1969年製Vibrolux Reverbは、Fenderらしいクリーンの中音域と、リバーブ/トレモロの実用性が強いアンプです。音量を上げたときの出力音量が気持ちよく、エフェクターの違いもかなり見えやすい基準機になります。
ヴィンテージVibrolux Reverbは状態差が大きく、同じ年式でも整備内容で印象が変わります。現行Fenderアンプを選ぶ場合は、同じものの代替というより、Fenderクリーンとスプリングリバーブの方向を共有する候補として考えるのが現実的です。
関連する現行品・近い選択肢
Vibroluxそのものの代替ではありませんが、Fenderクリーンとスプリングリバーブの方向で現行品を探すならDeluxe Reverb系も比較対象になります。
結論:この機材はどんな人に向くか
1969年製Vibrolux Reverbは、Fenderらしいクリーンの中音域と、リバーブ/トレモロの実用性が強いアンプです。音量を上げたときの出力音量が気持ちよく、エフェクターの違いもかなり見えやすい基準機になります。
音の特徴
高域はきらびやかですが、音量を上げると硬さだけでなくコンプレッションも出ます。ストラトのフロントやハーフトーンで弾くと、倍音とリバーブの残り方が分かりやすいです。
実用的な使い方
ライブや録音では、アンプが軽く歪み始める音量に設定し、オーバードライブやファズをアンプのINPUT端子へつなぐ方法があります。自宅では音量が大きくなりやすいため、設置環境を確認してください。
おすすめな人
- Fenderヴィンテージアンプの基準音を知りたい人
- リバーブとトレモロ込みでアンプを使いたい人
- エフェクターレビューの基準になるクリーンアンプが欲しい人
おすすめしない人
- メンテナンスを避けたい人
- 自宅小音量だけで完結したい人
- 軽量で持ち運びやすいアンプを最優先する人
Fender系アンプに合わせるディレイを探す場合は、アナログディレイの比較記事も役に立ちます。
FAQ
- 1969年製Vibrolux Reverbは現行品と同じ音ですか?
- 同じではありません。ヴィンテージはトランス、スピーカー、整備状態、経年で音が大きく変わります。
- エフェクターとの相性は良いですか?
- 良いです。特にオーバードライブ、ファズ、ディレイ、トレモロの違いが分かりやすいアンプです。
- 中古で買うときの注意点は?
- トランス、電源周り、スピーカー、真空管、リバーブ/トレモロ動作、過去の改造履歴を確認したいです。
実機メモと写真
Fender Vibrolux Reverbは、1964年に登場した35Wのコンボアンプです。
この記事では、Vibrolux Reverbの歴史、各時代の回路、スピーカー構成、6L6GCパワー管のバイアス方式を整理します。
Fender Vibrolux Reverbの歴史
Fender Vibrolux Reverbは、1964年に「ブラックフェイス期」と呼ばれる時代に初登場しました。その後、「シルバーフェイス期」にも継続して生産され、1979年までにわたりさまざまな改良が行われました。35Wという出力、10インチスピーカー2基の組み合わせは、一貫して維持され、Vibrolux Reverbのサウンドの基盤となっています。
ブラックフェイス期(1964年〜1967年)
Fender Vibrolux Reverbが初めて登場したのは1964年で、この時期は「ブラックフェイス期」として知られています。ブラックフェイスとは、フロントパネルが黒くデザインされた時代のことを指し、音質的にも評価が高いモデルが揃っています。
この時期のVibrolux Reverbは、出力が35Wで、スピーカーには10インチのOxfordやJensen製スピーカーが2基搭載されていました。特に、フェンダー独自のリバーブとトレモロ機能が組み込まれ、美しいクリーントーンと元のギターとアンプの音を大きく変えにくいエフェクトサウンドが得られるのが特徴です。Vibrolux Reverbはリバーブを備え、ブルース、ジャズ、カントリーでも使われてきました。
回路としては、最初期のAA964やAB763といった、フェンダーアンプの中でも最も有名な回路が使用されています。特にAB763回路は、Fenderの他のアンプでも広く採用されており、そのクリーンで豊かな音色は今でも高く評価されています。
シルバーフェイス期(1968年〜1979年)
1968年、Fenderはアンプのデザインを刷新し、これによりVibrolux Reverbも「シルバーフェイス期」に突入しました。フロントパネルが銀色に変わり、見た目に大きな変更がありましたが、出力は引き続き35Wで、スピーカー構成も10インチのスピーカー2基という仕様を維持しました。
シルバーフェイス期における最大の変更点は、回路設計における細かい改良です。この時期には、AB568やAA1069などの回路が導入され、パワー管のバイアス方式にも変更が加えられました。これにより、音がやや硬くなり、クリーントーンがより音の立ち上がりがはっきりしていて各弦の音を聞き取りやすいものに変化しています。
この時期のモデルもパワー管に6L6GCを使っています。しかし、音量を上げた際の歪み方やトーンの音域の傾向は、若干の違いがあります。

