“歌うようなギターソロ”で世界中のファンを魅了するギタリスト、アンディ・ティモンズ。彼のサウンドの核心に迫るため、海外の楽器フェアでの実機チェックから自作ペダルでの回路研究まで行ってきた筆者が、最新のインタビューやSNS情報を基に、彼が愛用するエフェクター66台をメーカーの背景と共に徹底解説します!
Andy Timmonsとは?
アメリカ・テキサス州出身のギタリスト。80年代末にロックバンド「Danger Danger」で華々しくデビュー。その後はソロアーティストとして、またサイモン・フィリップスといったトップミュージシャンとの共演で、メロディアスなロック・フュージョンサウンドを追求し続けています。近年もアルバム「Electric Truth」をリリースし、精力的なツアー活動を行っています。
どんなギターやアンプを使っているのか
メインギターは長年の愛機であるIbanezのシグネチャーモデル「ATZ」および「AT100」。アンプはMesa/Boogieの「Lone Star」をクリーンチャンネルに設定し、ペダルボードで音作りを完結させるのが彼のスタイルです。心臓部にはThe GigRigのスイッチャー「G3」が置かれ、30台を超える膨大なペダルをMIDIで制御しています。
どんなサウンドが特徴か
彼のサウンドは、粘りのあるミッドレンジが特徴のオーバードライブ、それに続く二段階のディレイ、そして空間を包み込むステレオリバーブという“三層構造”で成り立っています。全体のサスティンと音の粒立ちはコンプレッサーで巧みに調整。特に、Keeleyと共同開発した「HALO」の左右で異なるディレイタイム(430ms / 650ms)が、あの立体的なサウンドの鍵を握っています。
Andy Timmonsの使用エフェクター66選まとめ
【歪み/ブースト系 20台】
JHS The AT+
メーカー説明
JHS Pedals:2007年にアメリカ・ミズーリ州で創業。アンプライクなドライブペダルと、既存ペダルの創造的なモディファイで急成長を遂げたブティック・ブランドです。
製品説明
2018年発売のシグネチャーペダル。JCM800を彷彿とさせるアンプライクな歪みに、独立したブースターを搭載。そのサウンドはウォームで歌心のあるミッドレンジが特徴です。アンディ本人はDriveを11時、Air(プレゼンス)を最大にセッティング。ガスリー・ゴーヴァンも愛用する現行品です。
JHS The AT (V1)
製品説明
2015年に登場した初期バージョン。ブースト機能はありませんが、その自然なコンプレッション感はクランチサウンドに最適とされ、アンディはリズム専用機としてボードに組み込んでいました。現在は中古市場でのみ入手可能です。
Keeley Super AT Mod
メーカー説明
Keeley Electronics:2001年にアメリカ・オクラホマ州で創業。名機TS系ペダルの改造からスタートし、現在は「ハイファイかつ高品位なDSP技術」で高い評価を得ています。
製品説明
2021年に限定生産された特別モデル。Ibanez TS808の基板をベースに、アンディ専用のEQチューニングを施し、ミッドハイを強調したサウンドが特徴。彼はバッキング用としてDriveを9時、Toneを1時に設定し、ほぼ常時ONにしていました。既に完売しています。
Keeley MK3 Driver
製品説明
2023年発売。ローゲイン設定でも豊かな倍音を生み出すドライブペダル。アンディはシグネチャーディレイ「HALO」の前に接続し、サウンド全体の輪郭を押し出す目的で使用しています。±18Vの幅広い電源電圧に対応しているのも特徴です。現行品。
Keeley Muse Driver
製品説明
2024年に発売された最新鋭のドライブペダル。伝説的なオーバードライブであるTS系とKlon系のサウンドを、ノブ一つでシームレスにブレンドできる2チャンネル仕様。アンディは2台をボードに組み込み、異なるセッティングで使い分けています。現行品。
Carl Martin PlexiTone
メーカー説明
Carl Martin:1993年にデンマークで創業。AC電源による高電圧駆動を採用したスタジオ品質のペダルや、高機能なDIでプロから厚い信頼を得ています。
製品説明
