久しぶりにエフェクター自慢館の更新です。
1980年代から1990年代にかけてmusitronics社からリリースされていた「MU-TRON 3」の復刻版です。
MU-TRON 3は伝説のベーシスト「BOOTSY COLLINS」(ブーツィーコリンズ)の使用で有名ですが、ギターでもかなりごきげんなサウンドです。
オリジナルMutronは、バッファの関係で音量が若干下がる、ノイズが乗るなどの難点がありましたが、復刻版モデルでは改善されています。
そのため、完全にオリジナルで復刻したわけではなく、アップデートされた製品と捉えたほうが良いでしょう。
何よりマニア心をくすぐる外観が最高です。Moogなど当時の未来志向なデザインが全面に出されており、エフェクターのコンパクト化が進んでいた時代に逆行してでかいサイズで製品化していることにこだわりを感じます。
業務用エフェクターといったほうが良いでしょう。
いわゆるエンベロープフィルターで、Electro Harmonix社製のQ-Tronに似たサウンドです。
オートワウに近いですがよりエグく太い印象で、オートワウよりも出来る幅が大きく別物と捉えられています。回路的にはCDSセルという、光を感知して抵抗値が変わる素子と、LEDを組み合わせたフォトカプラという仕組みで動いています。
ギターから流れる信号の強弱によってLEDの光が強弱し、CDSの抵抗値が変わることによってワウのようなエフェクトが掛かる仕組みです。
オリジナルは通常サイズの部品が使われていますが、復刻版は作業効率を考えて表面実装のチップ基盤になっています。
すこし残念ですが、Mutronの複雑で誤差が起きやすい回路を再現するには仕方がないですね。
スイッチ周りの配線も丁寧に絶縁されており、好印象です。
24Vのアダプターが最初からついていますが、電池駆動する場合は2つ電池が必要です。9Vの正負電源が必要なためです。
電池駆動の場合は合計18V、アダプターの場合は25Vなので、アダプターを使用したほうがパワフルにエフェクトがかかります。電池の場合もそれはそれでチープで面白いです。
内部のDIPスイッチを切り替えることで様々なサウンドに切り替える事ができます。管理人も色々試してみましたが、結局デフォルトの設定に落ち着きました。
普通のエフェクターとINとOUTが逆なのが面倒ですね。