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BOSS BF-2レビュー|欠品オペアンプを交換して復活

BOSS BF-2 Flangerの日本製実機

BOSS BF-2 Flangerは、原音と短い遅延音を重ね、周期的に動かすアナログフランジャーです。1980年から2001年まで長く販売され、MANUAL、DEPTH、RATE、RESの4ノブで、薄いコーラス風から強烈なジェットサウンドまで作れます。

所有する日本製個体は、完全なジャンクとして入手しました。音がまったく出ず、中を開けるとオペアンプが2個とも抜かれていました。そこへRaytheon製RC4558Dを2個入れ、再び動作する状態まで復旧しています。

先に結論
BF-2は常時かけて万能に使うというより、フランジャーが必要な曲で明確な役割を与えると強いペダルです。この個体は欠品部品を補って復活したため、収集品というより実際の演奏で使う道具として活躍しています。
BOSS BF-2 Flangerの日本製実機

完全ジャンクから復旧したBOSS BF-2。傷の多い外観も、長く使われてきた個体らしい雰囲気があります。

BOSS BF-2とは

BOSS公式の製品史によると、BF-2の販売期間は1980~2001年です。原音と電子的に遅らせた信号を混ぜ、その遅延時間を揺らすことで、うねるような干渉音を作ります。

後継のBF-3より機能は少ないものの、BF-2はBBDを使ったアナログ回路です。穏やかな設定ではコーラスに近い広がりを加えられ、RESを上げると、フランジャーらしい金属的で大きなスイープへ変わります。

項目内容
エフェクトBBDアナログフランジャー
販売期間1980~2001年
コントロールMANUAL、DEPTH、RATE、RES
所有個体日本製、ジャンク入手後に修理
基板で確認した主要ICMN3207、MN3102、Raytheon RC4558Dほか
参考 BOSS Compact Pedals HistoryBOSS 参考 BOSS BF-2製品情報BOSS

フランジャーの仕組みや現行モデルとの違いはこちらで比較しています。

音が出ない原因はオペアンプ2個の欠品

BOSS BF-2の内部基板

所有個体の基板。BBDのMN3207とクロックドライバーのMN3102を確認できます。

入手時はスイッチを踏んでもまったく応答がありませんでした。内部を確認すると、本来ICがあるはずの2か所からオペアンプが抜き取られていました。

入手時点では2か所とも空で、元の部品を特定できる現物は残っていません。製造時期から艶のあるJRC4558Dだった可能性は考えられますが、これは所有者としての推定です。

Raytheon RC4558Dを2個入れて動作復帰

BOSS BF-2へ取り付けたRaytheon RC4558Dオペアンプ2個

欠品していた2か所へ取り付けたRaytheon製RC4558D。両方にRC4558D、RAY、1445Gの刻印があります。

復旧にはRaytheon製RC4558Dを2個使用しました。写真では両方の表面に「RC4558D」「RAY」「1445G」と読める刻印があります。Raytheonの1978年データブックでは、RC4558は2回路入りの汎用オペアンプとして掲載されています。

Raytheon RC4558DとJRC/NJM4558Dは、どちらも4558系の2回路入りオペアンプですが、メーカーの異なる別製品です。写真に写る交換部品をJRC製やTI製と呼ぶのは正確ではありません。

2個を実装したところ、信号が通り、フランジャーとして動作するようになりました。ただし、入手前の状態と比較できないため、オリジナル部品と完全に同じ音へ戻ったかは確認できません。実用上は、BF-2らしい揺れと強いスイープを作れる状態です。

参考 Raytheon Linear Integrated Circuit Data Book 1978Raytheon archive / Bitsavers 参考 NJM4558 Series製品情報Nisshinbo Micro Devices

4ノブの使い方

BOSS BF-2のMANUAL DEPTH RATE RESコントロール

MANUAL、DEPTH、RATE、RESの4ノブ。設定範囲が広く、薄い揺れから派手な効果まで作れます。

ノブ役割
MANUAL揺れの中心となる遅延時間を調整する
DEPTHスイープの幅を調整する
RATE揺れの速さを調整する
RESフィードバック量を調整し、効果の鋭さを変える

