ゆらぎのある心地よいサウンドから、マシンガンのような強烈な音切れまで幅広くカバーできるトレモロ。お安く手に入る廉価品を試してみたけど使いこなせなかったなんて人も多いのではないでしょうか。
しかし使いこなせば常にオンにしていても問題なし。飛び道具としても面白いです。
本日はエフェクターマニアで100台以上エフェクターを所有している管理人が、次のステップを目指すギタリスト向けに高品質なおすすめトレモロを【9つ】ご紹介いたします。
そもそもトレモロって?
音楽用語で「震える音」の意味
トレモロは音楽用語で震える音と呼ばれています。ヴァイオリンなどの弦楽器で弓を上下に素早く弾き、同じ音階の音をだすことで途切れ途切れの音色を出して揺らぎを表現します。
三角波?矩形波?って?
エフェクターにおけるトレモロ効果はLFOと呼ばれる電気回路によって作られることがほとんどです。良くトレモロエフェクターに、トライアングルとスクエアの切り替えスイッチが付いているかと思いますが、それぞれトレモロの揺らぎの波形を意味しています。
三角波、トライアングルは滑らかに音量が揺らぐサウンドです。
反対に矩形波、スクエアは音量の揺らぎが極端でマシンガンのような音を作ることが可能です。
アンプに付いている?
トレモロは世界で最初のエフェクターと呼ばれています。認知度をあげたのは、エフェクターではなくアンプの一機能としてトレモロが内蔵されていたことが要因です。
フェンダーやギブソンのヴィンテージアンプについていますが、あまり使用している人はいませんね。
有名な曲は?
ベンチャーズのダイアモンドヘッドでアンプのトレモロが使われてます。
他にもデヴィッドギルモアのようなバッキングで怪しい雰囲気を醸し出したり、ジミ・ヘンドリックスのようにサイケデリックな雰囲気を作ることができます。
おすすめのトレモロ9選!
本記事は2023年に執筆されたものです。2024年最新版も当ブログに掲載されていますので最新版を知りたい方ばぜひ下記のページをご覧ください!
Electro Harmonix / Stereo Pulsar
electro-harmonix エレクトロハーモニクス エフェクター アナログトレモロ Stereo Pulsar 【国内正規品】
今話題(中国にプログラムパクられた)の老舗エフェクターブランド、「エレクトロハーモニクス」が開発した、スタンダードなトレモロエフェクターです。
サイン波をスイッチで切り替えられるので緩やかなトレモロサウンドから、歯切れのよいスクエア波まで演出可能です。
ステレオ出力が可能で、アンプ2台使用してパンニング(アンプ2台交互に音が移行する)エフェクトにすることができます。
トゥルーバイパスになっているのも嬉しいですね。
BOSS / Tremolo TR-2
日本が誇る老舗エフェクターブランド「BOSS」の定番トレモロです。機能的にはスタンダードなトレモロですが、サイン波をスイッチ切り替えではなくコントロールノブで調整できるのが特徴です。
歯切れの良いスクエア波を出したいけど、極端すぎるトレモロは嫌なときとかに微妙にトライアングル派気味に調整するとバランスよくなります。
まずトレモロを買いたいのであればTR-2で十分でしょう。プロもよく使用しています。
Catalinbread / Valcoder
Catalinbread Valcoderは、アナログのバイブラートエフェクトペダルです。このペダルは、ビンテージの真空管アンプのような音色を再現することを目的として作られています。このペダルは、ディレイエフェクトとバイブラートエフェクトを組み合わせたもので、コーラスやトレモロなどのエフェクトを追加することもできます。
Valcoderは、2つのモードを持っています。1つは「トレモロ」と呼ばれるもので、ギターの音に対して定期的に音量を上げ下げすることによってエフェクトを作り出します。もう1つは「バイブラート」と呼ばれるもので、ギターの音に対して定期的に周波数を変化させることによってエフェクトを作り出します。また、このペダルには、スピード、深度、ミックスなどのパラメーターを調整することができるコントロールが備わっています。
Valcoderは、非常に滑らかで温かみのあるサウンドを提供することができます。特に、ビンテージアンプのような音色を再現することができるため、クラシックロックやブルースなどの音楽ジャンルで人気があります。
SUPRO / Tremolo
ジミー・ページなどレジェンドギタリストが愛用していたアンプメーカー「Supro」(スプロ)が手がけるトレモロエフェクターです。
基本的なトレモロの機能を抑えつつ、出力部分にトランスが搭載されているというこだわりのトレモロです。
