Maxon SD-9(Sonic Distortion)は、1980年代初頭に日本のエフェクターブランドであるMaxon(マクソン)によって開発・発売されたディストーションペダルです。SD-9は、Maxonの「9シリーズ」の一つで、高いゲインと幅広いトーンレンジを持つことで知られています。
SD-9は、そのパワフルなディストーションサウンドと使いやすさから、多くの後続製品に影響を与えました。現在でも多くのギタリストがステージやレコーディングで使用しており、その歴史的価値は衰えることがありません。
名ギタリストであるマイケル・ランドウ氏がMaxon SD-9を長年愛用していることで知られています。彼はこのペダルを使って、独特の暖かみと深みのあるディストーションサウンドを生み出しています。
MAXON、Ibanez名義の9シリーズは昔から組み込みが同じなので中身を見やすくて助かります。
同時期に販売されていたTS-9と比較すると部品数が圧倒的に多くてギチギチです。
オペアンプはJRC社製4558Dの艶有りです。当時はだいぶスタンダードだったのでしょう。ちなみにJRC4558の艶有りはシリアルから大体の製造年数がわかります。JRC文字の下の1444という数字の頭文字が製造年数の下一桁を表しており、このオペアンプが1981年製造なことがわかります。
ダイオードはTS-9では見られないタイプが使われており、当時の資料を読んでみるとこのサイズでゲルマニウムダイオードだったのではという話を聞きます。前のモデルであると思われる、D&S2 OD-802にはシリコンダイオードが使われていたのでよりディストーションサウンドが出せるようアレンジされたと思われます。
電解コンデンサの製造年数もシリアルから1981年製なことがわかります。
SRVの人気によってTS系が人気になるまではSD-9のほうが当時のギタリストには好まれていたようです。わかりやすく歪んでくれますからね。近年はマイケル・ランドウ氏やスコットヘンダーソン氏の使用によって再注目されておりヴィンテージの個体は軒並み価格が高騰しております。