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BOSS CE-1レビュー|音・プリアンプ・使用アーティスト・現行代替

BOSS CE-1 Chorus Ensembleは、BOSSブランド初期を代表するアナログコーラス/ビブラートです。Roland JC-120のコーラス回路を単体機として使えるようにしたモデルとして知られ、単なる「古いコーラス」ではなく、通すだけで音が太くなるプリアンプの揺れ方まで含めて評価されています。

この記事では、手元のCE-1実機写真を交えながら、音の特徴、プリアンプとしての使い方、中古で買うときの注意点、現行機で近い方向を狙う選択肢を整理します。

  • CE-1はコーラス、ビブラート、プリアンプの3つを分けて考えると理解しやすい
  • 現行品で近い方向を狙うなら、揺れはCE-2W、プリアンプ感はBP-1Wが候補
  • 中古購入ではノイズ、スイッチ、ポット、BBD素子、電源周りの状態確認が重要
BOSS CE-1 Chorus Ensembleの外観
BOSS CE-1 Chorus Ensemble。大型筐体、2系統入力、コーラス/ビブラート切替を備えた初期BOSSらしい設計です。

BOSS CE-1とは

BOSS CE-1は、1970年代に登場したコーラス/ビブラートエフェクターです。現在のコンパクトエフェクターと比べるとかなり大きく、電源も内蔵式。エフェクターボードに気軽に入れられるサイズではなく、プリアンプ回路も含む機材です。

ブランドBOSS
モデルCE-1 Chorus Ensemble
主な効果アナログコーラス、ビブラート、プリアンプ
音の方向太く、広がりがあり、やや高音域の角が強く出にくい
向いている人ヴィンテージコーラス、ジョン・フルシアンテ系、Char系、常時オンのプリアンプ感を探す人
注意点中古価格、個体差、メンテナンス、ノイズ、サイズ

BOSS CE-1を選ぶときは、コーラスの揺れに加え、内蔵プリアンプを通したときの音量と音域の変化も確認が必要です。その意味では、CE-1はコーラスエフェクターでありながら、音作りの中心にもなり得る機材です。

BOSS CE-1の使用アーティスト

BOSS公式の50周年史では、1970年代後半にAndy Summers(The Police)Jeff “Skunk” Baxter(The Doobie Brothers)がCE-1を使用し、定番化につながったと紹介されています。

使用アーティスト名だけで同じ音になるわけではありません。Andy Summersのような広がりを狙う場合も、CE-1本体だけでなく、アンプ、ステレオ接続、曲中の設定まで分けて考える必要があります。


参考
BOSS 50th Anniversary|CE-1BOSS公式

BOSS CE-1の音の特徴

コーラスは揺れが深く、低中音域が増える

CE-1のコーラスは、ノイズが少なく高音域まで伸びるコーラスとは異なり、低中音域が減りにくく、揺れがゆっくり聞こえます。クリーントーンにかけると、音の輪郭を残しつつ広がりが出ます。

カッティングでは音が平面的になりにくく、アルペジオでは1音ずつが少し膨らむように聴こえます。深くかけても耳に痛くなりにくい一方、個体や接続環境によっては低域が太く感じられることもあります。

ビブラートは揺れが分かりやすい

CE-1にはコーラスだけでなくビブラートモードもあります。ビブラートは原音を残すコーラスより揺れがバンドの中で聞き取りやすくなるため、サイケデリックなフレーズや単音リードで個性を出しやすいです。

常用するなら浅め、効果音的に使うなら深めが扱いやすいです。現行の小型エフェクターに見られる波形切替はなく、コーラスの操作項目は少なめです。

通すだけで変わるプリアンプ感

CE-1が今も高く評価される理由は、コーラスだけではありません。本機はバイパス時にもプリアンプ回路を通るため、エフェクトをオフにしても音域の傾向が変わります。ここが、単なるヴィンテージコーラスでは終わらないポイントです。

音量や接続先によって印象は変わりますが、手元の個体では音が少しバンド内で聞き取りやすくなり、低中域が濃くなるように感じます。ジョン・フルシアンテのCE-1使用を考える際は、コーラス音だけでなく、プリアンプを通したときの音量と低中音域の変化も確認する必要があります。

