はじめに|ブルースとエフェクターの関係
ブルースギターの魅力といえば、なんといってもギタリストの表情豊かなプレイと、アンプ由来の味わい深いトーンが挙げられますよね!私自身、ギターを18年ほど弾きながら、15年以上にわたって自作エフェクターを手掛けてきた経験があります。その過程で「アンプ直の味わいを尊重しつつも、補ってくれるエフェクターの存在が実はかなり重要なんだ!」と実感することが度々ありました。
ブルースの世界では「アンプ一発の音が至高だ!」という意見も根強く、確かに理想的なチューブアンプを十分な音量で鳴らせる環境があるなら、下手にエフェクターは必要ないかもしれません。しかし、ライブやセッションでは置かれた環境のアンプを使わざるを得ないことも多いですし、音質や音量を思うようにコントロールできないシチュエーションも存在します。そんなときに頼りになるのがエフェクターの存在です。
この記事では、ブルースギタリストの音作りに欠かせないオーバードライブ系、ブースター系、ワウ系、ファズ系など、さまざまなエフェクターをピックアップしつつ「どんなシーンで活躍するのか?」「どうやって使いこなすのか?」といった観点から詳しく解説していきます!また、それぞれのエフェクターを選ぶ際のポイントやセッティング例も紹介するので、あなたが理想とするブルースサウンドにグッと近づく手助けになれば嬉しいです。
ブルースでエフェクターを使う意義
「ブルース=アンプ直」がひとつの王道イメージになっている背景には、昔の名プレイヤーたちが限られた機材でしかも大音量のチューブアンプをフルにドライブさせていた歴史があります。例えば、マディ・ウォーターズやハウリン・ウルフなどのシカゴ・ブルースの巨人たちは、アンプのボリュームを高めて歪みを得るというスタイルが基本でした。
しかし、現代ではライブハウスの音量規制や、セッションで用意されたアンプに自由に手を入れられない状況も珍しくありません。そうしたとき、オーバードライブやブースターといったペダルを活用すれば、いつでも自分好みの歪みとニュアンスが作れます。また、ワウペダルやファズなどを使えば、ブルースとはいえ「攻めのサウンド」を狙える場面も多いです!
ブルース特有のリズム感やフィーリングはもちろん重要ですが、時には音作りの幅を広げるためにエフェクターの存在を視野に入れると、新たな表現力が生まれるはずです。「あ、こんな音もブルースにハマるんだ!」なんて発見があると、さらに演奏が楽しくなると思いませんか?
代表的なブルース向けエフェクターの種類
では実際に、どのような種類のエフェクターがブルースと相性が良いのかを見ていきましょう!大きく分けると、以下のようなジャンルに分類できます。
- オーバードライブ系
- ブースター系
- ワウ系
- ファズ系
- その他(ディレイ、リバーブ、コーラスなど)
ここからは、それぞれの特徴を順番に解説します。
オーバードライブ系
アンプを自然にドライブさせたような歪みを得られるのがオーバードライブの魅力です。ブルースでよく使われるのは、ゲインを上げすぎないセッティングによる「クランチ」くらいの歪み感です。あえて多めにゲインを稼ぎ、ロック寄りのサウンドを狙う人もいますが、ここでは低〜中程度の歪みを生かして表情をつけるのがポイントといえます。
ブースター系
ブースターと呼ばれるペダルは、ほとんど歪まないクリーンブースターと、若干の歪み要素を含むプリアンプ的ブースターに分かれます。ブルースの文脈では、ソロ時にほんの少し音量やゲインを上げたいという使い方が代表的です!アンプの持つナチュラルな歪みを前に押し出すことも可能なので、音作りの自由度が高まります。
ワウ系
ジミ・ヘンドリックスを筆頭に、エリック・クラプトンやスティーヴィー・レイ・ヴォーンも時折使っていたワウペダルは、ブルースに限らず演奏の表情を大きく変えてくれます。とくにブルースロック寄りの曲やジャムセッションで「ここぞ」という場面を演出したい場合に重宝しますね!
ファズ系
ファズは、ギターの原音を大きく変化させる強烈な歪みエフェクターです。「ブルースならオーバードライブだけで十分じゃない?」と感じる方もいるかもしれませんが、実はヘンドリックスが残したブルースナンバーを聴くと、ファズを巧みに使った濃密なサウンドが楽しめるんです!王道のファズフェイスはベロシティ(ピッキングの強弱)に対する追従性も高く、ギターのボリュームを絞るだけで歪みをコントロールできるのが魅力ですよ!
