坂本慎太郎の使用機材まとめ|エフェクター・SG・アンプと音作り【2026年版】
坂本慎太郎氏の音作りを再現するなら、最初に見るべきなのは「どのエフェクターを使っているか」だけではありません。
結論から言うと、軸になるのは SGタイプのギター、Orange系の中音域が強いアンプ、ファズ/オーバードライブ、トレモロ、テープエコー系ディレイ です。ソロ期の浮遊感まで狙うなら、Electro-Harmonix C9 Organ Machineやオートフィルター系も重要になります。
この記事では、坂本慎太郎氏の使用機材として名前が挙がるギター、アンプ、エフェクターを整理しつつ、実際に近い音を作るための代替候補も紹介します。
本人インタビュー、専門誌、ライブ映像、エフェクターボード写真などで確認される情報を中心に整理しています。時期によって機材は変わるため、「常に同じ機材を使っている」とは断定せず、ゆらゆら帝国期とソロ期で分けて考えます。
この記事の結論
坂本慎太郎氏のサウンドは、派手なテクニックよりも、音色、間、揺れ、余白で成立しています。
| 役割 | 代表的な機材 | 音作りでの役割 | 代替候補 |
|---|---|---|---|
| メインギター | Gibson SG Standard | 中音域が強く、音が軽く、高音がやや粗い | Epiphone SG / Gibson SG / 国産SGタイプ |
| アンプ | Orange系アンプ | 強い中音域、古いロック感、ファズとの相性 | OR15 / Tiny Terror系 / Orange系プリアンプ |
| オルガン/シンセ風 | Electro-Harmonix C9 Organ Machine | ギターを鍵盤楽器のように聴かせる | EHX C9 / B9 / Synth9 |
| テープエコー | BOSS RE-20 Space Echo | 反復音と揺れを重ね、原音の輪郭をぼかす | BOSS RE-2 / RE-202 / テープエコー系 |
| フィルター | Maxon AF-9 Auto Filter | うねり、ファンク感、奇妙な動き | オートワウ / エンベロープフィルター |
| ファズ | Electro-Harmonix Big Muff Pi | 低中音域が多く、サステインが長い歪み、サステイン、轟音感 | Big Muff系 / Ram’s Head系 |
| オーバードライブ | Ibanez TS10 / FUJIYAMA DRIVE | 中音域を強め、アンプに入る信号を大きくする | TS9 / TS808 / TS系OD |
| トレモロ | Demeter TRM-1 Tremulator | レトロな揺れ、不穏な脈動 | トレモロエフェクター全般 |
まず近い方向を作るなら、SGタイプ、クランチ気味のアンプ、TS系オーバードライブ、Big Muff系ファズ、テープエコー、トレモロの6点から始めるのが現実的です。
坂本慎太郎の音作りの特徴
坂本慎太郎氏のギターサウンドは、現代的なハイゲインや派手な空間系とは違います。
- 歪みは深くしすぎない
- ギター本体の中域と弾き方を残す
- ファズは音量を上げるだけでなく、歪みの粒や音の伸びを変える
- トレモロ、エコー、フィルターで音を揺らす
- ソロ期ではギターを別の楽器のように聴かせる
- 音数を詰め込まず、余白を残す
重要なのは、エフェクターを大量に並べて豪華な音にすることではありません。少ない音の中に、少し気持ち悪い揺れ、古い録音のようなにじみ、歌と離れすぎない距離感を作ることです。
そのため、同じ機材を買うだけでは完全には近づきません。アンプの歪ませ方、ギターのボリューム、ピッキングの強弱、エコーの残し方まで含めて調整する必要があります。
時期別に見る坂本慎太郎の機材傾向
坂本慎太郎氏の機材は、ゆらゆら帝国時代とソロ期でかなり印象が違います。
| 時期 | 機材傾向 | 音の特徴 |
|---|---|---|
| ゆらゆら帝国時代 | SG、ファズ、オーバードライブ、トレモロ、エコー | 粒の粗い歪み、長いサステイン、他の楽器と重なる音 |
| ソロ初期〜中期 | スティールギター、エコー、トレモロ、フィルター | 高音が控えめで、反復音が歌の後ろに残る |
| 『物語のように』期以降 | C9 Organ Machineなどの飛び道具系 | ギターをシンセ/オルガンのように聴かせる音作り |
ゆらゆら帝国の音を狙うなら歪みとアンプが重要です。ソロ期の音を狙うなら、エコー、トレモロ、フィルター、C9のような「ギターらしさを薄める機材」が重要になります。
