プロが愛するオーバードライブ、11選
Vemuram / Jan Ray
2015頃から話題になっていたと記憶してますが、数々の有名ギタリストのメインの歪みエフェクターの座をかっぱらっていたのが本機です。
バークリー音楽大学で教鞭をとられているトモ藤田さんのメイン機材としても有名ですね。
アメリカのミュージシャンからも大人気で、だいたいみんな使っています。
海外のブランドかと思いきや、実は日本のメーカーさんだそうです。
VEMURAM メーカーに問う!!
https://www.musicland.co.jp/content/ask-the-maker/talk/vemuram.html
ミュージックランドKEYによる対談ページ。VEMURAMエフェクターについて、ブランド立ち上げの経緯から、そのサウンドを生み出す要因となっている拘りまで、(株)トライサウンドの高橋氏にお話しをお聞きしました。
サウンドは非常に良質です。Fenderの銀パネアンプのゲインを上げたようなチューブサウンドかと錯覚するほどです。
回路的には、後述のZendrive等に近い、デュアルオペアンプ1発のシンプルなものなのですが、非常に考えられた定数でアレンジされてあります。
コンデンサやオペアンプなどの部品的は一般的ですが、スイッチやケースなどに非常にこだわりがあり、ケースはブラス製でスイッチの接点は金メッキが施されたものを使用しているそうです。ケースでも音が変わりますし、頑丈で良いですね。
まさにプロ仕様のオーバードライブエフェクターです。お値段もお高めですが、納得です。
管理人は本物買えるお金がないので、自作したものを使って満足しちゃってます。いつか入手したい。
JHS Pedals / The AT+
JHS Pedals ジェイエイチエスペダルズ エフェクター オーバードライブ/ディストーション The AT+ 【国内正…
JHS Pedals The AT+は、アンディ・ティモンズとJHSペダルズが共同で開発した、オーバードライブ/ディストーションエフェクターです。
このエフェクターは、2つの独立した回路を搭載しており、オーバードライブとディストーションの2つのエフェクトを切り替えることができます。また、それぞれのエフェクトには、ドライブ、トーン、レベルの3つのノブを備えています。
AT+は、音楽家のアンディ・ティモンズが使用するオーバードライブ/ディストーションペダルである「JHS Pedals The@」をベースに開発されたもので、AT+は、原音に比べて歪みのレベルを上げ、ギターのサウンドを太く、力強く、ダイナミックにすることができます。
Shin’s Music / Dumbloid
ダンブルイメージのオーバードライブです。名前もそのままDumbloid(ダンブロイド)です。
管理人は10年ほど前にヘッドタイプのダンブルアンプの本物を弾く機会があったのですが、その時の感触に非常に近かったです。
回路的にはいわゆるTS系の回路なのですが、少し曇りがかったサウンドを奏でてくれます。むしろ、ダンブルアンプのコンセプトってそうなんじゃないかと個人的に思っており、その曇りが非常に音楽的に良いように感じます。
使用されてる部品は基本的には一般的ですが、オペアンプはバーブラウン社製のOPA2134、トランジスタはPete Cornishのエフェクター等によく使われるBC559が使われてます。
こだわりを感じます。お値段はかなり高めで、一生モノですね。
管理人はお金がないのでもちろん本物は買えませんが、しっかり自作して一時期はまってました。
Benson / Preamp
ギターアンプ用のプリアンプとして開発された製品で、正確にはオーバードライブではないのですがオーバードライブサウンドを作るのにはかなりおすすめです。
2016年に創立された米国オレゴン州ポートランドのカスタム・アンプ・メーカー“Benson Amps(ベンソン・アンプス)” 。
Benson Preampは、コンパクトな筐体に内蔵された高品質なアナログ回路で構成されており、クリーンからオーバードライブまで、様々な音色を実現することができます。
回路的にはFETを3つ使いそれぞれ適切なバイアスを調整することで音声信号を増幅させてます。TS系やトランスペアレント系とはまた違う良さがあります。
JHS Pedals / Morning Glory V4
新進気鋭のエフェクターブランド「JHS PEDALS」の看板エフェクター「Morning Glory V4」です。
本日ご紹介するオーバードライブの中では独自の回路を持っている部類のオーバードライブかと思います。
名前にもあるとおり、仕様変更が何度かあり、現行で入手できるものは4世代目とのことです。
