2019年の始まりから素晴らしいエフェクターを入手出来ました。
MaxonのOD-9、Tube Screamerです。
超定番品ではありますが、現在再生産されているリイシューモデルではなく1980年代前半に製造されていたヴィンテージマクソンです。
メーカーとモデル名こそ違いますが、中身は回路と部品を含めてIbanez TS-9と全く同じです。
Maxonは元々「日伸音波製作所」という会社が製造していたブランドで、Ibanezは海外輸出用に星野楽器が日伸音波製作所にOEM製造を委託して立ち上がったブランドです。
現在では星野楽器と日伸音波製作所はあまり関わりが無いようですが、リイシューモデルで同一個体の販売は昔と変わらずMaxonとIbanezに棲み分けてリリースしてくれています。
ヴィンテージMaxonの中でも、裏のラベルに黒いシールが使われてるモデルは初期モデルになります。
所謂「黒ラベル」と呼ばれます。
おおよそ1980-1983年ごろまで黒ラベル、その後販売終了するまでは白いラベルのものが販売されていました。
オペアンプはJRC4558Dの艶ありです。Ibanez TS-9で同じ時期の個体には当たり前のようにJRC4558Dが使われているのですが、Maxon OD-9はJRC2043Dが使われている個体が多いです。
管理人のは少しレアな部類です。
ちなみに何故かJRC2043Dの個体はあまり人気がなく、中古エフェクター市場でも比較的お安く入手することが可能です。
データシートを見ると、2043Dの方が優秀な気はするのですが、4558Dの方が歪みの奥にあるジリジリ感が強く音楽的な印象はありました。
TS-9にしてもOD-9にしても昔から改造の対象にされることが多く、フルオリジナルの個体は中々入手が難しいです。
管理人のOD-9はハンダに手をつけた形跡のない綺麗な個体です。
今後知人のTS-9を改造する際に一つの参考資料になるかと思います。
サウンドはかなり枯れたチューブスクリーマーといった印象で、歪みの奥にジリジリとしたノイズが混じって非常に音楽的な響きがします。
管理人が改造した現行品のTS-9と比較したら、全然違ったのでちょっと悔しいです。とはいえ純粋なブースターとして使うのであれば現行品の方が無難かもしれません。
めちゃくちゃパンチがあります。
同じ回路なんだからそんな違いあるわけないだろ、と言いたいですがヴィンテージはそんな一言では纏められないロマンと音の違いを弾いてて感じました。