Umbrella Company Hitchhike Driveは、ツイード期のDeluxe、Twin、Bassmanという3つのアンプ方向を選び、ピッキングに反応するクランチを作るオーバードライブ/プリアンプです。
結論から言うと、特定のアンプを完全に複製する機材ではなく、アメリカン・ツイードアンプの箱鳴り、帯域、サチュレーションをエフェクターボードで扱いやすくしたモデルです。
Umbrella Company/Hitchhike Drive Overdrive/Preamp オーバードライブ プリアンプ
Hitchhike Driveの結論
Hitchhike Driveの強みは、Gainを上げた音だけでなく、低いGainでプリアンプやブースターとして使えることです。ギターボリュームを下げたときの追従性も重視されており、手元でクリーンとクランチを行き来できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| カテゴリ | オーバードライブ/プリアンプ |
| コントロール | Volume、Gain、Bass、Treble |
| スイッチ | Saturate、Amp Type D/T/B |
| 電源 | DC9Vセンターマイナス、電池非対応 |
| 消費電流 | 25mA |
| サイズ・重量 | 127×71×60mm、290g |
| バイパス | リレー式トゥルーバイパス |
3つのアンプモード

Dモード|Tweed Deluxe方向
Dは小型ツイードDeluxeを追い込んだような、早めに崩れるクランチです。コードを強く弾いたときのざらつきが分かりやすく、ブルースやルーツロックのメイン歪みに向きます。
Tモード|Tweed Twin方向
TはDより低中音域と歪み量が多く、Gainを低くすればブースターとして使えます。クリーン寄りでも中音域を作りたい場合に合わせやすいモードです。
Bモード|Tweed Bassman方向
Bは低音域と中音域を強めやすく、リフやソロをバンド内で聞き取りやすくしたい場面に向きます。ハムバッカーではBassを上げすぎない方が輪郭を保てます。
モード名は傾向を示すもので、接続するアンプ、スピーカー、音量によって結果は変わります。元の記事で書いたD=Deluxe、T=Twin、B=Bassmanという理解は、公式説明でも確認できます。
Saturateスイッチの効果
Saturateを入れると、約2kHz以上の高域成分だけへ穏やかなコンプレッションをかけるダイナミックフィルターが動作します。全帯域を一律に潰す一般的なコンプレッサーとは違い、ピッキングの角を丸めながら低域の反応を残す設計です。
高域が硬いクリーンアンプ、シングルコイルの強いアタック、Gainを上げたときの耳に痛い成分を整える用途で効果が分かります。設定や音量によっては変化が小さいため、Saturateだけを切り替え、強くコードを弾いて比較してください。
回路と操作感
公式仕様では、2N5088シリコントランジスターのディスクリート・ゲイン部、オペアンプによるトーンシェイプとアクティブEQ、専用の光学リダクション素子を組み合わせています。
Gain、Bass、Trebleが独立しているため、単純な3ノブODより調整幅があります。まずBassとTrebleを中央、Gainを9時から始め、アンプの箱鳴りを想定して低域と高域を整えると迷いにくいです。

以前は「正確にはトゥルーバイパスではなくリレーバイパス」と書きましたが、公式仕様はリレーを用いたトゥルーバイパスです。機械式3PDTとはスイッチング方法が違うものの、バイパス時にエフェクト回路を外す設計です。
試奏動画
デジマートの動画では3モード、Saturate、Gainの変化を長めに確認できます。動画の音だけでなく、自分のアンプでBassとTrebleの効き方を試すのが重要です。
良かった点
- D/T/Bでツイードアンプの方向を選べる
- ピッキングとギターボリュームへの追従が良い
- Bass/Trebleで接続先のアンプへ合わせやすい
- Saturateで高域だけを滑らかにできる
- リレー式トゥルーバイパスと電源レギュレーターで実用性が高い
気になった点
- 2EQと2スイッチがあり、単純な1ノブ系より調整に時間がかかる
- 電池では動作しない
- 接続先がすでに強く歪んでいると3モードの差が分かりにくい
ライブ用・自宅用アンプそのものを見直したい場合は、出力と持ち運びを比較した記事も参考になります。
アンプの個性を残すオーバードライブを広く比較する場合はこちらです。
Hitchhike DriveのFAQ
- Hitchhike DriveのD・T・Bは何の違いですか?
- ツイード期のDeluxe、Twin、Bassmanを意識したクリッピングと帯域の違いです。接続するアンプでも印象は変わります。
- Saturateスイッチは何をしますか?
- 約2kHz以上の高域成分へ穏やかなコンプレッションを加え、ピッキングの角と高域の硬さを整えます。
- Hitchhike Driveは電池で使えますか?
- 使えません。DC9Vセンターマイナスの安定化アダプターが必要で、公式消費電流は25mAです。
まとめ
Umbrella Company Hitchhike Driveは、ツイードアンプの特定モデル名だけを売りにするのではなく、モード、EQ、Saturateで演奏時の反応まで調整できるエフェクターです。クリーンアンプを土台に、ブルースやルーツロックのクランチを手元で操りたい人に合います。