回路的にはオペアンプ+FETの構成で、Hot CakeやRATなんかに似た回路ですが構造が異なり、独自性を感じます。
サウンドはストレートで歪みを抑えられていて非常に素直です。ブースターとして非常に優秀なイメージです。
オペアンプもあまり聞き慣れないLM833が使用されていました。
1981 Inventions / DRV
初期のRATをイメージしたサウンドを狙ったエフェクターで、管理人が所持してる86年製のRATとニュアンスは似てました。
オーバードライブよりもディストーションよりですが、DRIVEを絞るとかなりいい感じの歪を作れます。ケンタウロスと同じくバッファー回路なので、エフェクトOFF時でもバッファ回路を通ってギターの音を元気にしてくれます。
Ibanez / NTS Nu Tubescreamer
ど定番のTS-9と同じ形ながら、新素材の小型真空管「Nutube」を贅沢に使用した新モデル「Nu Tubescreamer」をご紹介します。
管理人は発売からすぐ入手しました。
小サイズながら、Nutubeは正真正銘真空管と同じ動きをしてくれるので、本機はとても暖かい音色を奏でてくれます。
ブーミーなオーバードライブから、ストレートで歪の少ないブースターとしてまで幅広い守備範囲です。
9Vの電源でも普通に使えるのですが、18Vの外部電源まで入力可能で、18Vを入れるとよりパワフルに音の輪郭がはっきりします。
できれば18Vで使用してあげるとおすすめですね。
Mad Professor / Sweet Honey Overdrive HW
名ブランド「BJFE」の流れをくむブランド「Mad Professor」から定番オーバードライブ、「Sweet Honey Overdrive HW」のご紹介です。
回路的には前述のJHS社のオーバードライブに近いと感じますが、本機の方が先に考案されています。
非常に操作性がよく、クリアでストレートなサウンドです。本機だけで歪みを作るよりはアンプの歪みをうまくサポートするほうが向いている印象です。プレゼンスが高めです。
ギター信号へのレスポンスも高いので、ミスは目立っちゃうかもしれません。玄人向けですが、使いこなせば非常に良質なサウンドです。
XOTIC / RC Booster V2
ハイエンドギター製作も手がける名ブランド、「XOTIC」社の看板オーバードライブ、RC BOOSTERです。最近V2という現行品にアップデートされて、ゲインの切り替えスイッチが追加されました。
2種類の歪みを使い分けてバッキングとソロを切り替えられるのは良いですね。
サウンド的には、ものすごくクリーンでブースターとして非常に優秀です。癖がなくアンプの持ち味を出してくれますが、単体で歪ませるには少し物足りないかもしれません。
アレン・ハインズ先生御用達の定番オーバードライブですね。
JRAD / ARCHER
今や30万程度のお値段で取引される伝説オーバードライブ、「KLON CENTAUR」通称ケンタウロスをリスペクトして作られたエフェクターです。
いわゆるよくあるケンタウルス系ではありますが、質感や操作性など、しっかりと設計されて作られてる印象です。
KarDiaN / C3H5N309
最後に、自作エフェクターコンテストで賞を受賞されている方が立ち上げたブランド、「KarDiaN」(カージアン)からオーバードライブペダルのご紹介です。
その名も「C3H5N309」(ニトログリセリン)です。
何じゃその名前はと思うかもしれませんが、化学式でC3 H5 N3 O9でニトログリセリンなんですよね。おしゃれです。
O(オー)が0(ゼロ)になってるのもおしゃれです。
サウンド的には少しファズよりのオーバードライブサウンドでした。絞ればクリーンにもなります。
筐体は一台一台手作業でデザインされているようで、一台一台サビ方(ヴィンテージ加工)が違います。
自作派の管理人が驚いたのは、その中身。
何じゃこの高級部品は!!!って感じです。管理人もなかなか使わないようなオーディオ用抵抗や、コンデンサを贅沢に使用しています。
これが製作者のこだわりですね。
値段に対してかなりお得な内容です。
他にも複数モデルもでてます。
プロ向けオーバードライブのまとめ
いかがでしたでしょうか。
11個も紹介するのはなかなか骨が折れました。
傾向としては、プロはエフェクターだけで音作りをしないので、どちらかといえばアンプの美味しいサウンドをサポートしてくれるようなオーバードライブが人気のようです。
必ずしもエフェクターを繋いで歪みを作るのが正解とは言えませんが、皆様も理想のサウンドを求めてオーバードライブを買い漁っていただければ幸いです。