CE-1をプリアンプとして使う考え方

CE-1はコーラスを使わず、プリアンプ的に常時オンで使う人もいます。ギターからCE-1を通してアンプへ入れると低中音域が増え、クリーンでも歪みでもギターを聞き取りやすくなる場合があります。

ただし、CE-1は入力レベルに敏感です。ギターを直接入れる場合、エフェクターを複数挟んだ後に入れる場合、アンプの前段に置く場合で反応が変わります。歪み系エフェクターの前につなぐと後ろの機材へ入る音量が変わり、後ろにつなぐと歪んだ音全体へ揺れを加えられます。

内部写真と回路の見どころ

以下は手元のCE-1の内部写真です。ヴィンテージ機材なので個体差や修理歴はありますが、CE-1が単なる小型エフェクターではなく、しっかりした電源部と基板を持った機材であることが分かります。

BOSS CE-1の内部全体
内部全体。現在のコンパクトエフェクターとは違い、余裕のあるレイアウトです。
BOSS CE-1の基板と配線
基板と配線。ヴィンテージ個体では、ハンダ、配線、コネクタの状態確認も重要です。

CE-1はBBDを使ったアナログコーラスとして語られますが、実際に使ううえでは「BBDだから良い」と単純化するより、プリアンプ、入力レベル、ノイズ、揺れ方をまとめて判断した方が分かりやすいです。

BOSS CE-1のMN3002周辺
アナログコーラスらしい回路構成。修理時は代替困難な部品の状態も見ておきたいところです。
BOSS CE-1のトランスと電源部
電源部周辺。古い個体ではノイズや動作不良の原因になりやすい部分です。

所有する2台のCE-1を写真で比較

筆者は外観と状態が異なるCE-1を2台所有しています。古い個体は修理や部品交換の履歴が分からない場合があるため、外観だけでなく、入力、両出力、コーラス、ビブラート、ノイズを個体ごとに確認します。

筆者が所有する2台のBOSS CE-1
筆者が所有する2台のCE-1。外装の状態にも大きな差があります。

旧記事では、電源ケーブルの印字や各部の特徴から、きれいな個体を1982年頃、使用感の強い個体を1978年頃と推定していました。ケーブルは交換される可能性があり、写真だけで製造年を確定できないため、ここでは所有者による推定として残します。

BOSS CE-1の電源ケーブルと操作部
状態の良い所有個体の電源ケーブルと操作部。ケーブルだけで年式は断定しません。
使用感の強いBOSS CE-1の電源ケーブル
使用感の強い所有個体。文字のかすれや部品交換の有無も確認対象です。

底面銘板は、会社名やシリアルを照合する手掛かりになります。手元の2台では「ローランド株式会社」と「ボス株式会社」の表記差を確認できますが、会社名だけで製造年月を一意に決めず、シリアル、部品、電源ケーブル、修理履歴と合わせて判断します。

ローランド株式会社表記のBOSS CE-1底面銘板
ローランド株式会社表記の底面銘板。
ボス株式会社表記のBOSS CE-1底面銘板
ボス株式会社表記の底面銘板。

別個体の基板でもMN3002を確認しています。ただし、BBDの型番だけで音、年式、オリジナル性を断定することはできません。

別個体のBOSS CE-1に搭載されたMN3002周辺
別個体で確認したMN3002周辺。修理歴を含めて実物を確認します。

実機で感じたメンテナンス性

私のCE-1は、もともとオークションで故障品として入手した個体です。落札価格は当時1万円ほどでした。今の相場を考えるとかなり安いですが、当時でも故障品を買うにはそれなりの覚悟が必要でした。

症状としては音が出ない状態でしたが、スイッチの分解洗浄で復活しました。古いCE-1では、スイッチ、ポット、ジャック、電源周りの接触不良が起きやすいです。簡単な清掃で直ることもありますが、BBDや電源部の故障だと修理難度が上がります。

