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NUX 6ixty 5ive Overdrive|Jan layにインスパイアされた中華OD

NUX 6ixty 5ive Overdriveとは?

NUX(ニューエックス)の6ixty 5ive Overdriveは、1960年代のフェンダー“ブラックパネル”アンプの グラッシーなクリーン〜クランチを再現したアナログOD。

NUX 6ixty 5ive オーバードライブギターエフェクトペダル

NUX 6ixty 5ive オーバードライブギターエフェクトペダル

11,384円(04/25 16:41時点)
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公式でもVEMURAM Jan Ray(通称ジャンレイ)インスパイアを公言しており、 低価格ながら本家のニュアンスを追求した意欲作です。

NUX 6ixty 5ive Overdrive 外観・トップビュー
フロントパネル:Gain/Bass/Treble/Levelの4ノブ構成

アリエクだともう少し安く買えそうです。

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基本スペック

主な仕様

  • アナログ回路(JRC4558オペアンプ使用)
  • トゥルーバイパス・ハードウェアスイッチング
  • 内部Saturationトリマー搭載(圧縮感を微調整可能)
  • 入力インピーダンス:1 MΩ / 出力インピーダンス:10 kΩ
  • 消費電流:<10 mA(9 V DC センターマイナス)
  • サイズ:121 × 77 × 48 mm / 重量:230 g
  • 想定実売価格:US $40–55程度

サウンドキャラクター

ピッキングの強弱に素直に追従する“トランスペアレント系”のライトドライブ。 Bass/TrebleのパッシブEQでローエンドのハリとトップエンドの“キラッ”を細かく調整でき、 シングルコイルの艶を残した軽いクランチから、ゲインを上げたブルースロック・リードまで対応します。

NUX 6ixty 5ive Overdrive 側面・ジャック配置
入出力はサイド配置。電源ジャック横にSaturationトリマーがあります。

内部回路を覗いてみた

Timmy系をベースにしたJan Ray派生

基板を追ってみると、Timmy → Jan Rayと受け継がれた回路構成を踏襲しつつ、 一部の抵抗/コンデンサ定数がより汎用的な値に置き換えられていました。 Jan Rayで象徴的な“レア値”パーツ(μF単位のフィルタ用フィルムコンなど)は、 標準的な 220 nF / 470 nF 等で代用されており、 その結果として

  • わずかに低域のアタックがマイルド
  • ゲイン全開でも高域が暴れにくい

――というチューニングが感じられます。 部品コストを抑えつつ、実戦的なバランスに落とし込んだ印象です。

内部トリマーの活用

背面のミニトリマーはSaturation(コンプレッション量)調整用。 時計回りでコンプ感が深く、アンプ入力が飽和するようなサステインが得られます。 逆にゼロ付近ではバッファ感の薄いほぼクリーンブーストとして使えるため、 シングルコイル+クリーンアンプ派ならまず最小〜中間位置で試すのがおすすめ。

実際に弾いてみて感じたポイント

良かったところ

  • Jan Ray系の“スパークル感”が手軽に得られる
  • ハイゲインに振ってもノイズが少なめ
  • トゥルーバイパスで原音変化が少ない
  • 価格以上に筐体・ポットの作りがしっかり

気になったところ

  • コンプ感のピーク付近で中域がやや薄く感じる個体差あり
  • 電源ジャックが側面上部にあり、ペダルボードの配線次第で干渉する可能性

NUX 6ixty 5ive Overdrive 背面・トリマー位置
背面右上に小さなSaturationトリマー。精密ドライバーで調整可能。

こんなプレイヤーにおすすめ!

“クリーンをちょっとだけ押し出したい”派

アンプをクリーン設定にしてピッキングニュアンスを残したいプレイヤーに最適。 コンプ薄め&ゲイン30〜40%で、John Mayer系の温かいクランチが気持ちよく再現できます。

Jan Rayが欲しいけど予算が…という人

本家は新品で3万円台後半〜4万円超え。対して6ixty 5iveは 約5,000〜8,000円前後で入手可能とコスパ抜群。 Jan Ray特有の煌びやかさを試したい人のエントリー機として十分機能します。

まとめ

総評:個人的には「Jan layのニュアンスを低コストで味わえる良質OD」という結論!
回路の定数差により完全コピーではないものの、実用上は
“抜けるけど耳に痛くない”絶妙なライトドライブを提供してくれます。
初めてのトランスペアレント系、あるいはボードのセカンドODを探している方は ぜひチェックしてみてください。