2004年の発売以来、ロングセラーを続ける名機。1968年製のMarshall “Plexi”が持つ粘りのあるドライブサウンドを、標準的な9V電源で見事に再現。アンディは代表曲「Cry For You」のバッキングなどで、Gainを1時あたりに設定して使用しています。現行品。
Ibanez TS808
メーカー説明
Ibanez(星野楽器):1908年創業の日本の老舗楽器メーカー。1979年に発表した「Tube Screamer」は、その後のエフェクター史に革命を起こしました。
製品説明
2004年に復刻された現行モデル。滑らかなミッドレンジと適度に緩いローエンドのカットが特徴で、アンプの歪みを補強するブースターとして絶大な人気を誇ります。スティーヴィー・レイ・ヴォーンの使用で有名。アンディはLevelを全開、Driveを8時に設定し、Mesa/Boogieをプッシュするために使用します。現行品。
Boss DS-1
メーカー説明
Boss:1977年に大阪で設立。現在、世界で最も巨大なコンパクトペダルのラインナップを持つ、業界のリーディングカンパニーです。
製品説明
1978年の発売以来、一度も生産を止めることなく作られ続けているディストーションの金字塔。硬質でエッジの効いたハイゲインサウンドが特徴です。ジョー・サトリアーニの使用が代表的。アンディは80年代の楽曲を演奏する際に、Distを2時あたりに設定して使用します。現行品。
Boss BD-2 Keeley Mod
製品説明
2002年頃からKeeleyによって改造が開始されたモデル。オリジナルBD-2のブルージーなキャラクターを活かしつつ、パーツ交換によってハイファイで豊かな倍音が付加されています。ジョン・メイヤーもキャリア初期に使用していました。現在は中古市場でのみ入手可能です。
Xotic BB Preamp Andy Timmons LE
メーカー説明
Xotic:1996年にアメリカ・ロサンゼルスで創業。広いヘッドルームと強力な3バンドEQを備えたペダルは、スタジオミュージシャンの間で定番となっています。
製品説明
2013年に333台のみ限定生産されたシグネチャーモデル。真空管プリアンプのような艶と、力強く前に出るミッドレンジが特徴。アレン・ハインズなど、多くの実力派ギタリストからも高く評価されました。中古市場でも希少です。
Xotic BB+ Preamp
製品説明
2009年発売。Ch-AにはクラシックなTS系サウンド、Ch-Bにはよりハイゲインなサウンドを収めた2チャンネル仕様のドライブペダル。ジャズ/フュージョン界の巨匠、ジョン・スコフィールドも使用しています。現行品だと思いますが、すでに流通が減ってる気がします。
NU-X 6ixty 5ive OD
メーカー説明
NU-X:2010年に中国・深圳で創業。コストパフォーマンスに優れたモデリング技術と、ビンテージ回路の再現力で急速にシェアを拡大しているブランドです。
製品説明
2023年発売。1965年製Fenderアンプ(ブラックフェイス)が生み出す極上のクランチサウンドをシミュレートしたペダル。ブルースギタリストのジョシュ・スミスがサブペダルとして使用していることでも知られます。現行品。
JHS Charlie Brown V4
製品説明
2017年にアップデートされたV4モデル。60年代のMarshall “Plexi”サウンドを再現し、Presenceノブによる微調整が可能。現代ジャズ/フュージョンシーンを牽引するマーク・レッティエリも愛用しています。現行品。
JHS Angry Charlie V3
製品説明
2016年発売。JCM800を彷彿とさせる、よりモダンでハイゲインなディストーション。The AT+の兄弟機とも言える存在で、新世代のギターヒーロー、マテウス・アサトの使用で人気に火が付きました。現行品。
Wampler Pantheon
メーカー説明
Wampler:2005年にアメリカ・インディアナ州で創業。「アンプライクなオーバードライブ」というジャンルを切り開いた先駆者的なブランドです。
製品説明
2019年発売。伝説的な名機Marshall BluesBreaker系の回路を進化させ、3段階のゲイン切り替えと3種類のクリッピングモードを搭載。ブルースの巨匠、ロベン・フォードもそのサウンドを高く評価しています。現行品。
Fulltone OCD v2
メーカー説明
Fulltone:1991年にLAで創業。「ハンドメイドでタフな製品」を掲げ、多くのプロを魅了しましたが、2024年に惜しまれつつも活動を休止しました。
