野田洋次郎さんの使用ギターでは、2017年Human Bloom TourのFender Telemaster “Ace”が、仕様と開発経緯まで確認できる代表例です。同年のアジア公演ではHIWATTのアンプと、ARC-3/ARC-53Mで13台のエフェクターを切り替える構成が公式に紹介されています。
この記事では、野田洋次郎さんの使用が確認できたエフェクター、ギター、アンプを紹介します。2017年の公式ボード写真を中心に、製品ごとの使用記録を見ていきます。
野田洋次郎さんの機材を時期から見る
| 時期・記録 | 機材 | 読み取れること |
|---|---|---|
| 2017 Human Bloom Tour | Fender Telemaster “Ace” | Fenderとギター・マガジンとの共同企画 |
| 2017 アジア公演 | HIWATT CUSTOM HIWATT 50 | アンプは公式写真の説明に型番を記載 |
| 2017 アジア公演 | ARC-3/ARC-53M | 13台のエフェクターを2台の切り替え機で管理 |
| 2017 公式ボード写真 | TS808HW、The Guv’nor、DOD 250 | 歪みを複数種類用意 |
| 2017 公式ボード写真 | SansAmp Classic、Sweet Honey Overdrive、OCD | 機種名と内部バージョンは分けて判断 |
| 2017 公式ボード写真 | TR-2、Nova Delay、Prussian Blue Reverb | 音量の揺れ、反復音、残響を加える |
FREE THE TONEはこのシステムの製作者です。機種名が本文で明示されている切り替え機と、写真の表示・筐体から分かるエフェクターを区別して読みます。写真だけではOCDの内部バージョンまでは確定しません。
参考 2017年アジア公演の機材紹介FREE THE TONE

ARC-3とARC-53Mを手前に置き、複数の歪みと空間系をまとめた2017年のボード。演奏中の操作を手前のスイッチへ集めた構成が分かります。出典:FREE THE TONEの機材紹介。
野田洋次郎さんの使用ギター
Fender Telemaster “Ace”
Telemaster “Ace”は野田さん、Fender、ギター・マガジンの共同企画による限定モデルです。ジャズマスターを思わせる左右非対称の輪郭に、テレキャスターのブリッジ構造を組み合わせています。
| 部分 | 公開されている仕様 |
|---|---|
| ボディ/ネック | ホンジュラス・マホガニー |
| 指板 | ローズウッド |
| フロントピックアップ | Duncan SP90 |
| リアピックアップ | Custom Shop Twisted Tele |
| ブリッジ | 3ウェイ・ブラスサドル |
| 販売本数 | 45本限定 |
開発記事では2017年2月にプロトタイプが完成し、Human Bloom Tourで使用された経緯を読めます。
参考 Telemaster “Ace”の仕様と開発ストーリーリットーミュージック
参考 ギター・マガジン2016年12月号リットーミュージック
野田洋次郎さんの使用アンプ
HIWATT CUSTOM HIWATT 50
2017年のFREE THE TONE公式写真には、CUSTOM HIWATT 50とキャビネットが紹介されています。
野田洋次郎さんの使用エフェクターと切り替え機材
FREE THE TONE ARC-3
複数のエフェクターのON/OFFを保存し、一度の操作で呼び出す切り替え機です。2017年はARC-53Mと各1台を使用。歌いながら歪みと残響をまとめて変えたい場面で、このような機材が役立ちます。
後継モデル:Free The Tone ARC-4
ARC-3は2018年9月に生産終了し、後継はARC-4です。ARC-4では保存した音色の組み合わせに名前を付けたり、曲順に合わせて呼び出す順番を整理したりできます。
ARC-3とARC-4はLINK端子で直接連動できません。既存のARC-3と組み合わせる場合は、MIDIで切替指示を送る接続が必要です。下の商品カードは後継ARC-4のクリックレス仕様で、2017年の使用機材ARC-3とは別モデルです。
参考 ARC-4の追加機能とARC-3との接続条件FREE THE TONEFREE THE TONE ARC-53M
2017年は大型のARC-3と併用しています。小さいボードのために使う場合も、何台を同時に切り替えたいか、どの機材を個別に操作したいかを先に数えると、必要な規模を決めやすくなります。
2017年のボードで分かるコンプレッサーと歪み
Custom Audio Japan V-Comp
