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大型エフェクターボード向けパワーサプライ14選|出力数・電流・電圧を比較

プロ向けのパワーサプライは、単に高い電源という意味ではありません。大型ボードで複数のエフェクターを同時に使っても、ノイズが増えにくく、電流不足が起きにくく、ライブや録音で再現性のある状態を保てる電源のことです。

特に、デジタルディレイ、リバーブ、アンプシミュレーター、MIDIスイッチャー、ワイヤレス、プリアンプを同じボードに入れる場合、安い分岐電源では限界が出やすいです。この記事では、プロ使用を想定したハイエンド電源大型エフェクターボード向けの多出力モデルAC/DCをまとめられる電源を中心に整理します。

この記事の結論
大型ボードの本命はFender Engine Room LVL12、Strymon Zuma、CIOKS DC7、Voodoo Lab Pedal Power 3系です。モデラーやマルチエフェクトまで同じボードで動かすならWalrus Audio Canvas Power HP+、ACアダプター機材もまとめるならK.E.S KIP-AC208MSやVITAL AUDIO VA-15ACが候補になります。VA-15ACほど本格的でなくても高級感と余裕が欲しいなら、VITAL AUDIO VA-08 Mk-IIIも選びやすいです。

プロ向けパワーサプライで重視するポイント

大型ボードでは出力数より「電流の余裕」を見る

出力数が多くても、1ポートあたりの電流が足りないとデジタルエフェクターが不安定になります。プロ向けやハイエンド帯では、9V 500mAクラスの出力、12V/18V対応、総電流容量、放熱の余裕を見て選ぶのが重要です。

フルアイソレートはグランドまで分離されているかを見る

「独立出力」と書かれていても、内部でグランドが共通になっているタイプがあります。ノイズ対策を本気で考えるなら、各出力がグランドまで分離されているか、デジタルエフェクター用の高電流ポートが独立しているかを確認します。

ACアダプター機材があるならAC出力付きも候補

真空管プリアンプ、マルチエフェクター、一部のスイッチャー、特殊なアダプターが必要な機材を使う場合、DC出力だけの電源ではボード上が整理しにくくなります。AC出力コンセント付きのモデルを選ぶと、ボード全体の電源管理がかなり楽になります。

小型ボード向けとは選び方を分ける

小型ボードなら軽さや省スペース性が重要ですが、プロ向け・大型ボード向けでは安定性、拡張性、電流容量、修理や交換のしやすさが重要です。小型パワーサプライだけを探している場合は、以下の記事で整理しています。

プロ向けハイエンドパワーサプライ比較表

製品名主な特徴向いている人
Fender Engine Room LVL12大型ボード向け出力数と配線整理を重視する人
Fender Engine Room LVL8中大型ボード向けLVL12ほど大きくなくてもよい人
Strymon Zumaハイエンド定番Strymon系デジタルエフェクターを複数使う人
CIOKS DC7薄型高機能大型ボードで薄型の電源を使いたい人
Voodoo Lab Pedal Power 3老舗定番定番ブランドの信頼性を重視する人
MXR ISO-Brick Pro現代的多出力ロック系大型ボードを実用重視で組む人
Walrus Audio Canvas Power HP+モデラー対応Quad CortexやHX Stomp系を使う人
Walrus Audio Canvas Power 8拡張型Canvas系で電源を拡張したい人
K.E.S KIP-AC208MSAC/DC複合ACアダプター機材もまとめたい人
VITAL AUDIO VA-15ACAC/DC複合ボード上の電源を一括管理したい人
VITAL AUDIO VA-08 Mk-III最大2,000mAの大容量出力マルチと通常ペダルをまとめたい人
Free The Tone PT-6D国産プロ仕様現場向けの堅実なDC電源を使いたい人
Ex-pro PT-1トランス式重くても静けさを重視する人
K.E.S KIP-V.A.C.9電圧可変電圧で音作りまで追い込みたい人

プロ向けハイエンドパワーサプライ14選

Fender Engine Room LVL12

Fender Engine Room LVL12は、大型ボード向けに非常に使いやすい多出力パワーサプライです。12系統のアイソレート出力を備え、9V固定出力に加えて9V/12V/18V切替系統も使えるため、歪み、空間系、MIDI機器、ユーティリティをまとめやすいです。

「プロ向け」「大型ボード」「多出力」の検索意図にかなり合うモデルで、エフェクター数が多い人ほど候補に入れやすいです。Fender系のボードで統一感を出したい人にも向いています。

Fender Engine Room LVL8

Engine Room LVL8は、LVL12ほどの出力数は不要だけれど、ハイエンド寄りの安定した電源を使いたい人に向くモデルです。8出力があり、中型からやや大型のエフェクターボードに向いています。

エフェクター数が8台前後で、将来的に大きく増やす予定がないならLVL12より扱いやすいです。可変電圧系のエフェクターも使うなら、単純な9V電源より選ぶ理由があります。

