ジャンクションボックスは、エフェクターボードの端に「ケーブルを差す玄関」を作る機材です。毎回いちばん奥のエフェクターへ手を伸ばさず、ボードの入口と出口を同じ場所へまとめられます。
単純な2本の接続なら2回線、アンプのSEND/RETURNも使う4ケーブルメソッドなら4回線が目安です。長いケーブルによる高音域の変化も補いたい場合は、バッファー内蔵機を検討します。
| 製品 | 音声回線 | 追加端子・機能 | 向いている使い方 |
|---|---|---|---|
| Free The Tone JB-21B | モノラル2回線 | DIN 7Pinスルー | ギター入力とアンプ出力をまとめる |
| Free The Tone JB-41C | 4回線、うち1回線TRS対応 | DIN 7Pinスルー | 4ケーブルメソッド、アンプ制御 |
| One Control Junction Box 4M | モノラル2回線、TRS2回線 | MIDIスルー | 小型ボードで4回線とMIDIをまとめる |
| One Control Junction Box with BJF Buffer | 入出力1組 | 切替可能なBJF Buffer | 入口と出口をまとめ、高音域の変化も補う |
ジャンクションボックスの仕組み
パッシブ型の中身は、向かい合うジャックを短い配線でつないだ構成です。電源を使わず、信号を反対側へ通します。延長コードのような働きで、エフェクトのON/OFFや音作りは行いません。
DI・ABY・スプリッターとの違い
DIは、楽器の信号をPAや録音機器へ送りやすい信号へ変え、XLRで出力する機材です。ABYは出力先AとBを選ぶ、または両方へ送ります。スプリッターは一つの信号を複数へ分けます。
パッシブ型のジャンクションボックスは、この変換・切り替え・分岐を行いません。標準ジャックやTRS端子を使っても、DIやABYの代わりにはなりません。
バッファー内蔵型は例外で、電源を使う回路が信号を受け、長いケーブルを通しやすい低い出力インピーダンスへ変えます。ただし、バッファーをONにしてもXLR出力、バランス変換、A/B切り替え、信号分岐が追加されるわけではありません。
2回線でできること
基本の接続は次の2回線です。
ギター → ジャンクション入力 → ボード内のエフェクター → ジャンクション出力 → アンプ
ライブ前は、ギターからのケーブルとアンプへのケーブルを、ボード端の2か所へ差すだけです。内部のエフェクターへ直接抜き差しする回数が減り、プラグとジャックへの負担も減らせます。
4回線が必要になる場面
アンプの前と、アンプのSEND/RETURNの両方へエフェクターをつなぐ方法が4ケーブルメソッドです。
1. ギターからボードへ入る
2. 歪みなどを通してアンプINPUTへ送る
3. アンプSENDからボードへ戻す
4. ディレイなどを通してアンプRETURNへ送る
この4本をまとめるには4回線が必要です。アンプがSEND/RETURNに対応していることも確認してください。
TRSとMIDIは音声回線と分けて考える
TRSは、1本のプラグにTip、Ring、Sleeveという3つの接点がある端子です。ステレオ音声、バランス音声、アンプのチャンネル切り替えなどに使われます。TRS対応ジャックを通しただけで、モノラルの信号が自動的にステレオやバランスへ変わるわけではありません。
MIDIスルー端子は、MIDI命令を反対側へ通すための接続口です。ジャンクションボックス自体がMIDIでエフェクトを切り替える機材ではありません。
ジャンクションボックスおすすめ4機種
Free The Tone JB-21B
JB-21Bは、4つのモノラル標準ジャックを2組として使うジャンクションボックスです。ギターからの入力とアンプへの出力を、ボードの同じ側へまとめたい場合に向きます。
DIN 7Pinコネクターも1組あり、対応するMIDIやFree The Tone ARCシリーズのLINK接続を通せます。音声回線を増やす端子ではありません。
Free The Tone JB-41C
JB-41Cは、8つの標準ジャックを4回線として使います。4回線のうち1回線はTRSに対応し、ステレオ信号、バランス信号、対応アンプのコントロール信号を通せます。
4ケーブルメソッドを使う人や、音声ケーブルとアンプ制御用TRSを同じ場所へまとめたい人に向きます。パッシブ型なので電源は不要です。
参考 JB-21B/JB-41C/JB-82C|端子と仕様Free The ToneOne Control Minimal Series Pedal Board Junction Box 4M
One Control Minimal Series Pedal Board Junction Box 4M
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Junction Box 4Mは、パッシブで動作する小型機です。モノラル2回線、TRS2回線、MIDIスルー1回線をまとめます。
4ケーブルメソッドと、アンプのチャンネル切り替え用TRS、MIDIケーブルを小さなボードへ集めたい人に向きます。MIDIは端子間を通るだけで、本体にプログラム機能はありません。
One Control Minimal Series Pedal Board Junction Box with BJF Buffer
このモデルは、ボードの入力と出力をまとめながら、BJF BufferをON/OFFできます。長いケーブルや多くのトゥルーバイパス・エフェクターを通したときに高音域が減る場合、バッファーを試せます。
Fuzz Face系や一部の古いファズは、前にバッファーを置くとギター側ボリュームへの反応が変わります。その場合はファズをバッファーより前へ置くか、バッファーをOFFにします。
参考 Minimal Series|ジャンクションボックスの機能One Controlジャンクションボックスとスイッチャーの違い
ジャンクションボックスは、ケーブルの差し口をまとめます。ループスイッチャーは、エフェクターをまとめてON/OFFしたり、複数の接続を切り替えたりします。
曲ごとに5台のエフェクターを一度で切り替えたい場合はスイッチャー、毎回の配線をボード端へまとめたい場合はジャンクションボックスです。両方を同じボードで使うこともできます。
ループスイッチャーの選び方はこちらで比較しています。
バッファーを入れる位置と必要性はこちらで確認できます。
配線後の確認
1. まずギターとアンプを直接つなぎ、音が出ることを確認する
2. ジャンクションボックスだけを間へ入れる
3. エフェクターボード全体を接続する
4. 各ケーブルを軽く動かし、音切れやノイズがないか確認する
5. TRSとTS、MIDIのケーブルへ識別ラベルを付ける
最初から全機材をつなぐより、1段ずつ増やすと不具合の場所を見つけやすくなります。
FAQ
- ジャンクションボックスを通すと音は変わりますか?
- パッシブ型でも、接点とケーブルが増えるため条件は変わります。短い配線では変化が小さいことが多く、長いケーブルで高音域が減る場合はバッファー内蔵機を比較します。
- 2回線と4回線はどう選びますか?
- ギターからボードへ入り、ボードからアンプへ出るだけなら2回線です。アンプのINPUTに加えてSENDとRETURNも使う4ケーブルメソッドでは、4回線を選びます。
- TRS対応なら音がバランス出力になりますか?
- ジャンクションボックスを通すだけでは変わりません。元の出力と受け側の入力がバランス接続に対応し、TRSケーブルを使った場合に、その信号をTRS対応回線で通せます。
- ジャンクションボックスに電源は必要ですか?
- パッシブ型には不要です。バッファーを内蔵する機種は、バッファーを動かすために電源が必要です。MIDIスルー端子だけを備えるパッシブ機は、MIDI制御機能を持ちません。
まとめ
ジャンクションボックスは、ボードの入口と出口をまとめる配線整理の機材です。通常の接続は2回線、4ケーブルメソッドは4回線、アンプ制御にはTRS、長い配線の変化を補う場合はバッファー内蔵という順で選べます。