製品説明
2017年に発売されたバージョン2は、内部回路が見直されヘッドルームが拡大。よりアンプらしいダイナミクスを実現しました。Slipknotのジム・ルートも使用。ブランド休止に伴い、現在は市場在庫限りとなっているはずでしたが、近年復活して歳度流通しています。クリッピングダイオードにゲルマニウム使われているのがオリジナルですが、現行品はシリコンかもしれません。
Suhr Riot
メーカー説明
Suhr:1997年にアメリカ・カリフォルニア州で創業。ハイエンドなギターとアンプで、世界中のギタリストから絶大な評価を得ています。
製品説明
2009年の発売以来、定番ディストーションとして君臨。モダンなハイゲインサウンドと、タイトに引き締まったローエンドが特徴です。トップ・セッションギタリストのピート・ソーンのペダルボードに常に置かれています。現行品のはずですが流通が少ないです。
Friedman BE-OD
メーカー説明
Friedman Amplification:2011年にLAで創業。伝説的な「ブラウンサウンド」を現代的にカスタムしたアンプで、瞬く間にトップブランドの仲間入りを果たしました。
製品説明
2016年発売。同社のフラッグシップアンプ「BE-100」のサウンドを9Vペダルで再現。高密度でサチュレーション豊かな歪みが得られます。フィル・Xなど、多くのロックギタリストが愛用。現行品。
Mesa Boogie V-Twin Pedal
メーカー説明
Mesa Boogie:1969年にアメリカ・カリフォルニア州で創業。ハイゲインアンプという概念を確立し、その後のロックギターの歴史を築いた老舗ブランドです。
製品説明
1994年頃に発売された真空管プリアンプペダル。2本の12AX7真空管を搭載し、3チャンネルの切り替えが可能。Dream Theaterのジョン・ペトルーシがバックアップ機材として使用していました。2007年に生産終了し、中古市場で取引されています。
Klon KTR
メーカー説明
Klon Corporation:1990年にアメリカ・マサチューセッツ州で創業。伝説的なオーバードライブ「Centaur」を開発し、その後のペダル業界に絶大な影響を与えました。
製品説明
2014年発売。Centaurの正統後継機とされるモデルで、原音を損なわない透明感のあるブーストサウンドが特徴です。故ジェフ・ベックも所有していたと言われています。ロット生産のため常に品薄状態ですが、現行品として製造されています。
ただし、偽物が非常に多いので信頼できるショップから買いましょう。
【コンプレッサー/ダイナミクス系 5台】
Carl Martin Andy Timmons Compressor Limiter
製品説明
2017年発売。2つのプリセットを瞬時に切り替えられる高機能コンプレッサー。内部で±12Vに昇圧することで、スタジオ機器に匹敵するノイズレスでウォームなサウンドを実現。グレッグ・ハウもレビューで絶賛しています。現行品。
Keeley Compressor Plus
製品説明
2016年発売。原音をミックスできるBlendノブを搭載した、スタジオ品質のOTA方式コンプレッサー。定番モデルとして絶大な人気を誇り、ジョン・メイヤーも使用しています。現行品。
https://www.youtube.com/watch?v=u–mdXmYXUw&pp=ygUWS2VlbGV5IENvbXByZXNzb3IgUGx1cw%3D%3D
Wampler Ego Compressor
製品説明
2011年発売。OTA回路にBlendノブとToneノブを組み合わせることで、非常に自然なダイナミクス制御を可能にしました。カントリー界のスーパースター、ブラッド・ペイズリーの足元の定番です。現行品。
Xotic SP Compressor
製品説明
2013年発売。伝説的なRossコンプレッサーの回路をコンパクトな筐体に凝縮。内部のDIPスイッチで細かなサウンド調整が可能で、多くのプロのボードに採用されています。アレン・ハインズも愛用。現行品。
Strymon OB.1
メーカー説明
Strymon:2009年にアメリカ・カリフォルニア州で創業。高解像度のDSP技術と堅牢な筐体設計で、プロ用エフェクターの定番ブランドとしての地位を確立しました。
製品説明