最初から派手にすると、どの曲へ合わせればよいか分かりにくくなります。まずはRESとDEPTHを低め、RATEを遅めにして、コードへ薄い動きを加えるところから始めると扱いやすいです。

典型的なジェットサウンドが必要なら、DEPTHとRESを上げ、RATEを曲へ合わせます。MANUALでスイープの中心を動かすと、ギターの音域に対して効果が目立つ場所を探せます。

使いどころは難しいが、必要な曲では代えが利かない

フランジャーは、今でも使いどころが難しいと感じるエフェクターです。効果が強く、曲の印象を一気に変えるため、なんとなく常時オンにする用途には向きません。

一方、フランジャーを使わなければ成立しない曲やフレーズは時々あります。そうした曲を演奏するときは、必ずこのBF-2を使っています。派手な効果を出す装置だと割り切り、必要な場面だけ踏むと存在意義がはっきりします。

薄く使えばコーラス風にもできますが、BF-2を選ぶ理由は、やはりRESを効かせた金属的なうねりです。現代的に整いすぎないBBDの質感も含め、曲中の一か所へ強い色を付けられます。

ジャンク機を復旧して使う場合は、欠品だけでなく、電解コンデンサ、ジャック、スイッチ、基板上の調整も確認が必要です。別のジャンク修理例はこちらで紹介しています。

電源はACA仕様とPSA仕様を現物で確認する

BOSS BF-2日本製個体の裏面

裏面にはMADE IN JAPAN表記があります。シリアル部分は面ファスナーで隠れており、写真から製造年月は確定できません。

BOSS公式サポートによると、BF-2にはACAアダプター仕様とPSAアダプター仕様があります。DCジャック付近のラベルが「ACA」ならACA仕様、「PSA」ならPSA仕様です。

ヴィンテージBOSSだからと一律に電源を決めず、所有個体の表示を確認してください。電源仕様が不明なジャンクへ、推測だけでアダプターをつなぐのは避けた方が安全です。

参考 BF-2 Recommended Power SupplyRoland Support

中古で確認したいポイント

  • エフェクト音とバイパス音の両方が出るか
  • 4ノブを回したときに効果が自然に変わるか
  • 強いガリ、周期的でないノイズ、音切れがないか
  • 基板のICやトランジスタが抜かれていないか
  • トリマーが無理に動かされていないか
  • DCジャック付近のACA/PSA表記を確認できるか

本個体のように外観だけでは欠品が分からない場合があります。修理前提の価格でなければ、内部写真か動作確認を求めるのが安全です。

新品で入手できる後継機を探す場合はBF-3が候補です。ただし、BF-2と同じ回路・同じ操作の復刻機ではありません。

まとめ

BOSS BF-2は、1980~2001年に販売されたBBDアナログフランジャーです。4ノブの設定範囲が広く、薄いコーラス風から鋭いジェットサウンドまで作れます。

この日本製個体は、入手時にオペアンプが2個とも欠品していました。元が艶ありJRC4558Dだった可能性はありますが、現物がないため確定はできません。Raytheon製RC4558Dを2個取り付けたことで動作を取り戻し、現在はフランジャーが必要な曲で必ず使う一台になっています。

万能ではなくても、必要な場面では代えが利かない。BF-2は、そんな役割のはっきりしたヴィンテージペダルです。

FAQ

BOSS BF-2はアナログフランジャーですか?
はい。原音とBBDで短く遅らせた信号を混ぜ、遅延時間を変調してフランジングを作るアナログフランジャーです。
この個体へ付けたオペアンプはJRC4558Dですか?
いいえ。写真で確認できる交換部品はRaytheon製RC4558Dです。表面にRC4558D、RAY、1445Gの刻印があります。JRC/NJM4558Dとはメーカーの異なる別製品です。
元は艶ありJRC4558Dだったのですか?
製造時期からその可能性を考えましたが、元部品を特定できる現物がないため、所有者としての推定にとどまります。
BF-2の電源はACAとPSAのどちらですか?
両方の仕様が存在します。DCジャック付近のラベルを確認し、ACA表記ならACA、PSA表記ならPSAに対応する電源を使います。
フランジャーを薄く使う設定は?
まずRESとDEPTHを低め、RATEを遅めにし、MANUALで効果が耳につきすぎない位置を探します。アンプや曲に合わせて少しずつ動かすのが近道です。