Strymon Zuma

Strymon Zuma 9出力 電源

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Strymon Zumaは、ハイエンドパワーサプライの基準点として扱いやすい定番モデルです。Strymon、Eventide、UAFXなど、消費電流が大きめのデジタルエフェクターを複数使うボードで強みが出ます。

大型のエフェクターボードで9出力が必要な人や、将来Ojai系を追加したい人に向いています。価格は高めですが、電源まわりで悩む時間を減らしたいなら有力です。

CIOKS DC7

CIOKS DC7は、薄型なのに高機能なハイエンドパワーサプライです。9V、12V、15V、18Vを柔軟に扱いやすく、ボード裏に薄く取り付けたい人に向いています。

大型ボードでも、電源を薄く収めたいならかなり候補です。出力を追加できるため、今後エフェクターの台数や消費電流が変わる場合にも対応できます。

Voodoo Lab Pedal Power 3

Voodoo Lab Pedal Power 3は、パワーサプライの定番ブランドを選びたい人に向くモデルです。大型ボードではさらに出力数の多いPedal Power 3 PLUSも候補になりますが、まずはPedal Power 3を基準に考えると選びやすいです。

海外のエフェクターボード文化ではVoodoo Labの信頼感は大きく、長く使う電源として安心感があります。派手な機能より、定番としての安定性を重視する人に向いています。

MXR ISO-Brick Pro

MXR ISO-Brick Proは、ロック系の大型ボードに合わせやすい現代的な多出力パワーサプライです。MXRらしく実用性重視で、コンパクトエフェクターを多めに並べるボードに向いています。

Fender Engine RoomやStrymon Zumaほどブランドイメージを前面に出さず、実用的に多出力電源を組みたい人に合います。歪み、モジュレーション、空間系をバランスよく使うボードで候補になります。

Walrus Audio Canvas Power HP+

Walrus Audio Canvas Power HP+は、消費電流の大きいモデラーやマルチエフェクトへ給電するパワーサプライです。通常のコンパクトエフェクターだけでなく、高電流を必要とする機材を同じボードで扱いたい人に向いています。

Quad Cortex、HX Stomp、Fractal系、Headrush系などをボードの中心に置く場合、電源選びはかなり重要です。モデラー用の専用アダプターとエフェクター用電源が分かれている状態を整理したいなら候補になります。

Walrus Audio Canvas Power 8

Walrus Audio Canvas Power 8は、Canvasシリーズで電源を組みたい人向けの8出力系モデルです。単体で完結させるだけでなく、Canvas Power系の拡張性を見て選ぶタイプの電源です。

大型ボードを一度に完成させるというより、今後の拡張を見ながらシステム化したい人に向いています。Walrus AudioのエフェクターやCanvas系ユーティリティを使っている人にも合わせやすいです。

K.E.S KIP-AC208MS

K.E.S KIP-AC208MSは、AC/DCをまとめたい大型ボードでかなり使いやすいパワーサプライです。DCエフェクターだけでなく、専用アダプターが必要な機材も同じボード内で整理しやすいのが特徴です。

筆者も限定版の黒を愛用しており、ACアダプター機材を含むボードでは便利さを感じやすいです。コンパクトエフェクターだけの人より、スイッチャー、プリアンプ、マルチ系を混在させる人に向いています。

VITAL AUDIO VA-15AC

VITAL AUDIO VA-15ACは、AC出力コンセントを4口備えたシステム電源として使いやすいモデルです。大型ボードでDCエフェクターとACアダプター機材が混在する場合、電源まわりを一台でまとめやすくなります。

プロ向けの便利な電源ですが、AC出力コンセントを4口備えるため、コンパクトエフェクター中心の人には少し本格的すぎると感じる場合もあります。AC機材までは使わず、マルチと通常ペダルをまとめたいなら、次のVA-08 Mk-IIIも比較すると選びやすいです。

VITAL AUDIO POWER CARRIER VA-08 Mk-III

VITAL AUDIO VA-08 Mk-IIIは、VA-15ACのようなAC出力コンセントは不要でも、マルチと通常ペダルを1台から給電したい人に向くモデルです。8つのアイソレートDC出力に加え、9V/12V/18V可変・最大2,000mAのHigh Current出力を備えます。

厚さ22mmまで薄型化し、USB-Aと最大18WのUSB-C PD出力も追加されました。大容量化に合わせて内部回路と発熱保護も再設計されており、ボード裏への収納性と高電流機材への対応を両立したMk-IIからのアップデートです。

Free The Tone PT-6D

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Free The Tone PT-6Dは、国産プロ仕様の電源を使いたい人に向くモデルです。大きな電流を安定して供給でき、配線しやすく、トラブルを減らすことを重視しています。

Free The Toneのスイッチャーやケーブルと合わせて、ボード全体を国産プロ仕様でまとめたい人に向いています。細かく電源環境を詰めたい人ほど候補に入ります。

