ニール・ヤングの使用などで有名なMXRの元祖ディレイペダルです。
よくあるアナログディレイではBBDという遅延素子が使われていましたが、本機はCCDという素子が使われています。
BBDは今でも比較的入手が可能ですが、CCDは入手が困難というかほぼ不可能です。10年前辛さがしてますが一個も見つけられたことはないです。
MXRカーボンコピーやBOSS DM-2WなどはBBD素子を使ったディレイだと思います。
BBD(Bucket Brigade Device)とCCD(Charge-Coupled Device)の違い
BBD(Bucket Brigade Device)
BBDはアナログ回路素子で、音響信号処理やエフェクター(ディレイ、コーラス、フランジャーなど)で広く使用されています。信号を小さなコンデンサのチェーンで移動させ、遅延効果を生み出します。
- アナログ処理: デジタル変換を行わないため、温かみのあるサウンドが特徴です。
- 信号の劣化: 信号が各ステップで劣化しやすく、ノイズが生じることもありますが、これが「味」として評価されることもあります。
- 遅延時間: 比較的短く、長時間のディレイには複数のBBD素子が必要です。
- 用途: 特にビンテージサウンドを求めるディレイやコーラス、フランジャーに使われます。
CCD(Charge-Coupled Device)
CCDは電荷をシフトして信号を遅延させる技術です。音響用途ではあまり一般的ではありませんが、精度の高いアナログ信号処理が可能です。
- アナログ処理: 電荷を使って信号を遅延させるため、劣化が少なくノイズも抑えられます。
- 高精度: BBDよりも信号の劣化が少ないため、クリーンな処理が可能です。
- 用途: 主に映像や画像信号処理で使用され、音響信号の遅延にも一部使われます。
- 長い遅延時間: BBDよりも長時間の遅延が可能です。
違いの比較表
特徴 | BBD | CCD |
---|---|---|
処理方式 | アナログ(コンデンサのバケツリレー方式) | アナログ(電荷結合素子) |
信号の劣化 | 劣化しやすい(ノイズや歪みが発生) | 劣化が少なく、ノイズが少ない |
遅延時間 | 短い | 長い |
用途 | ディレイ、コーラス、フランジャーなどの音響エフェクター | 映像・画像信号処理、音響信号処理にも一部使用 |
通常のINとOUTの他にDelay信号だけを出力できるジャックがあります。アンプを2台使って出力すると結構面白いです。
裏蓋のシールが残ってる個体は珍しいのではないかと思います。