桑原彰とは?
RADWIMPS の元リードギタリスト・桑原彰は、クリアなのに芯のあるリードと空間系を駆使した立体的サウンドで知られています。筆者は 30 代半ば、自作ペダル歴 15 年超・ギター歴 18 年の機材好き! ライブ袖で見た彼のボードを思い出しつつ、最新情報をもとに解説します。
どんなギターやアンプを使っているのか
Fender Stratocaster 系を軸に、Orange Rockerverb 100 と Divided by 13 RSA 31、Hughes & Kettner TriAmp MK III を場面で使い分けています。ABY で複数アンプをブレンドし、曲ごとにクリーン/クランチの質感を調整するスタイルです。
どんなサウンドが特徴か
中低域が痩せない軽めのクランチを基調に、モジュレーションとピッチ系で揺らぎを加え、ディレイで奥行きを構成する“三層設計”が特徴。プリセット BPM をクリックと合わせる徹底ぶりで、ライブ再現度を高めています。
桑原彰の使用エフェクター28選まとめ
メーカー説明
Ibanez は星野楽器が展開する日本ブランドで、1957 年にモダン・エレクトリックの輸出を開始。多彩なアーティストモデルと “TS” シリーズで世界市場をリードしてきました。
製品説明
ビンテージ TS808 をハンドワイヤードで再構築し、中域が太く自然なコンプレッションが得られます。桑原は軽いクランチ設定で常時 ON。ほかに Stevie Ray Vaughan、John Mayer などブルース系ギタリストの定番でもあります。
現在は廃盤で、Ver2が販売されてます。
Ibanez TS808
メーカー説明
Ibanez は日本発ながら北米市場で成功したブランドの一つ。1980 年代初頭のチューブスクリーマーは“失われた中域”を取り戻す名機として評価が定着しました。
製品説明
HW 版よりタイトな低域が特徴で、クリーンアルペジオの厚み付けに重宝します。SRV や John Mayer も愛用。
BOSS BD‑2 Blues Driver
メーカー説明
BOSS はローランドが 1977 年に立ち上げたコンパクト・エフェクターブランド。堅牢筐体と共通操作系で、120 以上のモデルを世界 190 か国へ供給しています。
製品説明
真空管アンプのようなレスポンスが特徴。Gain を 9–12 時に設定するとウォームなクランチが得られます。Billie Joe Armstrong(Green Day)も長年ボードに常備。
Om Laboratories Sahasrara Overdrive
メーカー説明
OM Laboratories は米国のブティック・ブランドで、少量手作業生産によるオーバードライブが主力。自然な倍音とレスポンス重視の設計が特徴です。
製品説明
ワイドレンジな PREGAIN/TONE で中域フォーカスを調整可能。桑原はソロ用ブースターとして高域を少し強調。Nashville のセッション・ギタリスト Tim Pierce も動画で紹介しています。
JHS Pedals ジェイエイチエスペダルズ エフェクター オーバードライブ Moonshine Overdrive V2 【国内正規品】
メーカー説明
JHS Pedals は Josh Scott が 2007 年に米ミズーリ州で創業。モディファイと独創的な新作を並行し、YouTube での情報発信を軸に成長しました。
製品説明
TS 系譜をハイゲイン寄りに再構築。桑原は Drive 1 時・Moon スイッチ OFF で密度のあるカッティングを作ります。Foo Fighters の Chris Shiflett も使用。
Mad Professor マッドプロフェッサー エフェクター オーバードライブ (New) Sweet Honey Overdrive 【国内…
メーカー説明
Mad Professor は 2002 年創業のフィンランド・ブランド。ハンドワイヤードのアンプ/ペダルを小規模生産し、低ノイズ設計に定評があります。
製品説明
FACUS ノブでダンピングを調整し、クリーントーンの立体感を保ちます。ブルース・ギタリスト Alan Nimmo もステージで使用。
メーカー説明
JHS Pedals はカスタムカラー受注や歴史的回路を独自に解釈したラインアップが特徴です。
製品説明
Marshall JTM45 を 9 V ペダルで再現。ブライト過ぎない高域が英国ロック調リフに適しています。John Mayer がレコーディングで試用。
Psychederhythm 抹茶ドライヴ
メーカー説明
Psychederhythm は東京・渋谷のハイエンドギター工房。限定生産カラーと徹底したセットアップが支持されています。
製品説明
甘みのあるミッドレンジが魅力で、限定色も人気。山下達郎 Band の 佐橋佳幸 氏がライブで採用。
One Control Granith Grey Booster
メーカー説明
One Control は LEP International が Björn Juhl と提携し展開。小型筐体とハイヘッドルーム設計が特徴です。
製品説明
最大 +15 dB のクリーンブーストが可能で、音色の透明感を保ったまま音量を上げられます。スタジオ系ギタリストの間でも定番です。
Eventide ModFactor
メーカー説明
Eventide は 1971 年創業、Harmonizer H910 などで知られる米企業。2007 年に “Factor” シリーズでペダル領域へ参入しました。
製品説明
スタジオラック譲りアルゴリズムをペダルサイズに凝縮したマルチモジュレーション。John Petrucci(Dream Theater)や Peter Frampton なども使用。
BOSS BF‑2 Flanger
メーカー説明
BOSS コンパクトは統一サイズの筐体で交換が容易です。
製品説明
鋭いジェットサウンドからコーラス寄りの揺れまで幅広く対応。John Frusciante(RHCP)も愛用したアナログ・フランジャーの定番。廃盤につき、最新版のBF-3を買いましょう
BOSS TR‑2 Tremolo
BOSS ボス – Tremolo TR-2 + KORG Pitchclip 2 PC-2 + マークスオリジナルクロス セット
メーカー説明
BOSS は DD‑2 でコンパクト初のデジタルペダルを発表するなど先進技術の小型化に積極的です。
製品説明