その他(空間系エフェクターなど)
ブルースの世界ではディレイやリバーブを深くかけるケースは少なめですが、ライブハウス環境によっては多少のディレイやリバーブを用いてソロを際立たせるシーンも見られます。ほんの少しだけ空間系を加えることで、単音リードに奥行きを与えたり、スローなブルースバラードをしっとり聴かせたりと様々に活用できます!ただし、掛けすぎると曖昧になりがちなので、あくまで“うっすら”がベターです。
ブルースにおすすめの具体的なエフェクター
ここからは、実際に「これがあると便利!」といわれる定番ペダルをピックアップしていきます!あくまで一例なので、あなたの好みに合ったアイテムを探す際の参考にしてください。
Ibanez TS9(チューブスクリーマー系)
ブルース用のオーバードライブといえば、まずはTS9やTS808などのチューブスクリーマー系が筆頭候補になります!SRVが愛用していたことで有名なこのシリーズは、中域の粘り感を強調しつつ、過度にハイゲインにならない絶妙なバランス感が魅力です。シングルコイルのストラトと組み合わせると、いわゆる「あのブルージーなトーン」が出やすいですね。
ハムバッカーを積んだギターの場合でも、ミッドにフォーカスした粘り強い音が得られるので、しっかりと存在感を出したいときに重宝します。比較的リーズナブルかつ小型なので、エフェクターボードに1台入れておくと心強いペダルです!
Vemuram Jan Ray
「透明感あるオーバードライブ」を求めるなら、VemuramのJan Rayもチェックしてみてください!ミッドを強調しすぎず、Fender系アンプのクリーン〜クランチをブーストするイメージに近いサウンドが得られます。ただし値段がやや高めなので、ハイエンドなブティックペダルを探している方に向いているかもしれません。
クランチ領域から歪みを深めても耳障りになりにくく、ギター本来のキャラクターを損ねないのがポイントです。真空管アンプをプッシュするブースター的使い方もできるので、「TS系がちょっとミッド出過ぎかな?」と感じる場合に試す価値ありです!
Mosfet Booster
ブースターといっても、その回路によって音質特性が異なります。なかでもMOSFETトランジスタを使ったブースターは、高音域の透明感を保ちつつ、程よい艶が乗ると評判です!FulltoneやZ.Vexなど有名メーカーからリリースされており、ブルース〜ロックのシーンで幅広く活躍します。
自分のアンプのナチュラルドライブをさらに引き出したいときは、この手のブースターが重宝します。中域をぐっと押し出すTS系とは違い、よりフラット〜繊細に持ち上げてくれる傾向なので、ギターやアンプの素の音を生かしたブルーストーンを求める方におすすめです!
ワウペダル(Cry Babyなど)
ジミ・ヘンドリックスをはじめ、多くの伝説的ギタリストが愛したワウペダルは、単なる「ワウワウ」という効果音だけでなく、音色のフィルターをリアルタイムで動かす表現手段として強力な武器になります!
特にブルースのギターソロでは歌わせるようなフレーズを弾くシーンが多く、ワウを踏みながら微妙にフィルターを動かすと、まるで「ギターがしゃべっている」かのようなニュアンスが出せるんです。ほんの少し動かしてハーフワウ状態にし、そのトーンを維持するだけでも、一味違ったサウンドが作れますよ!
ファズフェイス(Dunlopなど)
ブルースロック寄りのサウンドを突き詰めたいなら、ファズフェイス系は外せません!ゲルマニウムトランジスタ搭載のヴィンテージファズは温かみのある歪みが得られ、シリコントランジスタタイプはややシャープで扱いやすい傾向があります。ヘンドリックスはもちろん、エリック・ジョンソンやボナー・マッサなどもファズを使いこなしてブルージーな音色を出しているので、一度試してみると面白いですよ!
ただし、ファズはアンプやギターとの相性に左右されやすく、操作感にも独特のクセがあります。ギターのボリュームを絞るとクランチ〜クリーンに近いトーンを得られるなど、ライブでのダイナミクスコントロールにも使えるので、その奥深さにハマる人も多いです!
エフェクターの接続順・セッティングのポイント
ここからは、ブルースでよく利用されるシンプルなペダルボードを想定し、接続順やセッティングのポイントをざっと解説しましょう!
接続順の一例
基本的には
- ギター → ワウ(任意) → オーバードライブ or ブースター → (必要があればモジュレーション系) → (必要があればディレイやリバーブ) → アンプ
という順番がオーソドックスです。ワウをファズの前に入れるか後に入れるかなど、細かな好みもあるので、色々と試してみると面白いですよ!
オーバードライブ・ブースターのセッティング
アンプのクリーンチャンネルに接続すると想定して、オーバードライブのゲインは控えめ、レベルはやや上げ目にするとアンプ本来のドライブ感をプッシュすることができます。ブースターも同様に、単なる音量アップか、軽い歪み付加か、どちらを狙うかでセッティングが変わってきます。
ワウの踏み方・使いどころ
常に動かし続けると「ワウワウ」しすぎて耳障りになることがあります。ブルースでは一音一音に表情をつける使い方が好まれるため、ソロのフレージングに合わせて軽く踏み込むだけでもOKです。また、サビやリフの一部だけワウを入れて雰囲気を変えるのも面白いですよ!