2010年発売。自然なレスポンスが特徴のオプティカル(光学式)コンプレッサーに、クリーン/トレブルブースト機能を統合した多機能ペダル。同社の初期を代表するモデルの一つです。残念ながら生産完了品とのことです。中古で探しましょう。
【モジュレーション系 10台】
Ibanez CS9 Chorus
製品説明
1982年発売。心臓部にはBBD素子「MN3207」を使用し、厚みのある暖かなアナログコーラスサウンドを生み出します。The Mars Voltaのオマー・ロドリゲス・ロペスが使用していることでも知られます。ミニサイズの復刻品のみ流通しているようです。
Boss CE-2W
製品説明
2016年発売。BOSSの技術の粋を集めた「技 Waza Craft」シリーズの一つ。伝説的な名機CE-1とCE-2のサウンドに加え、現代的なステレオモードを搭載。ジョン・ペトルーシも使用しています。現行品。
Electro-Harmonix Small Clone
メーカー説明
Electro-Harmonix:1968年にニューヨークで創業。Big Muffなどのファズや、独創的なモジュレーションペダルで常にシーンを革新し続けるブランドです。
製品説明
1980年発売。深くてワイルドな揺れを持つコーラスサウンドが特徴。Nirvanaのカート・コバーンが「Come As You Are」で使用したことであまりにも有名です。現行品。
TC Electronic Corona Chorus
メーカー説明
TC Electronic:1976年にデンマークで創業。高品質な空間系エフェクトと、スマホからプリセットを転送できる「TonePrint」技術のパイオニアです。
製品説明
2011年発売。TonePrint機能により、世界中のトップギタリストが作成したプリセットを読み込んで使用できます。ポール・ギルバートのシグネチャー版が派生するなど、高い人気を誇ります。現行品。
DryBell Vibe Machine V3
メーカー説明
DryBell:2010年にクロアチアで創業。伝説のUni-Vibeを徹底的に研究し、コンパクトな筐体で再現したクローンペダルで世界的な注目を集めました。
製品説明
2021年に発売された第3世代モデル。世界最小クラスの筐体に本格的なUni-Vibeサウンドを凝縮。揺れの立ち上がりを調整するRise Timeノブにより、より音楽的な表現が可能です。ドイル・ブラムホールⅡも愛用。現行品。
Fulltone Deja Vibe MkII
製品説明
2015年発売。オリジナルUni-Vibe同様のフォトセル(光学式)回路を忠実に再現し、ロビン・トロワーを彷彿とさせるビンテージなヴァイブサウンドを実現。ブランド休止に伴い、市場在庫限りとなっています。ただ近年fulltoneブランドは復活していて一部商品は流通しています。
Eventide ModFactor
メーカー説明
Eventide:1971年にアメリカ・ニュージャージー州で創業。伝説的なスタジオ用ラックエフェクター「H3000」でその名を世界に轟かせました。
製品説明
2008年発売。10種類のモジュレーション・アルゴリズムを搭載し、96kHzの高音質処理と完全なMIDI制御に対応した多機能機。スティーヴ・ヴァイが使用していました。2020年に生産終了し、現在は中古市場でのみ入手可能です。
Keeley Dyno My Roto
製品説明
2017年発売。80年代のスタジオサウンドを象徴するTri-Stereo Chorus、Rotary Speaker、Flangerの3つのサウンドを1台で再現。キレのあるカッティングに最適です。現行品。
Walrus Audio Julia
メーカー説明
Walrus Audio:2011年にアメリカ・オクラホマ州で創業。芸術的なグラフィックデザインと、多機能で独創的なサウンド設計で高い人気を得ています。
製品説明
2016年発売。LFOの波形をサイン波から三角波までシームレスに変化させ、爽やかなコーラスから深く揺れるビブラートまでをカバー。女性ギタリストのイヴェット・ヤングも使用しています。現行品。
Neunaber Illumine
メーカー説明
Neunaber Audio:2010年にアメリカ・カリフォルニア州で創業。高解像度なDSP技術を駆使したリバーブペダルのスペシャリストとして知られます。
製品説明