オプチカル回路による滑らかな変調が特徴。John Frusciante や Lindsey Buckingham もボードに組み込んでいます。
Line 6 MM‑4
メーカー説明
Line 6 は 1996 年設立、モデリング技術を楽器分野に普及させた企業で、2014 年からはヤマハ傘下です。
製品説明
16 種のモジュレーションを搭載。Metallica の Kirk Hammett もライブで使用している多用途ペダルです。おそらくすでに廃盤です。
BOSS RV‑5 Digital Reverb
メーカー説明
BOSS コンパクトは共通の電源仕様でツアー運用に強みがあります。
製品説明
モジュレート・モードで揺らぎと奥行きを付加。Mac DeMarco や Adam Jones(Tool) もボードに採用。すでに廃盤なので、最新版のRV-6を使いましょう。
Line 6 DL4
メーカー説明
DL4 は 1999 年発売のディレイ/ルーパーのロングセラーで、シンプル操作が人気です。
製品説明
リバースディレイやルーパーを搭載。Radiohead、Andrew Bird らも愛用し “Big Green Box” の愛称で親しまれています。
tc electronic Nova Delay ND‑1
メーカー説明
tc electronic は 1976 年創業、2290 デジタルディレイでプロスタジオを席巻しました。
製品説明
ラック譲りアルゴリズムとタップテンポを搭載。ギタリスト Andy Timmons もスタジオ常備。
BOSS DD‑7
メーカー説明
DD シリーズは 1983 年の DD‑2 から続くロングセラーです。
製品説明
タップテンポで 3/8 ディレイを生成。Radiohead の Ed O’Brien も使用する万能ディレイ。
Eventide PitchFactor
メーカー説明
Eventide は放送・航空向け DSP 技術も手掛け、そのノウハウをペダルに応用しています。
製品説明
Diatonic アルゴリズムでハーモニー生成。Steve Vai や Guthrie Govan もハーモナイザー用途で活用。
DigiTech Whammy DT
メーカー説明
DigiTech は 1984 年創業、Whammy シリーズでピッチシフト技術を大衆化しました。
製品説明
12 半音までのピッチベンドと Drop/Capo 機能を搭載。Tom Morello(RATM)や Jack White も使用。
BOSS AW‑3 Dynamic Wah
メーカー説明
大阪・伊丹 R&D センターで開発される独自 DSP と堅牢筐体が特徴です。
製品説明
Humanizer モードで母音「あ→お」を設定し、ボーカル的フィルターを作成。My Bloody Valentine の Kevin Shields も採用。
MXR CAE Wah MC‑404
メーカー説明
MXR は 1972 年設立、Phase 90 を皮切りにコンパクトペダルブームを牽引しました。
製品説明
Fasel インダクター 2 種を切替可能。Slash が自身の Signature Wah から乗り換えたことでも話題。
Morley George Lynch Dragon Wah
メーカー説明
Morley Pedals は 1969 年創業。光学式センサーでポット摩耗によるノイズを排除した設計が特徴です。
製品説明
George Lynch のシグネチャー・モデルで、可変幅が広い光学式ワウ。ハイゲイン・ソロに合わせた滑らかなフィルタースウィープが得られます。
Shin’s Music Perfect Volume STD
メーカー説明
Shin’s Music は 1990 年代からカスタムペダルを手掛ける東京ブランドです。
製品説明
滑らかなトルク感で微妙なフェード操作が可能。L.A. セッション界の Mike Landau もツアーで使用。
KORG Pitchblack PB‑01
メーカー説明
KORG は 1962 年創業の日本企業。Pitchblack シリーズはステージ用チューナーの代名詞となっています。
製品説明
±0.1 cent 精度のトゥルーバイパス・チューナー。Dream Theater の John Petrucci や Animals as Leaders の Tosin Abasi も使用。
Electro‑Harmonix C9 Organ Machine
メーカー説明
Electro‑Harmonix は 1968 年 NY で創業し、Big Muff など革新的回路で知られます。
製品説明
9 種のオルガンモデルを搭載。ジャズギタリスト Bill Frisell も使用。
Mooer Acoustikar
メーカー説明
Mooer Audio は 2010 年深圳で創業し、マイクロサイズの多機能ペダルで急成長しました。
製品説明
3 モードのアコースティック・シミュ。Tame Impala の Kevin Parker もスタジオで試用。
Free The Tone ARC‑3
メーカー説明
Free The Tone は 林幸宏が 2011 年に独立させた日本ブランドで、ラック配線技術を応用した MIDI 制御スイッチャーを展開しています。
製品説明
最大 150 プリセットを 1 スイッチで呼び出し可能。ONE OK ROCK の Toru Yamashita らが採用。
Providence PEC‑04
メーカー説明
Providence は 1996 年創業の Pacifix Ltd. が展開し、PEC スイッチャーと高品質ケーブルがスタジオ定番となりました。
製品説明
4 ループ+チャンネルスイッチアウトを備えた小型コントローラ。ギタリスト MIYAVI が大型ボードで使用。
桑原彰が一番こだわっているエフェクトは?
近年のインタビューでは Eventide ModFactor と PitchFactor を挙げることが多く、プリセット管理と MIDI 同期を重視していると語っています。
ディレイを複数台使う理由は?
DL4 は逆再生/ループ、Nova Delay はハイファイ残響、DD‑7 はタップテンポ用――というように役割を分担し、奥行きと操作性を両立させています。
自宅で近い音を作るコツは?
大音量アンプが難しい場合は IR ロードボックスを活用し、歪みは BD‑2 や TS808 を低ゲインで重ねるとニュアンスが近づきます。空間系は DAW でステレオ処理すると立体感が増します。