中古でBOSS CE-1を買うときの注意点

CE-1は中古でしか入手しにくく、価格も高くなりがちです。購入前には、少なくとも以下を確認した方が安全です。

  • コーラス、ビブラート、バイパス時の音が正常に出るか
  • 音量差、ノイズ、発振、片チャンネル不良がないか
  • フットスイッチやモード切替に接触不良がないか
  • ポットを回したときに大きなガリがないか
  • 電源ケーブルや内部電源部に危険な劣化がないか
  • 改造、部品交換、修理歴が明記されているか

ヴィンテージ機材を所有したい人には候補ですが、ライブで使う場合は、修理できる店が近くにあるかも確認してください。

CE-1らしい設定例

用途設定の考え方狙える音
常時オンエフェクトは浅め、入力レベルを上げすぎないプリアンプ感を活かした太いクリーン
アルペジオコーラスを浅めから中程度揺れの幅のあるヴィンテージコーラス
単音リードビブラートを浅めに設定揺れがバンドの中で聞き取りやすくなるサイケデリックな揺れ方
ジョン・フルシアンテ系プリアンプ感を重視し、歪みやアンプとの相性を調整太くバンドの中で聞き取りやすくなるクリーン/クランチ

現行機でCE-1に近づけるなら

CE-1本体は価格、サイズ、メンテナンスの面で誰にでもすすめやすい機材ではありません。現行品で近い方向を狙うなら、目的を分けて考えるのが現実的です。

BOSS CE-2W:CE-1系の揺れを現行で使いたい人向け

CE-2Wは、CE-2とCE-1のコーラス/ビブラートを基に再設計したWaza Craftモデルです。CE-1本体のプリアンプ感まで完全に置き換えるものではありませんが、アナログらしい揺れをコンパクトに使いたいなら最有力候補です。

BOSS BP-1W:CE-1のプリアンプ感を狙いたい人向け

BP-1Wは、CE-1やRE-201など歴代BOSS/Roland機器のプリアンプ感を再現するWaza Craftブースターです。CE-1のコーラス音ではなく、プリアンプを通したときの音量や低中音域の変化を求める人にはこちらが合います。

CE-1の音を現代の環境で無理なく使いたいなら、揺れはCE-2W、プリアンプ感はBP-1Wという分け方が分かりやすいです。

CE-1とCE-2の違い

CE-2はCE-1より後に登場したコンパクトなコーラスです。エフェクターボードに入れやすく、操作もシンプルで、BOSSコーラスの定番として今も人気があります。

一方でCE-1は、筐体サイズ、入力部、プリアンプ回路、ビブラートモードがCE-2と異なります。コーラスの揺れだけならCE-2系でも対応できます。CE-1では、内蔵プリアンプを通したときの出力音量と低中音域も変わります。

CE-1から派生して調べるなら、コーラス全体、BOSSエフェクター、BP-1W、ジョン・フルシアンテ系の機材記事も参考になります。

CE-1以外の現行コーラスを広く比較したい場合はこちら。

BOSS全体の定番機種をまとめて見たい場合はこちら。

CE-1のプリアンプ感が気になる場合は、BP-1Wの記事も参考になります。

BOSS CE-1のよくある質問

BOSS CE-1は何がすごいですか?

コーラス/ビブラートの揺れだけでなく、プリアンプを通したときの音量と低中音域の変化も評価されています。ヴィンテージBOSS/Roland系の音の変化を象徴する機材のひとつです。

BOSS CE-1は今でも買えますか?

基本的には中古市場で探すことになります。価格は高く、個体差やメンテナンス状態の差も大きいため、動作確認済みの個体を選ぶ方が安全です。

CE-1とCE-2はどちらがおすすめですか?

扱いやすさ重視ならCE-2系、CE-1特有のプリアンプ感やビブラートまで含めて欲しいならCE-1です。現行品ならCE-2Wが現実的な選択肢になります。

CE-1のプリアンプだけ使えますか?

CE-1はエフェクトオフ時にもプリアンプ回路を通るため、常時オン的に使う人がいます。ただし入力レベルや接続順で印象が変わるため、アンプとの相性確認は必要です。

現行機で代用するなら何が近いですか?

コーラスとビブラートを使うならBOSS CE-2W、内蔵プリアンプによる音量と低中音域の変化を求めるならBOSS BP-1Wが候補です。どちらもCE-1と同じ仕様ではありませんが、本体サイズと電源条件は扱いやすくなっています。