メインギターはGibson SG Standard系
坂本慎太郎氏のギターとして特に有名なのが、1971年製のGibson SG Standardです。
SGはレスポールよりボディが薄く、軽量で、中音域が強い傾向があります。ハムバッカー搭載でも音が重くなりすぎず、弾き方によっては鋭く、少しチープにも聴こえるところが特徴です。
坂本慎太郎氏のギターの音は、上品な低音域から高音域まで広く出る音ではありません。SGの軽さ、ミッドレンジ、少し乾いた音が、ゆらゆら帝国のサイケデリックなギターとよく合っています。
SGで坂本慎太郎風に近づけるコツ
- アンプは完全クリーンではなく、少し歪む程度にする
- ギターのボリュームを少し絞り、手元で歪み量を調整する
- リアだけでなく、フロントやミックスポジションも使う
- ファズやオーバードライブを深く歪ませすぎない
- トレモロやエコーで音を少しにじませる
1971年製のSGを用意する必要はありません。現実的には、Epiphone SG、現行Gibson SG、TokaiやGrecoなどの国産SGタイプでも、中音域が強いSGらしい音を作れます。
アンプはOrange系の中域が相性良い
坂本慎太郎氏の使用アンプとしては、Orange系アンプのイメージが強いです。
Orange系は、Fender系の明るいクリーンやMarshall系の高音が強い歪みとは異なり、中音域が強く、バンド演奏でもギターを聞き取りやすい傾向があります。SGやファズと合わせたときに、ローファイすぎず、でも現代的すぎないロックサウンドを作りやすいです。
坂本慎太郎風を狙うなら、アンプ側のゲインは上げすぎません。クリーンとクランチの間くらいにして、ファズやオーバードライブを踏んだときに潰れすぎないポイントを探すのがコツです。
Orange系アンプの設定例
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| Gain | クリーン〜軽いクランチ |
| Bass | 出しすぎない |
| Middle | やや高め |
| Treble | 痛くならない程度 |
| Volume | アンプが少し反応する音量 |
低音を出しすぎると、Big Muffやエコーを踏んだときに音が膨らみすぎます。中域を残しながら、低域は整理するほうが坂本慎太郎風の音に近づきやすいです。
坂本慎太郎の使用エフェクター9選
ここからは、坂本慎太郎氏の使用機材として名前が挙がるエフェクターを、役割ごとに整理します。
Electro-Harmonix C9 Organ Machine
Electro-Harmonix C9 Organ Machineは、ギターの音をヴィンテージオルガン風に変えるエフェクターです。
坂本慎太郎氏のソロ期を考えるうえで、C9はかなり重要です。普通のギターサウンドではなく、シンセやオルガンのように聴こえる音を作れるため、歌の後ろで不思議な浮遊感を出せます。
特にスティールギターやスライド的なニュアンスと組み合わせると、ギターなのか鍵盤なのか分からないような音になります。これらを組み合わせると、ギターの原音から離れた古い電子楽器のような音になります。
参考 C9 Organ MachineElectro-Harmonix
おすすめの使い方は、単音フレーズ中心です。コードを弾く場合は音数を減らし、後段にエコーやリバーブを置いて音をにじませると使いやすくなります。
BOSS RE-20 Space Echo
BOSS RE-20 Space Echoは、Roland RE-201 Space Echoをエフェクター型で再現したテープエコー系ディレイです。
坂本慎太郎氏のサウンドでは、ディレイを「分かりやすい反復音」として使うより、音の輪郭をぼかし、古い録音物のようににじませる役割が重要です。RE-20のようなテープエコー系は、その浮遊感を作るのに向いています。
RE-20は現在では入手しづらくなっています。現行品で近い方向を狙うなら、BOSS RE-2やRE-202が候補になります。
参考 RE-2 Space EchoBOSS設定は、ディレイタイム短め〜中程度、フィードバック控えめ、ミックスは原音の後ろで鳴るくらいが使いやすいです。
Maxon AF-9 Auto Filter
Maxon AF-9 Auto Filterは、ピッキングの強弱に反応してフィルターが開閉するオートワウ/エンベロープフィルターです。