スイッチの切り替えで真空管式のヴィンテージトレモロ風サウンドと、トランジスタ由来のサイケデリック風トレモロサウンドを切り替えることが可能です。
トゥルーバイパスで、電池の交換がしやすいよう側面に電池ホルダーが備えられています。見た目もおしゃれでおすすめです。
MAD PROFESSOR / Mellow Yellow Tremolo
ドライブ系エフェクターで人気のMAD PROFFESORも空間系エフェクターをリリースしてくれています。
Mellow Yellow Tremoloはスクエア波専用のトレモロです。歯切れの良いトレモロが魅力です。
スクエア波のトレモロは、中々使い所が難しく、ハマればめちゃくちゃかっこいいのですがトレモロ初心者は悩みがちです。
Mellow Yellow Tremoloはスクエア波でも使いやすいサウンドが出るよう調整されている印象です。
シューゲイザー系の音楽にマッチしそうです。
strymon / FLINT V2
現代エフェクターの大御所「Strymon」(ストライモン)が手がける、トレモロ&リバーブエフェクターです。
トレモロとリバーブの組み合わせを聞けば分かる人もいるかも知れないですが、ヴィンテージフェンダー・アンプにもトレモロとスプリングリバーブが搭載されています。
回路的にはアナログにこだわらず、SHARC DSPを使用してトレモロとリバーブのサウンドを再現しています。
非常になめらかでデジタルくささも無いハイクオリティなエフェクターです。お値段少しお高めですが、トレモロだけでなくリバーブも入っているので余裕があればStrymon Flintを購入したほうが良いと思います。
JHS Pedals / Kodiak
エフェクターマニアである管理人が大好きなエフェクターブランド「JHS Pedals」が手がけるトレモロエフェクター「Kodiak」(コディアック)です。
かなりエグいトレモロをかけることができます。ミックスノブの設定で爽やかなトレモロに変化させることもできますが、あえてきつめにかけてヴィンテージフェンダー・アンプに搭載されていたトレモロを再現すると面白いと思います。
Waveコントロールは4種類設定があり、sine三角波・square四角波に加えてリズムパターンによって変化するRhythmicと、人の声や小鳥がさえずるようなトレモロを生むRampです。
タップコントロール、もしくは外部接続のエクスプレッションペダルでトレモロのスピードを演奏中にコントロールすることもできます。
管理人はこれが一番好きでした。
Fender / Tre-Verb Digital Reverb Tremolo
2023年現在、エフェクター事業にも力を入れてるフェンダー者が手掛けるモダンなトレモロ&リバーブペダルです。同社のアンプにお世話になった方は多いかと思いますが、そのアンプのトレモロ部分とリバーブ部分を再現しているのかと思います。アナログな回路で再現しているメーカーが多い中で、あえてデジタルな機構で再現を目指したのは良い試みだと思います。オリジナルのトレモロとリバーブは真空管や本物のスプリングによって作られてるので、アナログのシリコン部品で再現するのには少し無理があると思うのですよね。
トレモロサウンドはかなり怪しくゆらゆら揺れる感じです。シューゲイザーやプログレに良いかもしれませんね。リバーブも合わせるとサイケデリックな雰囲気が出ます。
One Control / Tiger Lily Tremolo
新進気鋭の小型エフェクターの第一人者「One Control」(ワンコントロール)が手がけるヴィンテージアンプに搭載されていたトレモロエフェクトを狙ったペダルです。
かなりクリアできらびやかなサウンドです。四角波専用のトレモロですが、エグみのある設定から爽やかな設定までコントロールできるので、非常に使い勝手がいいです。
サイズも小型でトレモロにそこまでボード面積かけたくない人にはかなりおすすめですね。見た目や触り心地も高級感ありますが、2万円いかないくらいで買えるので気軽さも嬉しいですね。
SeymourDuncan PEDAL / SHAPE SHIFTER TREMOLO
ピックアップメーカーとして有名なセイモアダンカン社は実はエフェクターも作っていてこれが意外と?評判がいいのです。
プレイヤーのことを考えた操作性と、現場で使える堅牢性、サウンドはかなり評価できると思います。
昔発売してたピックアップブースターというやつもかなり良かったのですが、これもいいです。
おすすめのトレモロまとめ
いかがでしょうか?トレモロって余り使う機会無いかもしれませんが、セッティングによっては常にかけっぱにしてサイケデリックな雰囲気を醸し出すには最適ですね。
ちなみに管理人は昔からFulltoneのSupa-Tremの初期型を使用しています。