Fernandes RST-50-57は、1980年代初頭のThe Revivalシリーズにある、1957年型のストラトキャスターを意識したギターです。私が持っているFiesta Redの個体は、乾いた音と、軽く歪ませたときの弾き心地が気に入っています。
The Revivalシリーズは4本所有していますが、このRST-50-57もネック角度を調整すると弾きやすくなりました。音の感想とあわせて、RST-80との違いや中古で見ておきたい部分を紹介します。

所有するRST-50-57。購入したときは、フルオリジナルと思える状態でした。
所有するRST-50-57の音
私の個体は、高音が派手に伸びるというより、乾いた反応と枯れた中音域が印象的です。軽く歪ませたアンプで単音を弾くと、ピックを当てる強さを音に出しやすく、ブルースに合わせたくなります。
塗膜は薄く見えますが、音の良さを塗装だけで説明できるとは思いません。調整した状態で、強く弾いた音と弱く弾いた音が気持ちよく変わるところが、このギターを使いたくなる理由です。
シムを入れてネック角度を調整
所有するThe Revivalの4本は、どれも購入時のネック角度が浅く感じられました。このRST-50-57ではネックとボディの接合部にシムを入れ、角度を調整しました。シムは接合部に挟んで角度や高さを調整する部材です。
シムを入れてサドルの高さとのバランスを整えると、私には弾きやすいギターになりました。サドルを下げても弦高が高いときは、ネックの角度も確認したい部分です。ただし、反りやフレットの状態が原因のこともあるので、同じ型番だからと先にシムを入れる必要はありません。自分で調整する自信がなければ、リペアショップで状態を見てもらってください。

ネック裏には濃い色のスカンクラインがあります。私の個体は、これまでネックが大きく動かず安定しています。
ネック裏に入った木の帯は、調整用の金属棒を入れた溝を塞ぐ部分です。スカンクラインという名前で呼ばれます。この個体ではかなり濃い色ですが、色から木の硬さやネックの安定性までは分かりません。
RST-50-57の仕様と「57」の意味
型番の「57」は製造年ではなく、1957年型を意識した仕様を表します。1982年3月のカタログには、RST-50の’57と’64が載っています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| シリーズ | The Revival |
| モデル | RST-50-57。当時の定価5万円クラス |
| 年代型 | 1957年型。1982年カタログにはRST-50の’64も掲載 |
| 仕上げ | 1982年Vol.2カタログではウレタン |
| 所有個体 | Fiesta Red。私はアルダー3ピースのボディと認識しています |
カタログの仕様と、長く使われてきたギターの状態は分けて見たいところです。私の個体はオリジナルのままと思って購入しましたが、中古ではピックアップや配線が交換されていることもあります。
カタログ索引では、次のようにRST-50の2種類が示されています。
RST-50(’57 and ’64)
日本語訳:RST-50には1957年型と1964年型があります。
参考 Fernandes 1982年カタログ索引(英語)Guitar Catalog保存資料 参考 Fernandes 1982 Vol.2カタログFernandesカタログ保存PDFRST-80との違いと見分け方
1982年カタログのRST-80には’54と’59、RST-50には’57と’64があります。RST-80をすべて1954年型、RST-50をすべて1957年型と考えると、別の仕様を見落としてしまいます。
| 比べる部分 | RST-50 | RST-80 |
|---|---|---|
| 1982年カタログの年代型 | ’57/’64 | ’54/’59 |
| 仕上げの違い | ウレタン | ラッカー |
| 私が見た個体の配線 | 樹脂の被膜 | ガラス被膜系 |
中古ではRST-80の2トーンサンバーストをよく見かけました。ただ、色や配線だけで型番を決めるのは難しいです。配線もストリングガイドも交換できるため、カタログと複数の部分を照合します。
- ヘッド表裏のロゴ、シリアル、ペグを付けた穴
- ネックの付け根と、ボディのネックを受ける部分にあるスタンプ
- ピックアップやコントロールを収める穴の加工
- 塗装、ピックアップ、つまみにつながる部品やはんだの状態
中古で買う前に見るところ
2025年8月には、RST-50を5万円弱、RST-80を20万円弱で見かけることがありました。当時見た価格なので、今探すときは販売価格に調整や修理の費用も加えて比べたいです。
| 確認する場所 | 見ておきたいこと |
|---|---|
| ネック | 反り、ねじれ、調整用ロッドの余裕、サドル高と弦高の関係 |
| フレット | 残りの高さ、浮き、音が詰まる場所 |
| 電装 | 各ピックアップの音、つまみのガリ、スイッチ、部品交換 |
| ボディ・金属部品 | 再塗装や追加の穴、トレモロやペグの動作、欠品 |
演奏に使うなら、まずはネックとフレットの状態です。私のRST-50-57もネック角度を調整してから使いやすくなりました。オリジナル性を楽しみたい場合は、電装や塗装まで見せてくれる販売店の方が選びやすいと思います。
同じThe Revivalでも、テレキャスタータイプは弾き心地が変わります。所有するRTE-70-59の音と改造についてはこちらに書いています。
ほかの国産中古ギターも候補にするなら、年代や状態の見方をまとめた記事も参考にしてください。
よくある質問
- Fernandes RST-50-57の「57」は製造年ですか?
- 製造年ではなく、1957年型を意識した仕様の表記です。1982年カタログにはRST-50の1957年型と1964年型が載っています。
- RST-50とRST-80は色だけで見分けられますか?
- 色だけでは見分けられません。カタログの年代型や塗装に加え、ネックの付け根、ボディの加工、電装を合わせて確認します。配線やストリングガイドは交換されていることもあります。
- The Revivalのネックにはシムが必要ですか?
- 私のRST-50-57ではシムでネック角度を変えると弾きやすくなりました。ただし、必要性は弦高やサドル高、ネックの反りなどで変わります。同じ型番の全個体に必要な調整ではありません。
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