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JHS Emperor V2レビュー|SCH-1系コーラスの音・設定・使い方

JHS Emperor V2は、Arion SCH-1系の太いアナログコーラスを、タップテンポや波形切替、ステレオ出力まで含めて使いたい人に向くペダルです。 シンプルな2ノブ機より調整項目は多いものの、薄いコーラス、ロータリー風の揺れ、深いビブラートを1台で作り分けられます。

先に結論
  • 3207 BBDを使うアナログコーラス/ビブラート
  • コーラスとビブラート、3波形を切り替え可能
  • Speedはノブ、タップテンポ、外部コントロールに対応
  • V2はV1のToneをアクティブのEQへ変更
  • 内部スイッチでバッファード/トゥルーバイパスを選択

一方、プリセット保存はできません。つまみが少ないコーラスをすぐ使いたい人や、曲ごとに設定を呼び出したい人には別の機種が合います。

JHS Emperor V2の仕様

項目仕様使うときの要点
方式3207 BBDによるアナログコーラス/ビブラート1980年代系の揺れを基準に音を作れる
基本操作Volume、EQ、Speed、Depth音量、明暗、速さ、深さを個別に調整
モードChorus/Vibrato原音を混ぜた広がりと、ピッチが揺れる音を切替
波形Sine/Square/Triangle滑らかな揺れから段差のある揺れまで変更
テンポSpeedノブ、タップテンポ、外部コントロール曲のテンポに揺れを合わせやすい
出力TRSスプリッターケーブルによるステレオ出力ステレオで使う場合は対応ケーブルが必要
バイパス内部スイッチでバッファード/トゥルーバイパスボード全体の配線に合わせて選択
電源9V DCセンターマイナス、57mA安定化された対応電源を使う

JHS公式は、Emperor V2をArion SCH-1のサウンドを基にしたアナログコーラス/ピッチビブラートとして説明しています。V2は2018年に登場し、3207 BBD、タップテンポ、波形切替、外部コントロール、ステレオ出力を備えます。

参考 EMPEROR V2JHS Pedals

実機で感じる音の特徴

手元の個体では、コーラスモードを浅くするとコードの輪郭を残しながら横へ広がり、Depthを上げると低中域を伴った揺れが前へ出ます。高域だけが目立つ軽いコーラスというより、揺れそのものを音作りの要素として聞かせやすい方向です。

ビブラートモードではドライ音を混ぜたコーラス感がなくなり、ピッチの動きが分かりやすくなります。アルペジオ、単音フレーズ、伸ばしたコードへ動きを付けたいときに使いやすいです。

Emperor V2の音は、ギター、アンプ、接続順、電源、モノラル/ステレオでも変わります。最初はVolumeとEQを12時、Depthを低めにし、Speedだけを動かして揺れの周期を決めると調整しやすくなります。

コントロールと3種類の波形

Volume・EQ・Speed・Depth

Volumeは出力音量、EQは音の明暗、Speedは揺れの速さ、Depthは揺れの深さを調整します。V2のEQは中央を基準に高域側と低域側のバランスを動かすアクティブのTilt EQです。

コーラスをONにしたときだけ音量が前へ出る場合はVolumeを下げ、揺れが埋もれる場合はDepthを上げる前にEQを調整してください。Depthだけで存在感を作ろうとすると、曲中では揺れが深すぎることがあります。

Sine・Square・Triangle

  • Sine: 滑らかな周期。薄いコーラスや自然なロータリー風から試しやすい
  • Triangle: 動きが比較的はっきりし、深いコーラスやビブラートにも使いやすい
  • Square: 切り替わりを感じやすい波形。特殊な揺れを前へ出したいときに向く

波形の違いを確認するときは、SpeedとDepthを固定してWaveだけを切り替えます。複数のつまみを同時に動かすより、どの変化が波形によるものか判断しやすくなります。

