学園祭やサークルのライブ、宅録まで、「1万円前後で、最低限の音をしっかり作れる」をテーマに、コンパクト/マルチの両方から“本当に使いやすい”モデルを厳選しました。この記事を読めば、初めてのエフェクター選びで迷わずに済みます!
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こんにちは!都内の大学に通いながらバンド活動をしている現役大学生ギタリストです。これまでに100本近くのライブを経験してきました。この記事では、僕自身が初心者の頃に知りたかった「コスパが良くて、本当に使えるエフェクター」だけを、実体験を元に厳選して紹介します!
コンパクトとマルチエフェクターの違いって?
エフェクターには大きく分けて「コンパクト」と「マルチ」の2種類があります。どちらにも良い点があるので、自分の目的やスタイルに合わせて選びましょう。
- コンパクトエフェクター
一つの機能(例:歪み、ディレイなど)に特化した小さなエフェクターです。ツマミが少なく操作が直感的で、自分の好きな音をとことん追求できるのが魅力。こだわりのサウンドを作りたい、ライブで足元の操作をシンプルにしたい人におすすめです。 - マルチエフェクター
一台で何十種類ものエフェクトやアンプの音が出せる、万能なエフェクターです。様々な音作りを試せるので、自分の好きなサウンドを探すのに最適。ルーパーやリズムマシン機能が付いているモデルも多く、家での練習効率が格段に上がります。
コンパクト派:1万円前後で“定番とコスパ”のバランス(8選)
- BOSS SD-1(オーバードライブ)
- Mooer Green Mile(TS系オーバードライブ)
- BOSS DS-1(ディストーション)
- BOSS CH-1 Super Chorus(コーラス)
- TC Electronic Skysurfer Reverb(リバーブ)
- Donner Yellow Fall(アナログ風ディレイ)
- JOYO JF-10 Dyna Compressor(コンプレッサー)
- Mooer Noise Killer(ノイズゲート)
BOSS SD-1(オーバードライブ)
概要
1981年発売の超定番オーバードライブ。ピッキングに追従する素直な歪みと、バンドで抜ける中域が特徴。ブースター〜クランチまで守備範囲が広く、最初の1台に最適です。
用途
・クリーンの押し上げ/軽いクランチ/コード主体のロック・ポップス
ポイント
- 定番中の定番。中古流通も豊富で手に取りやすい
- LEVEL・TONE・DRIVEの3ノブで迷わない
おすすめのセッティング
まずは基本となる、扱いやすいクランチサウンドのセッティングです。
Mooer Green Mile(TS系オーバードライブ)
概要
TS系のミニOD。Warm/Hotの2モードでキャラを切り替え可能。ミニ筐体でボードに収まりやすく、価格も手頃。
用途
・歌モノの太い中域作り/ソロ時の押し出し/クリーンブースト
ポイント
- Warm=滑らか、Hot=パワフルで開放的。2キャラを使い分け可
- 電池不可・DC9V専用で音痩せの少ないトゥルーバイパス
おすすめのセッティング
Warmモードで、ピッキングに追従する滑らかなドライブサウンドが得られます。
BOSS DS-1(ディストーション)
概要
80年代から続く王道ディストーション。ザクっとしたコードや鋭いリードが作りやすく、ハムPUと好相性。価格も1万円前後です。
用途
・王道ロック/パワーコード/80’s〜現代ロックまで幅広く
ポイント
- シンプル3ノブで音決めが速い
- ブースター(SD-1など)と重ねるとリードが前に出る
おすすめのセッティング
ロックのコード弾きやリフに最適な、エッジの効いたディストーションです。
BOSS CH-1 Super Chorus(コーラス)
BOSS ボス – SUPER Chorus CH-1 + KORG Pitchclip 2 PC-2 + マークスオリジナルクロス セット
概要
シャープで抜けの良い現代的コーラス。ステレオアウト対応で2台のアンプに振る使い方も可能。クリーンにかけるだけでプロのような立体感を得られます。
用途
・クリーンの広がり/カッティングの煌びやかさ/80’s風味の質感追加
ポイント
- RATE・DEPTH・EQ・LEVELの4ノブで細かく調整
- ステレオ出力で拡張性が高い(スタジオの2台アンプで映える)
