森園勝敏さんの音作りを調べるなら、Red Llamaを中心に、使うアンプに合う歪みを選ぶという考え方が参考になります。本人が挙げた機材を、2004年と2021年の記録に分けて紹介します。
四人囃子やPRISMで知られる森園さんの機材を、2021年の本人インタビューと過去の公演レポートから紹介します。見出しは使用記録のある機材、後継機や復刻はその下の補足に分けています。
森園勝敏さんの使用ギター
TERRA GUITAR 森園モデル
2021年のインタビューで紹介したギターは、東京・西荻窪の名店〈Guitars Market〉が手掛けるTERRA GUITAR “森園モデル”。ワーモス製のソニックブルー・ボディに、バーズアイ・メイプルネック、そして指板にはハカランダ(ブラジリアン・ローズウッド)が採用されています。ブリッジは、長年愛用してきたWilkinsonのVSVGに交換されているのが、本人が変更した部分です。
森園勝敏さんの使用アンプ
BUDDAの13Wアンプ
同じ取材では13WのBUDDAを使い、設置できない場所ではLine 6の小型アンプで対応すると話しています。Matchless Tornadoも好みとして挙げています。これは取材当時の機材で、現在の全公演に共通するセットではありません。
森園勝敏さんサウンドの特徴とは?
本人は、低音が減りにくく、音を長く伸ばせる歪みを好むと説明しています。エフェクターボードには、歪み系エフェクター3台、ディレイ、ワウなどが載っています。
歪み・ディレイ・ワウをどう選んでいたか
BARKSの本人インタビュー(2021年9月9日・日本語)では、Red Llama、Brooklyn、Analog Face、DL4、BUDDA Wahを説明しています。以下の設定図は音を比べるための提案です。本人のノブ位置を示すものではありません。
森園勝敏さんの使用エフェクター
音作りで重要な、歪み量や音域のバランスが異なるドライブ系エフェクターたちです。
WAY HUGE Red Llama Overdrive
2021年の本人取材では、3台の歪みの中で一番よく使うと話しています。2004年のPRISM公演の機材表にもRed Llamaが載っています。
後年の小型復刻:Red Llama MkIII(WM23)
下のカードと図は、1990年代のRed Llamaの音を再現して小型化したメーカーの復刻版です。2021年の本人個体とは世代が異なり、このWM23自体も生産終了しています。DRIVEで歪み量、VOLUMEで音量を調整します。
WAY HUGE ウェイ ヒュージ レッド ラマ WM23 RED LLAMA OVERDRIVE MkIII オーバードライブ【国内正規品】
Red Llama MkIII:低音を残して軽く歪ませる例
Red Llama MkIII:軽い歪み
- 1 VOLUME9時
- 2 DRIVE10時
VOLUMEは最小からON/OFFの音量を合わせます。DRIVEを上げすぎず、バンドの低音と重ならないか聴きます。
Frantone Brooklyn Overdrive
Frantone Brooklynは、本人がRed Llamaよりざらついた音として紹介した機材です。製品ごとの歪み方を比べたいときの参考になります。流通の少ない機種を無理に探すより、手持ちの歪みで低音を保ち、強く弾いた音の粗さを比べてみてください。
回路を調べたい方向けに、非公式の回路レイアウト(英語)もあります。製品の正規仕様や製作の保証をする資料ではありません。
&K Laboratory Analog Face (Fuzz Face Clone)
&K LaboratoryのAnalog Faceは、同インタビューで紹介したFuzz Face系ファズです。歪みペダルだけで伸びが足りない場面の候補として挙げています。オーバードライブだけでは音の伸びが足りないときに使う、と本人は話しています。
Crowther Audio Hot Cake
Hot Cakeは2004年7月31日付のPRISM公演レポート(日本語)に掲載されています。この記録から使用例は分かりますが、Red Llamaとの本人の使い分けやノブ位置までは分かりません。
後年の仕様:Hotcake V2
下の写真は2004年の使用個体とは別世代のHotcake V2です。従来は内部で変えていた低音や歪み方を外の切替で調整できる後年の仕様です。旧仕様を探す場合は、切替の有無を確認してください。取扱店のV2仕様説明(英語)も参照できます。LEVELは音量、PRESENCEは中音域の押し出し、DRIVEは歪み量を調整します。次の図はこの3ノブだけの設定例です。
