の機材資料で使用が報告されています。

DigiTech Polara

Polaraは複数のLexiconリバーブを収録したステレオ・リバーブです。残響をバイパス後も残すか、その場で切るかをスイッチで選べます。

Strymon DIG V1

DIG V1は2系統のディレイを直列、並列、ピンポンで組み合わせられるデュアル・ディレイです。

Strymon DIG V2

DIG V2はMIDI、USB-C、TRSステレオ入力などを追加した現行世代です。n-bunaさんの2019年使用報告機はV1で、V2ではありません。

Fractal Audio Axe-Fx III

Axe-Fx IIIは、アンプ、キャビネット、エフェクトをラック1台で扱うプロセッサーです。

Fractal Audio Axe-Fx III Mark II Turbo

Mark II Turboは後の上位仕様です。2019年の使用報告機は初代Axe-Fx IIIで、Mark II Turboではありません。

2021年「盗作」ツアーで報告された機材

2021年のヨルシカ LIVE TOUR「盗作」について、サウンドハウスのレポートはWalrus Audio SloとOrange Kongpressorを「実際に使用したといわれている機材」として挙げています。

参考 ヨルシカ LIVE TOUR 2021『盗作』を徹底レポート!サウンドハウス

Sound & Recordingのツアー記事を参照した二次資料では、Fishman Platinum Pro EQ/DI、Strymon Ojai R30、Fractal Audio FC-12、EV-1 Blackも掲載されています。FC-12の接続先となるプロセッサー、内部プリセット、コンパクトエフェクターとの接続順は、参照できた二次資料だけでは確認できません。

使用報告機材種類役割
Walrus Audio SloリバーブDark、Rise、Dreamの残響
Orange Kongpressorコンプレッサー音量差とアタックを調整
Fishman Platinum Pro EQ/DIアコースティック用プリアンプ/DIEQ、コンプレッサー、DI出力
Strymon Ojai R30パワーサプライペダルへ電源を供給
Fractal Audio FC-12フットコントローラーFractal製の対応プロセッサーを足元から操作
Fractal Audio EV-1 Blackエクスプレッション/ボリュームペダルFC-12へ接続された操作ペダル

Walrus Audio Slo

SloはDark、Rise、Dreamの3モードを備えたリバーブです。サウンドハウスのレポートで2021年「盗作」ツアーの使用機材として挙げられています。

Orange Kongpressor

Kongpressorは光学式のアナログ・コンプレッサーです。AttackとReleaseを個別に調整でき、Chimeで高音域を調整します。

Fishman Platinum Pro EQ/DI

Platinum Pro EQ/DIはアコースティック楽器用のプリアンプ/DIです。5バンドEQ、コンプレッサー、ノッチフィルター、チューナー、ブーストを備えます。

Strymon Ojai R30

Ojai R30は5系統の独立出力を備えたパワーサプライです。音色を作るペダルではなく、2021年のボードへ電源を供給するために使われています。

Fractal Audio FC-12

FC-12は、Fractal Audioの対応プロセッサーを足元から操作するフットコントローラーです。プリセットやシーンの切り替え、個別エフェクトのオン/オフに使えます。

Fractal Audio FC-12 Mark II

FC-12 Mark IIは後の表示改良版です。2021年のツアー資料にあるFC-12とは別世代です。

Fractal Audio EV-1 Black

EV-1はエクスプレッションペダルとアナログ・ボリュームペダルの両方に使える製品です。2021年の資料ではFC-12へ接続されています。

ヨルシカ・n-bunaの音作りを現行機で始める

2015年の本人発言に沿うなら、最初から多数のペダルを切り替えるより、同じ歪みをギター側の操作で変化させる方法から試します。以下の数値と接続順は、本人の公開設定ではなく、少ない機材で試すための出発点です。

段階機材試す内容
1中程度の歪みを作れるオーバードライブギターのボリュームを10から6〜8へ下げ、アルペジオの歪みを弱める
2ProCo RAT2バッキングや強い歪みが必要な場面だけ追加
3Walrus Audio Slo長い残響やモジュレーションを加える
4Line 6 Helix FloorまたはAxe-Fx III Mark II Turboアンプ、キャビネット、曲ごとの処理を保存

接続を試す場合は、ギター → コンプレッサー → オーバードライブ → RAT2 → Slo → アンプ/プロセッサーから始めます。これは本人の公開配線ではなく、2015年・2019年・2021年の機材を少数で試すための開始案です。

ヨルシカのアルペジオを弾くときは、歪みを完全に切る前にギターのボリュームを下げ、ピッキングの強弱が残る位置を探します。コードの各音がつぶれる場合は、オーバードライブのGainを下げ、RAT2は必要な場面だけオンにします。

マルチエフェクターの比較は次の記事で確認できます。

ディレイの種類と接続位置を確認したい場合はこちらを参照してください。

よくある質問

ヨルシカのn-bunaさんが2015年に使っていた機材は何ですか?
本人インタビューでは、コンパクトエフェクター、Line 6 POD HD PRO、Avalon Design U5を使ったギター録音について説明しています。コンパクトの製品名は記載されていません。
n-bunaさんはアルペジオとバッキングの音をどう変えていましたか?
2015年の制作では同じアンプとエフェクターを使い、ギター本体のボリュームとピックアップを変えて歪み方を調整していました。
n-bunaさんはAxe-Fx IIIを使っていますか?
GiGS 2019年6月号を出典とする機材資料でAxe-Fx IIIの使用が報告されています。アンプモデル、キャビネット、エフェクト設定は公開範囲から確認できません。
2021年のヨルシカ『盗作』ツアーで使われたエフェクターは?
サウンドハウスのレポートではWalrus Audio SloとOrange Kongpressorが使用機材として挙げられています。二次資料ではFC-12、EV-1、Platinum Pro EQ/DI、Ojai R30も掲載されています。
少ない機材でヨルシカ風のギター音を試すには?
中程度のオーバードライブを基本に、ギターのボリュームで歪みを調整します。強い歪みにRAT2、長い残響にSloを加えると、年代別資料にある役割を少数で試せます。

まとめ

ヨルシカ/n-bunaさんのエフェクターを考えるときは、2015年の録音、2019年の機材資料、2021年のライブを分けて見る必要があります。

2015年はコンパクトエフェクター、POD HD PRO、Avalon U5を使い、録音前に音を作る方法を本人が説明しました。2019年にはAxe-Fx III、Forest Green Compressor、Galea、Mayflower、RAT2、Polara、DIGなどが報告されています。2021年「盗作」ツアーではSloとKongpressorがレポートで挙げられ、FC-12とEV-1なども二次資料に掲載されています。

音作りを始めるなら、オーバードライブをかけたままギターのボリュームとピックアップで変化を付け、必要に応じてRAT2とSloを追加してください。多数の機材を先にそろえるより、歪んだアルペジオで各弦の音が残る位置を探すことが、2015年の本人発言に近い出発点です。