写真の左手前に置かれたコンプレッサーです。コンプレッサーは強く弾いた音と弱く弾いた音の差を抑えるために使います。アルペジオの粒をそろえる使い方と、弾き始めの強さを残す使い方では調整が変わるため、音量差と弦を弾いた直後の音を別々に聴いてください。
Guyatone PS-021 Guitar Exciter & Compressor
コンプレッサーに、高音域の聞こえ方を変えるエキサイターを組み合わせた機種です。2017年写真の右側に置かれています。音量をそろえる働きと、明るさを変える働きを一緒に考えず、片方ずつ変化を確かめると調整の狙いが分かります。
Ibanez TS808HW
2017年写真のTube Screamerはハンドワイヤード型のTS808HWです。中音域を強調する歪みとして、アンプや別の歪みと組み合わせる使い方を考えられます。
後継モデル:Ibanez TS808HWV2
初期型TS808HWの後継はTS808HWV2です。V2も手作業で配線するモデルで、部品や配線材が見直されています。
2017年の写真にあるのは初期型。初期型を探すときは、後継のV2と区別してください。V2はOVERDRIVEとLEVELが上、TONEが中央下の配置です。
Ibanez Tubescreamer Overdrive Hand-Wired TS808HWV2
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Ibanez TS808HWV2:歪みを控えて中音域を足す
- 1 OVERDRIVE9時
- 2 TONE11時
- 3 LEVEL12時
V2の3ノブです。LEVELでON/OFFの音量をそろえ、必要な分だけ持ち上げます。
Marshall The Guv’nor
2017年写真では旧型の黒い筐体を確認できます。歪み量に加えて低音・中音・高音を別々に変えられるため、コードの中音域を残しながら低音の量を整えたいときに使える構成です。
復刻モデル:Marshall The Guv’nor Vintage Reissue
メーカー復刻のThe Guv’norは、低音・中音・高音を別々に調整できる5ノブを引き継いでいます。野田さんの2017年写真にある旧型とは、製造世代を分けて探してください。
GAINは歪み、BASS・MIDDLE・TREBLEは低音・中音・高音、LEVELは最終的な音量です。下は低音を少し抑え、中音を残すコード用の設定案。実機は左からGAIN、BASS、MIDDLE、TREBLE、LEVELの横1列なので、図を左右に分けて示します。
The Guv’nor復刻版:左3ノブの調整
- 1 GAIN10時30分
- 2 BASS10時
- 3 MIDDLE1時
右側のTREBLEは11時、LEVELは12時から音量を合わせます。
The Guv’nor復刻版:右2ノブの調整
- 1 TREBLE11時
- 2 LEVEL12時
左図と合わせて使う設定案。コードの輪郭が強すぎればTREBLEを下げます。
参考 The Guv’nor Vintage Reissue公式製品情報(英語)Marshall
DOD Overdrive Preamp 250
2017年写真には黄色いDOD 250が載っています。GAINで歪み量、LEVELで出力を変える2ノブ型です。トーンノブはないので、高音域を変えたい場合はアンプ側の音域調整と分けて考えます。
DOD Overdrive Preamp 250:2ノブでコードの歪みを作る
- 1 GAIN11時
- 2 LEVEL12時
GAINを上げるほど歪みが増えます。LEVELは音量を合わせる位置へ調整。本人の実測位置ではありません。
参考 Overdrive Preamp 250の操作説明神田商会
Tech 21 SansAmp Classic
アンプの歪みや音域の特徴を作るプリアンプです。2017年写真でも黒いClassicを確認できます。ライン録音用の機能もありますが、野田さんがその場でPAへ直接接続していたという意味ではありません。
Tech 21 SansAmp Classic:クリーンアンプで軽いクランチを試す
- 1 PRESENCE DRIVE10時
- 2 OUTPUT11時
- 3 AMPLIFIER DRIVE9時
- 4 HIGH10時30分
図は4ノブのみ。下記のINPUTとCHARACTERの状態を合わせ、OUTPUTで音量を調整します。
INPUTはNORMAL、CHARACTERは左から1・2・3・4をON、5・6・7・8をOFFとして試します。1と2はMid-Boost、3はLow Drive、4はClean Ampです。CHARACTERは音を決めてから使い、演奏中の大きな変更は避けます。
Shapes pre-amp contours in the upper mid-range.