Ex-pro PT-1 Power Transformers

Ex-pro PT-1は、トランス式の電源にこだわりたい人向けです。大きく重いタイプですが、静けさやAC/DCの扱いやすさを重視するプレイヤーには今でも特徴があります。

軽量化よりも、電源の安定感やノイズの少なさを優先したい人に合います。大型ボードで持ち運びより音と安定性を優先するなら候補になります。

K.E.S KIP-V.A.C.9

K.E.S KIP-V.A.C.9は、電圧を変えて音作りまで追い込みたい人に向くパワーサプライです。ファズやオーバードライブの反応を変えたい人には、単なる電源以上の意味があります。

大型ボードのメイン電源というより、電圧可変を積極的に使う実験的なボードに向いています。安定供給と音作りの自由度を両方見たい人におすすめです。

用途別の選び方

用途おすすめ候補理由
大型ボードの本命Fender Engine Room LVL12、Strymon Zuma出力数と電流容量の余裕を作りやすい
薄型で高機能CIOKS DC7ボード裏に収めやすく、電圧対応も広い
モデラー中心Walrus Canvas Power HP+消費電流の大きい機材へ給電しやすい
ACアダプター機材ありKIP-AC208MS、VA-15AC、Ex-pro PT-1DCエフェクターとAC機材をまとめやすい
高級感は欲しいが大げさすぎるのは避けたいVA-08 Mk-III、Engine Room LVL8プロ向けの安心感と扱いやすさのバランスが良い
国産プロ仕様Free The Tone PT-6D、K.E.S系現場向けの使いやすさを重視しやすい

ノイズを減らすための配線手順

STEP 1
消費電流を一覧にする
各エフェクターの消費電流を確認し、デジタルエフェクター、マルチ、プリアンプ、ワイヤレスなど電流が大きい機材を先に分けます。
STEP 2
高電流ポートを先に割り当てる
Strymon、UAFX、Eventide、モデラー系などは、余裕のある独立ポートに接続します。
STEP 3
アナログエフェクターを残りの出力につなぐ
歪みやブースターは消費電流が少ないものが多いですが、ノイズが出る場合は分岐せず独立出力を使います。
STEP 4
ACケーブルと音声ケーブルを離す
大型ボードではケーブルが密集します。ACライン、電源ケーブル、パッチケーブルをできるだけ分けて配置します。
STEP 5
歪みと空間系をオンにして確認する
クリーン時だけでなく、歪み、コンプレッサー、ディレイ、リバーブをオンにした状態でノイズを確認します。

一般的なパワーサプライ記事との使い分け

この記事は、プロ向け、ハイエンド、大型ボード向けを中心にしています。初めてのパワーサプライや、価格も含めて幅広く比較したい場合は以下の記事が向いています。

プロ向けハイエンドパワーサプライ FAQ

プロ向けパワーサプライは何が違いますか?
出力数だけでなく、各出力の独立性、電流容量、保護回路、放熱、AC/DC機材への対応、現場での再現性が違います。大型ボードでは安い分岐電源より、余裕のあるアイソレート電源のほうが安定します。
大型ボードなら何出力必要ですか?
エフェクターが10台前後あるなら、8〜12出力クラスを基準に考えると組みやすいです。将来的に増える可能性があるなら、Zuma、DC7、Canvas Power系のように拡張できるモデルも候補になります。
ハイエンド電源にすると音は良くなりますか?
音を積極的に変えるというより、ノイズ、電流不足、電圧低下による劣化を減らす効果が大きいです。結果としてエフェクター本来の音を判断しやすくなります。
AC出力付きパワーサプライは必要ですか?
専用アダプターが必要なプリアンプ、マルチ、スイッチャーなどをボードに入れるなら便利です。通常のコンパクトエフェクターだけなら、必要な電圧、電流、出力数を満たすDCパワーサプライで対応できます。
モデラーを使う場合はどれを選ぶとよいですか?
Quad Cortex、HX Stomp、Fractal系などを使うなら、Walrus Canvas Power HP+のような高電流機材を想定したモデルや、CIOKS DC7、Strymon Zumaなど余裕のある電源を検討すると安心です。

まとめ

プロ向け・大型ボード向けのパワーサプライは、価格だけでなく、電流容量、アイソレートの質、AC/DC対応、拡張性、ボード裏への取り付けやすさまで含めて選ぶ必要があります。

大型ボードの本命ならFender Engine Room LVL12やStrymon Zuma、薄型高機能ならCIOKS DC7、モデラー中心ならWalrus Audio Canvas Power HP+、ACアダプター機材までまとめるならK.E.S KIP-AC208MS、VITAL AUDIO VA-15AC、Ex-pro PT-1が候補になります。VA-15ACほど本格的でなくても高級感と余裕が欲しいなら、VITAL AUDIO VA-08 Mk-IIIも選びやすいです。電源を整えると、ノイズが減るだけでなく、ライブや録音で同じ音を再現しやすくなります。