おすすめのセッティング
クリーンサウンドにキラキラとした広がりを加える、爽やかなコーラスセッティングです。
TC Electronic Skysurfer Reverb(リバーブ)
概要
SPRING/PLATE/HALLの3モード×3ノブ(REVERB/MIX/TONE)。クセの少ない自然なリバーブで、最初の空間系にぴったり。
用途
・クリーンのアンビエンス/歌モノの奥行き/ソロの残響付与
ポイント
- 直感的UIで現場でも迷わない
- “薄くかけるだけで上手く聴こえる”タイプの実用派
おすすめのセッティング
HALLモードで音に自然な奥行きを加える、汎用性の高いリバーブ設定です。
Donner Yellow Fall(アナログ風ディレイ)
Donner エフェクター Yellow Fall ディレイ ギターペダル ピュアなアナグロ トゥルーバイパス (黄) [並行輸…
概要
ピュア・アナログ回路採用のミニ・ディレイ。ショート〜ミドルの残響を足すだけでリードが伸び、クリーンが立体的に。
用途
・1/8ディレイのうっすらがけ/リードの伸び/空間の厚み
ポイント
- TIME/ECHO/FEEDBACKの3ノブで迷わない
- ミニ筐体で省スペース。電池不可・DC9V専用
おすすめのセッティング
音に厚みを加えるスラップバック風ディレイとして、常時かけっぱなしにするのもおすすめです。
JOYO JF-10 Dyna Compressor(コンプレッサー)
概要
クセの少ないナチュラル系コンプ。アルペジオやカッティングの粒を揃え、バンド内での聞こえ方が改善。
用途
・クリーンの粒立ち向上/ファンク系カッティング/ソロのサスティン補助
ポイント
- 安価でも効果が分かりやすく、練習のモチベUPに直結
- 歪み前段で軽く使うとコードの見通しが良くなる
おすすめのセッティング
音の粒を揃え、カッティングやアルペジオを綺麗に聴かせるナチュラルなセッティングです。
Mooer Noise Killer(ノイズゲート)
概要
歪みを多用する際のノイズ対策として有効です。Hard/Soft切替+Thresholdノブで環境に合わせてノイズをカット。
用途
・ハイゲイン時のサー音低減/リハや学祭のノイズ対策
ポイント
- 設定が簡単で効果が分かりやすい
- ミニ筐体でボードの“最後尾”に入れておけば安心
おすすめのセッティング
Softモードで、演奏の余韻を損なわずにノイズだけをカットする基本設定です。
マルチ派:1台で練習〜ライブ〜宅録まで
ZOOM G1 FOUR
70種以上のエフェクト+アンプモデル、ルーパー/ドラムマシン内蔵で練習効率が高い入門マルチ。PC/MacのGuitar Labにも対応。
NUX MG-100
超低価格帯ながら多機能。とりあえず“一式試して”好みを掴むのに向いています。
コンパクト vs マルチ:どっちを選ぶ?(早見表)
観点 | コンパクト(例:SD-1+空間系) | マルチ(例:G1 FOUR) |
---|---|---|
初期費用 | 1台6,000〜9,000円前後×必要数 | 約1万円で一式 |
操作の分かりやすさ | ノブ直感型。ライブで強い | 慣れは必要だが一度理解すれば早い |
練習効率 | メトロノーム等は別途 | ドラム/ルーパー内蔵で練習向き |
持ち運び | 2〜3台でややかさばる | 1台で完結 |
将来拡張 | 好みの“推し歪み”を作り込める | 好みが定まったらコンパクトへ移行しやすい |
つなぎ方・基本設定のコツ
- 接続順(基本):ギター → コンプレッサー → オーバードライブ/ディストーション → モジュレーション → ディレイ/リバーブ → アンプ
- 歪みはDrive控えめ・Volume重視にするとバンドで抜ける
- 空間系は“薄く”が基本。MIX 9〜10時から
よくある質問(FAQ)
Q. 1万円で完結させるのは無理?
A. マルチならほぼ完結させられる。コンパクト派は歪み+空間の2台から始めよう。
Q. 中古でも大丈夫?
A. BOSSなど定番は玉数が多く、状態確認(フットスイッチ・ノブのガリ)をすれば安心。
まとめ
練習効率=G1 FOUR、ライブの直感操作=SD-1+空間系。ここから出発して、好みやジャンルに合わせて拡張すればOKです。
最初の1歩は“迷わず触れるUI”と“使える音”が最優先。1万円前後でも十分に戦えます。