2021年発売。17種類のリバーブアルゴリズムを核に、50ものファクトリープリセットを内蔵。USB経由での詳細なエディットも可能です。トップ・セッションギタリストのティム・ピアースがレビューしています。
【ディレイ/リバーブ・空間系 16台】
Keeley Halo Andy Timmons Echo
製品説明
2022年発売。アンディ・ティモンズのサウンドの核となるペダル。テープエコーとデジタルディレイを並列で鳴らし、左右で独立したディレイタイムを設定できるのが最大の特徴です。エリック・ジョンソンも試奏し高く評価しています。現行品。
Strymon TimeLine
製品説明
2011年発売。12種類のスタジオ品質ディレイ・アルゴリズムと200のプリセットを備えた、現代ディレイペダルの金字塔。特にdTape(テープエコー)モードのリアルな音の粒立ちが人気です。現行品。
Strymon El Capistan
製品説明
2010年発売。3種類のヘッドを切り替えられるテープエコー・シミュレーター。Wow & Flutterノブでテープの揺らぎを調整でき、ローファイなサウンド表現も得意とします。現行品。
Strymon BigSky
製品説明
2013年発売。12種類のリバーブ・アルゴリズムを搭載した、現代リバーブペダルの最高峰。幻想的な響きが得られる「Cloud」と、美しい残響を生む「Bloom」が特に人気のモードです。現行品。
Boss DD-500
製品説明
2015年発売。12種類のディレイモード、32-bitの高音質処理、最大2960msのロングディレイなど、プロの要求に応える多機能モデル。TOTOのスティーヴ・ルカサーがバックアップ機として使用しています。現行品。
Boss DM-2W
製品説明
2015年発売。80年代の名機DM-2を「技 Waza Craft」シリーズとして復刻。オリジナルのサウンドに加え、ディレイタイムを最大800msまで拡張したカスタムモードを搭載。BBD素子ならではの暖かいサウンドが魅力です。現行品。
Eventide H9 MAX
製品説明
2014年発売。Eventideが誇る空間系アルゴリズムをすべて搭載し、Bluetooth経由でスマートフォンからエディットも可能。セイント・ヴィンセントなど、革新的なアーティストに愛用されています。2025年末に受注終了予定。
MXR Carbon Copy
メーカー説明
MXR:1974年にニューヨーク州で創業。堅牢な作りと直感的な操作性を両立させたコンパクトペダルで、長年にわたり高い評価を得ています。
製品説明
2008年発売。BBD素子による最大600msのアナログディレイ。ディレイ音のハイが自然に減衰するため、アンプサウンドと心地よく溶け合います。U2のジ・エッジが愛用していることでも有名です。現行品。
Ibanez AD9
製品説明
1982年に発売され、2002年に復刻。BBD素子による最大300msのディレイが可能で、Carbon Copyに比べると明るめのサウンドキャラクターが特徴です。現行品のはずですが、流通量が少ないのかミニサイズのものしか見かけなくなってきました。
Line 6 DL4 MkII
メーカー説明
Line 6:1996年にアメリカ・カリフォルニア州で創業。アンプモデリング技術と大ヒット商品「POD」で、ギターサウンドのデジタル化を牽引しました。
製品説明
2022年発売。初代DL4の15種類のクラシックなサウンドに加え、新たに15種類のアルゴリズムを追加。MIDIやSDカードにも対応し、大幅に進化しました。ジョン・メイヤーが初代機を長年愛用していました。現行品。
Electro-Harmonix Memory Boy
製品説明
2010年発売。伝説的な名機Memory Manのサウンドを受け継いだアナログディレイ。LFOによる揺らし機能も搭載し、アンビエントなサウンドメイクにも対応します。現行品。
Source Audio Collider
メーカー説明
Source Audio:2006年にアメリカ・ボストンで創業。DSP技術と専用アプリ「Neuro」を組み合わせ、非常に高いカスタマイズ性を提供しています。
製品説明
2019年発売。12種類のディレイと7種類のリバーブを同時に使用できる画期的なペダル。128のプリセットを保存でき、ディレイとリバーブを左右に振り分けるなど、高度な音作りが可能です。現行品。