坂本慎太郎氏のソロ期には、単なるロックギターではない、ファンキーで奇妙なうねりがあります。AF-9のようなオートフィルターは、カッティングや単音フレーズに「しゃべるような動き」を加えられます。
Maxon AF-9は現在入手しづらいため、現行品で狙うならオートワウ/エンベロープフィルター系を選ぶのが現実的です。
ANIMALS PEDAL Double Spy Mission is Impossible Filter
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使うときは、歪ませすぎないクリーン〜クランチにかけるのがポイントです。強く弾いたときだけフィルターが開くように、感度を調整します。
Electro-Harmonix Big Muff Pi
Electro-Harmonix Big Muff Piは、量の多い低音域、長いサステイン、潰れた音が特徴のファズ/ディストーションです。
ゆらゆら帝国時代の坂本慎太郎氏のギターには、乾いたクランチだけではなく、時に太く潰れたファズサウンドも出てきます。Big Muff系は、粒の粗い強い歪みと長いサステインを加える選択肢です。
ただし、坂本慎太郎風に使うなら、Sustainを上げすぎないほうが良いです。音が潰れすぎると、リフの気持ち悪さや間が消えてしまいます。Toneは明るくしすぎず、中域が残る位置を探すとSGと合わせやすいです。
Ibanez TS10 Tube Screamer Classic
Ibanez TS10 Tube Screamer Classicは、Tube Screamerシリーズの一つで、中音域を強め、低域を整理しながらアンプに入る信号を大きくするタイプのオーバードライブです。既に現行では販売してないので、↑の商品はTS10風に再現した改造を施されたTSです。
坂本慎太郎氏のように、SGとアンプの中域を活かす音作りでは、TS系の役割はかなり分かりやすいです。単体で深く歪ませるより、アンプやファズの前後につなぎ、中音域と歪み量を調整します。
TS10は中古価格が高くなりやすいため、現行のTS9やTS808でも中音域を強める使い方を試せます。
Driveは低めから中程度、Levelは少し高め、Toneは高音が強くなりすぎない位置から始めると、SGの中音域が強くなります。
Demeter TRM-1 Tremulator
Demeter TRM-1 Tremulatorは、周期的な音量の揺れを加えるトレモロエフェクターです。
坂本慎太郎氏のギターサウンドにある、古い映画音楽のような揺れ、不穏な脈動、レトロな空気感を考えると、トレモロはかなり重要です。歪みやエコーだけでは出せない「音量が揺れる気持ち悪さ」を加えられます。
トレモロは深くかけすぎると分かりやすいエフェクト音になります。坂本慎太郎風に使うなら、Depthは控えめ、Rateは曲のテンポに合う位置が合いやすいです。
SIB Electronics Mr. Echo
SIB Electronics Mr. Echoは、高音域が控えめな反復音を加えるディレイ/エコーエフェクターです。
エコーを使うと、音が少し奥へ引っ込み、輪郭がにじみ、フレーズの後に反復音が残ります。
Mr. Echoは現在入手しづらいため、代替するならテープエコー系、アナログディレイ系、ローファイディレイ系を選ぶと近い方向を狙えます。
Ibanez LS10 Dual Loop Selector
Ibanez LS10 Dual Loop Selectorは、複数のエフェクトループを切り替えるためのループセレクターです。
C9、フィルター、エコー、トレモロのように音色が大きく変わるエフェクターを使う場合、ループセレクターがあるとライブでの踏み替えがかなり楽になります。
現在なら、BOSS LS-2 Line Selectorで代用しやすいです。飛び道具系をまとめてオン/オフしたり、歪みと空間系を分けたりできます。
Honda Sound Works FUJIYAMA DRIVE
Honda Sound Works FUJIYAMA DRIVEは、国内ハンドメイド系ブランドのオーバードライブです。
坂本慎太郎氏に近い歪みを作るなら、Driveを上げすぎず、アンプが軽く歪んだ程度に調整します。FUJIYAMA DRIVEのようなアンプライクなオーバードライブは、SGとOrange系アンプの中域を活かしながら、少しだけ歪みを足す用途に合います。
使うなら、ゲインは上げすぎず、アンプへの入力を少し強める程度にします。トレモロやエコーの前段に置くと、歪み、揺れ、残響が同時にかかります。
坂本慎太郎風サウンドを再現するなら何を買うべき?