Hotcake V2の製品写真。外面に二つの切替がある版です。 画像引用元:MUSIC LAB・Yahoo!ショッピング
MUSIC LAB・Yahoo!ショッピングの製品ページで仕様を確認
Hotcake V2:軽い歪みを比べる設定
Hotcake V2:弱い歪みから比べる
- 1 LEVEL9時
- 2 PRESENCE11時
- 3 DRIVE10時
LEVELで音量を合わせ、DRIVEを少しずつ上げます。V2の切替を動かすときも音量を下げて比べます。
Line 6 DL4 Delay Modeler
2021年の取材では、短いディレイのほか、スウィープとリバースも使うと話しています。ディレイは音を時間差で繰り返す効果です。ショートディレイなら、リバーブより反復の輪郭を残しながら音に厚みを加えられます。
掲載カードは旧DL4です。中古ではスイッチ、電源仕様、保存した音の呼出しも確認してください。後継のDL4 MkIIとは機能や電源仕様が異なります。
旧DL4:短いディレイを薄く足す設定
旧DL4:反復の間隔と回数
- 1 DELAY TIME9時
- 2 REPEATS8時
モデルセレクターはDIGITAL DELAY。図はその右隣の2ノブだけを示します。時刻をミリ秒へ換算せず、弾いて短く返る位置へ合わせます。
旧DL4:音色と混ぜる量
- 1 TWEAK12時
- 2 TWEEZ12時
- 3 MIX9時
右側3ノブだけの図です。DIGITAL DELAYで、MIXを低めにして反復を薄く足します。TWEAK/TWEEZは選ぶモデルで働きが変わります。
後継機:Line 6 DL4 MkII
DL4 MkIIは旧DL4のサウンドを受け継ぎ、新たなディレイやリバーブ、MIDI操作などを加えた後継機です。旧DL4より小型で、電源仕様も変わっています。森園さんが2021年に紹介したのは旧DL4です。
次は後継MkIIで短い反復を薄く足す例です。LEGACYのDIGITALを選び、TWEAKとTWEEZは12時にします。図はTIME/SUBDIV・REPEATS・MIXの3ノブだけを示します。
DL4 MkII:短い反復を薄く足す
- 1 TIME9時
- 2 REPEATS8時
- 3 MIX9時
TIMEはTIME/SUBDIVです。左のモデルセレクターと中央のTWEAK/TWEEZを省いた部分図です。LEGACY DIGITALを選ぶ記事の提案で、旧型の本人設定を写したものではありません。
BUDDA Wah Pedal
BUDDA Wahも2021年の取材で紹介されています。足でペダルを動かし、強調する音域を変えるエフェクトです。固定したノブの時刻では表せないため、低い位置と高い位置を行き来し、フレーズのどこで踏み込むかを比べます。
KORG Pitchblack Tuner
2021年のボード写真に見られるチューナーです。初代Pitchblackはトゥルーバイパス仕様です。
後継シリーズ:KORG Pitchblack X
下のカードは後継シリーズのPitchblack Xです。旧型に対し、長いケーブルで高音が減るのを補うULTRA BUFFERとトゥルーバイパスを選べます。本人の写真にある旧型とは区別してください。
買い替えるときは、見やすさ、ミュート時の動作、電源を比べてください。
KORG(コルグ) ギター/ベース用 ペダルチューナー Pitchblack X ±0.1セントの高精度 ULTRA BUFFER トゥルー…
森園勝敏さんの機材に関するよくある質問
- 森園勝敏さんがよく使う歪みは何ですか?
- 2021年の本人取材ではRed Llamaを最もよく使うと話しています。Brooklynはよりざらついた音、Analog Faceはさらに音を伸ばしたい場面に使うと説明しています。
- Hot Cakeも使っていますか?
- 2004年7月31日のPRISM公演レポートの使用機材表に載っています。2021年のRed Llamaとの使い分けを示す記録とは別です。
- 紹介したDL4はMkIIですか?
- 2021年の取材にあるのは初代DL4です。MkIIは機能や電源仕様が変わった後継機として補足しています。
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