Neunaber Wet Reverb V5
製品説明
2021年にV5へアップデート(初代は2012年)。原音のキャラクターを一切変えることなく、透明感のあるリバーブサウンドを付加できることで高い評価を得ています。プログレッシブロックの鬼才、スティーヴン・ウィルソンも愛用。現行品。
Neunaber Immerse MkII
製品説明
2020年発売。同社の代表的な7種類のリバーブアルゴリズムに加え、2種類のシマーリバーブを搭載。テクニカル系ギタリストのサラ・ロングフィールドが使用しています。現行品。
Keeley 30ms Double Tracker
製品説明
2015年発売。ダブリング効果を手軽に生み出すペダル。最大30msのショートディレイ音を左右に振り分けることで、ブライアン・メイ(Queen)のようなワイドなギターサウンドを再現します。現行品。
Keeley Eccos
製品説明
2019年発売。テープフランジャーのような独特の揺れを持つディレイと、高機能なルーパーを一台に集約。フットスイッチをホールドすることで、無限のサスティンを持つパッドサウンドを生成できます。現行品。
【ピッチ/ワウ/ユーティリティ系 15台】
Digitech Whammy V
メーカー説明
Digitech:1984年にアメリカ・ユタ州で創業。デジタル・ピッチシフターのパイオニアとして、音楽シーンに大きな影響を与えてきました。
製品説明
2013年発売の第5世代モデル。和音にも対応する「Chords」モードを搭載し、±2オクターブの範囲でピッチシフトが可能。Rage Against the Machineのトム・モレロの使用であまりにも有名です。現行品。
Electro-Harmonix POG2
electro-harmonix エレクトロハーモニクス エフェクター ポリフォニックオクターブジェネレーター POG2 【…
製品説明
2009年発売。入力された単音・和音に対し、-2/-1/+1/+2オクターブの音を生成・ミックスできるポリフォニック・オクターブ・ジェネレーター。12弦ギターのシミュレートや、荘厳なオルガンパッドサウンドが得意です。ジャック・ホワイトが愛用。現行品。
Electro-Harmonix Pitch Fork+
electro-harmonix/Pitch Fork+ Polyphonic Pitch Shifter/Harmony Pedal ピッチシフター
製品説明
2020年発売。2つの独立したピッチシフトエンジンを搭載し、LFOによるスイープや滑らかなポルタメント効果も設定可能。より複雑で音楽的なハーモニーを生み出せます。現行品。
Boss OC-5
製品説明
2020年発売。進化したトラッキング技術により、和音の最低音のみにオクターブ下を付加する「Poly」モードが秀逸。ファンクの巨人、ナイル・ロジャースも使用しています。現行品。
Dunlop Cry Baby 535Q
メーカー説明
Dunlop Manufacturing:1965年にアメリカ・カリフォルニア州で創業。Cry Babyワウペダルを筆頭に、数多くのギターアクセサリーを製造する大手メーカーです。
製品説明
2001年発売。ワウの周波数レンジ(Q)を調整できるノブと、ON/OFF可能なブースト機能を搭載した多機能モデル。ガンズ・アンド・ローゼズのスラッシュが使用しています。現行品。
Fulltone Clyde Wah Deluxe
製品説明
2005年発売。ビンテージワウに使われていたICARポテンショメータのトルク感を再現し、3つのサウンドモードを搭載。ブルースギタリストのエリック・ゲイルズが愛用。
Boss AW-3
製品説明
2002年発売。ピッキングの強弱に反応するタッチワウに加え、人の声のような効果を生む「ヒューマナイザー」モードを搭載。オーストラリアのシンガーソングライター、コートニー・バーネットが使用。現行品。
Sonic Research ST-300
メーカー説明
Sonic Research:2004年にアメリカ・カリフォルニア州で創業。超高精度なストロボチューナーを専門に開発しています。
製品説明
2008年発売。±0.02セントという驚異的な精度を誇り、プロのレコーディングやライブ現場で定番となっています。ガスリー・ゴーヴァンも使用。現行品。
Boss TU-3
製品説明