日本語訳:PRESENCE DRIVEは高めの中音域のプリアンプ特性を整えます。
参考 SansAmp Classic旧型取扱説明書(英語)Tech 21
復刻モデル:Tech 21 SansAmp Classic(2021年再発売)
Tech 21は2016年に生産を休止し、2021年に基本の設計をほぼ変えずにClassicを再発売しています。野田さんの2017年写真にある個体は、それ以前の世代です。商品ページで同名のClassicを探すときは、製造時期と在庫を確認してください。
PRESENCE DRIVEは高めの中音域の歪み方、AMPLIFIER DRIVEはアンプの出力側を思わせる歪み、HIGHは最終的な高音、OUTPUTは音量を調整します。下はクリーンなアンプへつなぎ、軽い歪みを加える設定案です。
INPUTはNORMAL、中央のCHARACTERは左から1〜4をON、5〜8をOFFにします。1・2は中音を太くし、3は低音の厚み、4は歪みを抑えた音に関わる切替です。演奏前に小音量で合わせてください。
SansAmp Classic復刻版:アンプに軽い歪みを加える
- 1 PRESENCE DRIVE10時
- 2 OUTPUT11時
- 3 AMPLIFIER DRIVE9時
- 4 HIGH10時30分
4ノブ部分図。INPUT=NORMAL、CHARACTER1〜4 ON/5〜8 OFF。OUTPUTでON/OFFの音量を合わせます。
電源端子には新旧の違いがあります。2021年版は9V・2.1mmセンターマイナスです。旧説明書にある3.5mm端子・先端プラスのケーブルを、そのまま使う仕様ではありません。
参考 SansAmp Classic再発売の公式説明(英語)Tech 21
参考 SansAmp Classic 2021年版取扱説明書(英語)Tech 21
Mad Professor Sweet Honey Overdrive
2017年の写真で使用が確認できるオーバードライブです。Handwired版かFactory版かは、この資料だけでは確定できません。
Fulltone OCD
2017年写真では白いOCDを確認できます。内部バージョンは写真だけで確定できません。歪み量を操作する実機名はDRIVEです。
音量の揺れ・反復音・残響を加える機材
BOSS TR-2 Tremolo
2017年写真で確認できる、音量を周期的に変えるトレモロです。RATEは速さ、DEPTHは音量の変化幅、WAVEは揺れ方を調整します。コードの余韻だけを動かしたいなら、滑らかな波形と浅いDEPTHから試します。
BOSS TR-2 Tremolo:コードにゆっくりした音量変化を加える
- 1 RATE10時
- 2 WAVE7時
- 3 DEPTH9時30分
記事用の提案。RATEで速さ、DEPTHで揺れ幅を調整。WAVEは三角波側にします。
from triangle to square
日本語訳:WAVEで波形を三角波から矩形波へ変えます。
TC Electronic ND-1 Nova Delay
2017年写真にある、音色を保存できるディレイです。本体スイッチによるプリセット呼び出しと、外部のループで音をON/OFFする操作は別です。ND-1にはMIDI端子がなく、ARC側からMIDIで内部プリセットを指定する構成にはできません。
DELAYは12時で時間を変えず、左右へ回して表示の時間を増減する操作です。普通のつまみのように「10時なら何ms」とは読めません。試すならMANUAL、TYPEはDelay Line、SUBDIVは4分音符にしてTAP TEMPOを曲の拍に合わせ、MIX LEVELを控えめに、FEEDBACKを数回の反復になる量へ調整します。COLORで反復音の高音域、MOD LEVELで反復音の揺れを変えられます。
参考 ND-1 Nova Delay取扱説明書(スペイン語)TC Electronic
One Control Prussian Blue Reverb
2017年写真の左奥にある小型リバーブです。通常型の操作はLEVEL、TONE、DECAY。LEVELで残響の量、TONEで残響の高音域、DECAYで減衰の仕方を調整します。コードの切れ目が埋まる場合はLEVELやDECAYを下げます。
One Control Prussian Blue Reverb:コードの後ろに短い残響を加える
- 1 LEVEL12時
- 2 TONE11時
- 3 DECAY10時
通常型で試す提案。直列で使うときは側面KILL DRYをOFFにして原音を残します。
参考 Prussian Blue Reverbの操作とKILL DRYLEP INTERNATIONAL
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よくある質問
- 野田洋次郎さんはどんなギターを使っていますか?
- 2017年Human Bloom Tourでは、Fender Telemaster “Ace”の使用が確認できます。Fenderとギター・マガジンの共同企画で製作されたギターです。
- 野田洋次郎さんが使うスイッチャーは何ですか?
- 2017年のアジア公演を扱うFREE THE TONEの公式紹介では、ARC-3とARC-53Mを各1台使う構成が確認できます。
- 野田洋次郎さんの使用オーバードライブは何ですか?
- 2017年の公式ボード写真ではTS808HW、The Guv’nor、DOD 250、SansAmp Classic、Sweet Honey Overdrive、OCDを確認できます。使用時期やモデルの仕様は機材ごとに分けて紹介しています。
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