ファズの操作感
ファズはギターのボリュームやトーン操作によって大きくサウンドが変わるため、演奏中にボリュームをいじって多彩な歪みを表現します。アンプであまり歪ませず、ファズで思い切り歪みを作るやり方もあれば、ファズをブースター的に使う例もあるので、ぜひ研究してみてくださいね!
ライブ・セッションでの活用方法
ブルースセッションやライブハウスでは、自分のアンプを持ち込めないケースも多いですよね。そういうときにエフェクターがあると非常に心強いです!
例えば、置いてあるアンプがFender系のクリーン主体なら、オーバードライブを駆使して自分好みの歪みを作る方法がスタンダードです。一方、Marshall系のアンプであれば、アンプ自体を軽くクランチにしてブースターやTS系ペダルでさらに押し込むのもアリ!セッション前のサウンドチェックでアンプとエフェクターの相性を確かめておけば、リハなしの飛び入りでも落ち着いて挑めるでしょう!
さらに知っておきたいポイント
ここからはブルースのエフェクター選び・使い方において、覚えておくと便利な補足情報を紹介します。
もし狙いたいサウンドがヴィンテージ系であれば、ゲルマニウムトランジスタを使ったファズや、ちょっとレアなオールド回路のブースターなども面白い選択肢になります。ただし、気温や電圧に左右されやすいなど扱いには注意が必要です!
ライブハウスで大音量を出せないときは、アンプの歪みだけに依存しすぎるとペダルを踏んでも十分なゲインが稼げないことがあります。その場合は、オーバードライブ側でしっかり音作りを追い込んでおくほうが安全!
Q&A|よくある疑問にお答えします
Q1:ブルースならエフェクターはいらないって本当?
A:理想的なチューブアンプを大音量で使えるなら、エフェクターに頼らなくても十分に素晴らしいブルースサウンドを得られます!ただし、多くの場合は音量規制や機材の制約があるため、手元で歪みや音量を補正できるエフェクターを用意しておくと便利です!
Q2:ワウペダルは初心者にも使いこなせますか?
A:最初は足で踏むリズム感と手元のフレーズを合わせるのに戸惑うかもしれませんが、慣れれば難しくありません!ブルースのフレーズは比較的シンプルなものが多いので、その分ワウによる表情をつけやすいですよ。ぜひ練習してみてください。
Q3:ブースターとオーバードライブは同時に使う必要がありますか?
A:同時に使う必要はありませんが、ブースターで軽く音量をアップしてからオーバードライブに入れる「段階的なゲインアップ」を狙う人も多いです。クランチの上にさらにプッシュしたソロ音量を作るなど、組み合わせによって自由に音作りができるので、試行錯誤してみてください!
まとめ|自分だけのブルーストーンを追求しよう!
以上、ブルースにおすすめのエフェクターを中心に、その活用方法や接続・セッティングのポイントをガッツリ紹介してきました!アンプの特性やライブ・セッションの現場環境によっては「もう少し歪みが欲しい!」「もう少しパンチが欲しい!」なんてシチュエーションが必ず出てきます。そんなときにオーバードライブやブースターをはじめとするエフェクターがあると、サウンドの方向性を柔軟に変化させられるのが大きなメリットです。
たしかに、アンプのボリュームをフルアップして自分の指先のニュアンスだけで勝負するのも醍醐味のひとつ!ですが、エフェクターを補助的に使うことで得られる音楽的表現の幅もとても魅力的です。チューブスクリーマーやJan Ray、Mosfet Boosterなどの定番ペダルはもちろん、ワウやファズを取り入れて「実はブルースにもぴったりなんだ!」という新しい音作りに挑戦してみるのも面白いですよ!
私自身、長年ギターを弾いている中で感じるのは「エフェクターを使うかどうかは自由だけど、使ったほうが音作りの引き出しが確実に増える!」ということです。しかも、ちょっとしたツマミの調整や踏むタイミングが変わるだけで、プレイのモチベーションがガラッと変わることもしばしばあります。ブルース特有のグルーヴやムードを保ちつつ、自分のカラーを加える手段として、ぜひエフェクターを活用してみてくださいね!
最後にもう一度強調しますが、エフェクターはあくまであなたの「サウンドメイクを助ける道具」にすぎません。重要なのは日々の練習やセッションによるフィーリングの積み重ね。そこに自分らしい音作りのこだわりが加わると、ブルースはさらに奥深く、楽しくなります!
それでは、あなたの音楽的探求が素晴らしいブルースサウンドにつながるよう願っています!エフェクターを上手に取り入れて、多彩な表現をぜひ体験してみてください。きっと新たな発見があるはずですよ!