使い方別の設定例

以下は音作りを始めるための目安です。ギターとアンプに合わせ、最後にVolumeをエフェクトOFF時とそろえてください。

用途モード・波形SpeedDepthEQ
薄い広がりChorus/Sine9〜10時9時前後12時から調整
ロータリー風Chorus/SineまたはTriangle遅めと速めを曲に合わせる12〜2時耳に痛い場合は低域側へ
深いビブラートVibrato/TriangleまたはSquare10〜1時1〜3時12時から調整

タップテンポは、揺れの周期を曲へ合わせたいときに便利です。自由な揺れが欲しい場合はSpeedノブ、演奏中に速さを連続的に変えたい場合は対応するエクスプレッションペダルを使います。

Emperor V1とV2の違い

V1とV2の中心的な違いはEQです。V1のパッシブToneに対し、V2はアクティブのTilt EQを採用しています。JHS公式は、V2で音作りの幅を広げ、コーラス/ビブラートで起こりやすい低域の減少を抑えたと説明しています。

比較Emperor V1Emperor V2
音色調整パッシブToneアクティブTilt EQ
基本方式アナログコーラス/ビブラートアナログコーラス/ビブラート
選ぶ基準旧仕様の音と操作感を重視EQの調整幅と現行仕様を重視

中古でV1とV2を比較するときは、世代名だけでなく、EQ表記、内部スイッチ、各端子、フットスイッチの動作を確認してください。

バイパス・ステレオ出力・電源の注意点

Emperor V2はトゥルーバイパス固定ではありません。内部スイッチでバッファードバイパスとトゥルーバイパスを選べます。長いケーブルや多数のペダルを使う場合はバッファード、信号経路を単純にしたい場合はトゥルーバイパスから比較します。

ステレオ出力は通常のTSケーブルを2本直接挿す方式ではなく、出力端子へTRSスプリッターケーブルを使います。アンプ1台のモノラル環境なら、無理にステレオ化する必要はありません。

電源は9V DCセンターマイナスで、公式値の消費電流は57mAです。極性と電圧が合う安定化電源を使い、電流容量には余裕を持たせてください。

実機写真で外観と端子を確認

以下は記事で使用してきた実機写真です。中古を選ぶ場合は、ノブ、トグルスイッチ、フットスイッチ、側面端子の欠損がないかを確認してください。

JHS Emperor V2の実機正面

正面ではVolume、EQ、Speed、Depth、モードと波形の切替、タップテンポスイッチを確認できます。

JHS Emperor V2の実機と側面端子

外部コントロールやステレオ出力を使う場合は、接続するケーブルの種類まで確認してからボードへ組み込みます。

SCH-1や他のコーラスと比較する

Emperor V2の基になった音の方向を確認したい場合は、Arion SCH-1の実機レビューを先に読むと違いを整理しやすくなります。

Emperor V2は、SCH-1系の音へタップテンポ、波形切替、ステレオ出力などを加えた多機能機です。より単純な定番機や、別系統のコーラスも含めて選びたい場合は比較記事を確認してください。

FAQ

JHS Emperor V2はArion SCH-1と同じ音ですか?
同じ製品ではありません。JHS公式はSCH-1のサウンドを基にした設計と説明していますが、Emperor V2にはEQ、タップテンポ、波形切替、外部コントロール、ステレオ出力などが追加されています。
JHS Emperor V2はトゥルーバイパスですか?
トゥルーバイパス固定ではありません。内部スイッチでバッファードバイパスとトゥルーバイパスを切り替えられます。
JHS Emperor V2は電池で使えますか?
公式仕様は9V DCセンターマイナス、57mAです。電池ではなく、極性と電圧が合う外部電源を使用してください。

まとめ

JHS Emperor V2は、SCH-1系のアナログコーラスを基準にしながら、コーラス/ビブラート、3波形、タップテンポ、外部コントロール、ステレオ出力まで使えるペダルです。

まずはChorus、Sine、EQとVolumeを12時、SpeedとDepthを低めに設定してください。そこから曲に合わせて揺れの速さを決め、必要な深さだけを足すと、機能の多さに振り回されずに音を作れます。