ウルトラリニア期(1977年〜1981年)
シルバーフェイス期の後半、1977年から「ウルトラリニア回路」が一部のフェンダーアンプに導入されました。Vibrolux Reverbもその対象となり、この時期のモデルではクリーントーンのヘッドルームが拡大しました。これにより、音量を上げても歪みが少なく、クリーンサウンドを維持できる設計となっています。
ウルトラリニア回路では、音量を上げても歪みが増えにくい傾向があります。アンプの歪みを使いたい場合は、必要な音量を試奏で確認してください。
回路と6L6GCパワー管の説明
Fender Vibrolux Reverbには、時代ごとに異なる回路が採用されてきました。特に、ブラックフェイス期からシルバーフェイス期にかけて、回路の改良がなされており、音域の傾向や動作特性に違いが生じています。
ブラックフェイス期の回路(AA964、AB763)
ブラックフェイス期のVibrolux Reverbには、主にAA964やAB763といった回路が採用されました。これらの回路は、クリーントーンを重視した設計で、特に低歪みの音質が特徴です。また、リバーブとトレモロが回路に組み込まれており、元のギターとアンプの音を大きく変えにくいサウンドが得られるようになっています。
シルバーフェイス期の回路(AB568、AA1069)
シルバーフェイス期に移行した1968年以降、Vibrolux Reverbの回路には微調整が加えられました。AB568やAA1069といった回路が導入され、特にパワー管のバイアス方式が変更されました。これにより、音が少し硬くなり、各弦の音を聞き取りやすく音の立ち上がりがはっきりしたサウンドが特徴となりました。
ウルトラリニア回路の導入(1977年〜1981年)
1977年以降、Fenderは一部のアンプに「ウルトラリニア回路」を導入しました。これにより、Vibrolux Reverbは大音量でもクリーントーンを維持しやすくなり、特にライブでの使用時にその性能を発揮しました。しかし、この回路は歪みが少なく、オーバードライブトーンを求めるプレイヤーには好まれないこともあります。
6L6GCパワー管とバイアス方式
Fender Vibrolux Reverbでは、パワー管として6L6GCが使用されています。このパワー管は、35Wという適度な出力を維持しつつ、豊かな中低音域を持つことが特徴です。
6L6GCは400V以上の高電圧が流れるため、フィルターコンデンサは定期的に交換する必要があります。私のVibrolux Reverbはオーバーホール済みということで買ったのですが、古い電解コンデンサのままになっていたのでF&T製の信頼のできるコンデンサに交換しました。

20年以上前に交換されたであろう古いコンデンサ

私が交換した新品のF&T社製コンデンサ
フィクストバイアス方式の採用
Vibrolux Reverbは、フィクストバイアス方式を採用しており、これはパワー管(6L6GC)に供給されるバイアス電圧を固定する方式です。この方式により、音が歪み始めるまでの音量を確保し、弦を弾いた直後の音をはっきり出せます。
バイアス方式の変遷
1968年以降、シルバーフェイス期のVibrolux Reverbでは、バイアス方式に細かい変更が加えられました。特に、パワー管の片方に合わせてもう片方をマッチングさせる方式が採用されました。これにより、個体差のある真空管でも安定した動作が可能となりました。
Vibrolux Reverbを使用した有名なギタリスト
Fender Vibrolux Reverbは、長年にわたり多くの有名なギタリストに愛用されてきました。特に、そのクリーントーンとリバーブ効果を活かしたギタリストが多く、ブルースやロック、カントリーのシーンで大活躍しています。
- ノエル・ギャラガー (Oasis)
- ジェフ・バックリィ
- ジョン・フォガティ (Creedence Clearwater Revival)
- ロイ・ブキャナン
- カーク・フレッチャー
- ダニー・ガットン
現代のライブ環境における評価
Vibrolux Reverbは35Wですが、必要な音量は会場、バンド編成、PAの有無で変わります。購入前に、使用する会場で十分な音量を出せるか確認してください。
さらに、このアンプはDeluxe Reverbより少し大きいサイズ感でありながら、Twin Reverbほどの重量や音量は必要としないため、持ち運びやすく、かつ音質面でも優れています。Vibrolux Reverbは、現代のライブやスタジオシーンでもその価値が再評価されています。
Q&A – よくある質問
Vibrolux Reverbの出力はどのくらいですか?
Vibrolux Reverbの出力は35Wです。ステージやスタジオで使用するのに向く音量です。
Vibrolux Reverbはどの時代に製造されましたか?
Fender Vibrolux Reverbは、1964年に登場し、1979年まで生産されました。さらに、2000年代以降にリイシューモデルも登場しています。
Vibrolux Reverbはどのジャンルに向いていますか?
歪みの少ない音を使うブルース、ロック、カントリー、ジャズなどで候補になります。
Vibrolux Reverbのスピーカー構成は?
10インチスピーカーが2基搭載されています。これにより、低音のぼやけが少なく、弦を弾いた直後の音がはっきりします。
現代のライブで使いやすいですか?
使用できる音量は会場、バンド編成、PAやモニターの有無で変わります。本体の重量も購入前に確認してください。
まとめ
Fender Vibrolux Reverbは、その35Wの出力と10インチスピーカー2基によるバランスの取れたサウンドで、現代のギタリストにとっても向くアンプです。Deluxe Reverbよりもパワフルで、Twin Reverbほど重くないため、持ち運びやすさと音量のバランスが絶妙です。特にモニターが充実したライブ環境では、そのクリーントーンとオーバードライブが真価を発揮します。