2009年発売。視認性の高い21セグメントのLEDメーターと、信頼性の高いバッファーアウトを搭載。世界中のギタリストの足元を支える、まさに「世界標準」のチューナーです。現行品。
Ernie Ball VP Jr
メーカー説明
Ernie Ball:1962年にアメリカ・カリフォルニア州で創業。ギタリストなら誰もがお世話になる、弦とアクセサリーの老舗ブランドです。
製品説明
2003年発売。音質劣化の少ないパッシブ回路と、スムーズな音量変化カーブが特徴。スティーヴ・ルカサーをはじめ、数えきれないほどのプロが使用しています。現在はチューナー機能を統合したモデルも販売されています。
The GigRig G3
メーカー説明
The GigRig:2006年にイギリス・ニューカッスルで創業。プロスペックのハイエンドな電源ユニットとスイッチャーを専門に開発しています。
製品説明
2020年発売。99のプリセット、完全なMIDI制御、内蔵された高品位な24V電源供給など、現代のプロの要求をすべて満たすフラッグシップ・スイッチャー。トム・クェイルなど多くのトップギタリストが導入しています。現行品。
The GigRig ATOM
製品説明
2022年発売。フラッグシップ機G3の機能を、よりコンパクトな筐体に凝縮したモデル。最大88プリセットを管理でき、軽量なボードを組みたいギタリストに最適です。現行品。
Lehle D.Loop
メーカー説明
Lehle:1999年にドイツで創業。金メッキ接点リレーや高品位なバッファーを搭載したスイッチャーは、音質にこだわるプロから絶大な信頼を得ています。
製品説明
2005年発売。2つのエフェクトループと、定評のあるバッファーを搭載し、音質劣化を一切感じさせずに信号を切り替えます。ジョー・サトリアーニも使用しています。現行品。
Neural DSP Quad Cortex
メーカー説明
Neural DSP:2017年にフィンランドで創業。AIによるアンプキャプチャー技術で、モデリングアンプ市場の勢力図を塗り替えた新進気鋭のブランドです。
製品説明
2021年発売。4つのSHARCプロセッサを搭載した超強力なフロア型モデラー。実機のアンプやペダルをAIでキャプチャーする機能が話題に。Animals as Leadersのトーシン・アバシが開発に参加しています。現行品。
Radial BigShot ABY
メーカー説明
Radial Engineering:1991年にカナダ・バンクーバーで創業。プロの現場で酷使されることを前提とした、堅牢なDIやルーターの定番ブランドです。
製品説明
2006年発売。アンプ2台の切り替え時に発生しがちなノイズや位相問題を解決するISO(アイソレーション)トランスやグランドリフトスイッチを搭載したABYスイッチャー。ジョー・ボナマッサも使用。現行品。
よくある質問
Q1. 66台すべて揃えないとアンディのサウンドは出せませんか?
いいえ、そんなことはありません!まずは彼のサウンドの核となる「JHS The AT+」(歪み)、「Keeley HALO」(ディレイ)、「Carl Martin Compressor」(コンプレッサー)の3台から始めるのがおすすめです。この3台を揃えるだけでも、彼のサウンドの根幹に大きく近づけます。
Q2. HALOとTimeLineのような複数のディレイは、どの順番で繋ぐべきですか?
アンディ本人の接続順は「HALO → TimeLine → リバーブ」です。まずHALOの左右独立ディレイでサウンドに立体的な広がりを与え、次にTimeLineのテープエコーシミュレーションで奥行きと温かみを加え、最後にリバーブで全体を包み込む、という音作りの意図が伺えます。
Q3. コンプレッサーは常時ONにした方が良いですか?
アンディはコンプレッサーを巧みに使い分けています。リズムギターでは軽めの設定で常時ONにして音の粒を揃え、ギターソロの際にはレシオ(圧縮率)を高めた設定に踏み替えてサスティンを稼ぎます。彼のシグネチャーモデルであるCarl Martinのコンプレッサーが持つ2チャンネル仕様は、まさにこの使い方のためにあると言えるでしょう。
以上、アンディ・ティモンズが愛用する66台のエフェクターでした! 「歌うようなドライブサウンド」→「立体的なディレイ」→「空間を包み込むリバーブ」という三層構造を意識しながら、ぜひあなただけの“ATトーン”を組み上げてみてください!