本人使用機材をすべて揃える必要はありません。高価なヴィンテージや廃盤品を追うより、役割ごとに近い機材を選ぶほうが現実的です。
| 優先度 | 買うもの | 理由 |
|---|---|---|
| 高 | SGタイプのギター | 中音域が強く、単音を伸ばしやすい |
| 高 | 中音域が強いアンプ | ファズやODを踏んだときの中音域になる |
| 高 | テープエコー系ディレイ | 坂本慎太郎らしい浮遊感を作りやすい |
| 中 | TS系オーバードライブ | 出力と中音域を調整できる |
| 中 | Big Muff系ファズ | ゆらゆら帝国期の低中音域が多く、サステインが長い歪みに近づく |
| 中 | トレモロ | レトロな揺れと不穏さを足せる |
| 曲による | C9 / オートフィルター | ソロ期の飛び道具的な音に必要 |
最低限で始めるなら、SGタイプ、TS系オーバードライブ、Big Muff系ファズ、テープエコー系ディレイの4つで十分です。そこにトレモロを足すと、坂本慎太郎氏らしい揺れと余白が出しやすくなります。
曲ごとの音作りの考え方
ゆらゆら帝国時代
ゆらゆら帝国時代は、SG、アンプのクランチ、ファズ、オーバードライブ、トレモロ、エコーが一体になったような音が重要です。
単体で歪み系エフェクターの音を決めるより、バンドの中で歪みや揺れがどう聞こえるかを優先します。ファズは深く歪ませすぎず、リフの輪郭が残る設定が合いやすいです。
ソロ期
ソロ期は、音数を減らし、エフェクトの音で空気を作る方向です。
C9 Organ Machine、スティールギター、エコー、トレモロ、フィルターのような機材を使い、ギターをギターらしく聴かせすぎないのがポイントです。ディレイやリバーブを派手に広げるというより、音を少し古く、少し遠く、少し不気味にする感覚です。
ゆらゆら帝国と坂本慎太郎について
ゆらゆら帝国は、1989年に結成された日本のロックバンドです。サイケデリックロック、ガレージロック、オルタナティブロック、ポップスの要素を独自に混ぜたサウンドで、2010年の解散後も国内外で高い評価を受けています。
坂本慎太郎氏は、ゆらゆら帝国のギター/ボーカルとして活動した後、ソロアーティストとしても作品を発表しています。ギタリストとしては、速弾きや技巧を前に出すタイプではなく、音色、間、揺らぎ、歌との距離感で独自の世界を作るタイプです。
参考 Shintaro Sakamotozelone records
使用機材情報を見るときの注意点
アーティストの使用機材は、時期やツアー、レコーディングごとに変わります。
特に坂本慎太郎氏のように、ゆらゆら帝国時代とソロ期で音作りが変わっているアーティストの場合、機材名だけを並べても本質は見えにくいです。
この記事では、情報の確度を次のように分けて考えています。
| 情報の種類 | 扱い |
|---|---|
| 本人インタビュー | 確度が高い |
| 専門誌の機材紹介 | 確度が高い |
| ライブ映像/エフェクターボード写真 | その時期の使用機材として有力 |
| ファンの推測のみ | 断定しない |
大事なのは、同じ機材を持つことではなく、その機材が音作りの中でどんな役割を持っていたかを考えることです。
よくある質問
- 坂本慎太郎のメインギターは何ですか?
- 特に有名なのはGibson SG Standardです。1970年代初期のSGとして語られることが多く、坂本慎太郎氏の中域が粘るギターサウンドを考えるうえで重要な機材です。
- 坂本慎太郎はどんなエフェクターを使っていますか?
- C9 Organ Machine、BOSS RE-20、Maxon AF-9、Big Muff、TS10、Tremulator、Mr. Echoなどの名前が挙がります。ただし、時期によってボードは変わります。
- 坂本慎太郎風の音作りで一番重要な機材は?
- まずはSGタイプのギターと中音域が強いアンプです。そのうえで、TS系オーバードライブ、Big Muff系ファズ、テープエコー、トレモロを足すと近づけやすいです。
- 同じエフェクターを全部揃える必要はありますか?
- 全部揃える必要はありません。重要なのは、歪み、揺れ、エコー、フィルター、オルガン風サウンドという役割を理解し、現行品で近い機材を選ぶことです。
- ゆらゆら帝国時代とソロ期で音作りは違いますか?
- 違います。ゆらゆら帝国時代はSG、ファズ、OD、トレモロ、エコーを使ったバンド的な歪みが中心です。ソロ期はC9、フィルター、エコーなどで浮遊感を作る傾向が強いです。
まとめ
坂本慎太郎氏の機材は、単に珍しいエフェクターを並べるためのものではありません。
SGの中域、Orange系アンプの低中音域の量、Big MuffやTS系の歪み、トレモロとテープエコーの揺れ、C9やフィルターの異物感。それぞれの機材で、音程、歪み、反復音、音量の揺れを変えています。
最初に揃えるなら、SGタイプ、クランチ気味のアンプ、TS系オーバードライブ、Big Muff系ファズ、テープエコー系ディレイ、トレモロがおすすめです。そこからC9やオートフィルターを足すと、ソロ期の浮遊感にも近づけます。
同じ機材を持つことよりも、どの機材で「歪み」「揺れ」「余白」「奇妙さ」を作っているかを理解することが、坂本慎太郎氏の音作りに近づく近道です。












