MXR Phaseシリーズの親分、Phase 100をご紹介します。
1980年代前半から中盤にかけて製造された個体です。所謂ブロック期ヴィンテージです。
Phase 45とPhase 90は割りかし爽やかな揺れが特徴ですが、Phase 100はかなりエグく過激なサウンドです。
かなり酷使されていたのか、ロゴやコントロール文字の印刷が擦れてしまって読めなくなってます。
この時期のMXRのケースはBUDケースと呼ばれ、非常に強度が高く重みがあります。
Phase 100も通常のMXRサイズのケースの倍近いサイズのためかなり重めです。
中身はかなりビッシリです。Phase 45と90はFETによるフェイズを作っているのですが、Phase100はオプトカプラと呼ばれる、LEDと光を探知するCDSセルが内部に仕込まれている部品でフェイズサウンドを作っています。
Univibeのような仕組みですね。
購入時点で外部電源用の穴が開けられていたので、9V電源が取れるようアダプターを追加しています。
ヴィンテージMXRは元々外部電源は取れず電池のみ使用可能です。
あとは一箇所タンタルコンデンサが故障したのか、三洋製のOSCON電解コンデンサに交換されています。
オペアンプはTL022です。歪みものは072や4558がよく使われていますが、揺れものやディレイ系の増幅オペアンプは022が使われてることが多いような気がします。
同じ年代のPhase 100ではマレーシア製のTL022ですが、本機は何故かScript期のUSAメイド?のものが使われています。
トランジスタは日本製の2SC1849です。コンプレッサーの名機Rossにも使用されており、わざわざ日本製のトランジスタを選んでいるだけあってこだわりを感じます。