数々のエフェクター自作職人さんたちが自作してますが、Z.VEX(ゼットヴェックス)のFUZZ FACTORYを、管理人も以前自作したのでご紹介します。
FUZZ FACTORYはZ.VEXの創設者、Zachary Vex氏が、FUZZ FACEを自作しているときに、失敗の産物で出来たエフェクターらしいです。
仕組みとしては、ゲルマニウムトランジスタのFUZZ FACEの回路の入力部分に、ブースター回路をインストールして入力部分で増幅させているだけです。
ゲルマニウム版のFUZZ FACEは、トランジスタのばらつきが多く、しっかりとトランジスタの増幅値を測定・選定して作らねばナイスなファズサウンドが出ないことが多いです。
しかし、入力部分のブースターがバッファの役割も果たし、安定した?動作が可能となっています。
外面の特徴はファズらしからぬコントロールの多さですね。
ファズ使いは男らしく深く歪ませる方が多いですが、本機はセッティングによって凶暴なファズサウンドから、爽やかなオーバードライブ、ファミコン的なピコピコサウンド、ただのノイズ、など様々な音色を作ることが可能です。
コントロールは左から、 ・VOLUME = 音量の調整 ・GATE = ブチブチ感のコントロール ・COMP = 音の潰れ具合のコントロール ・DRIVE = ゲインのコントロール ・STEM = 発信音のコントロール 盛りだくさんです。回路的にはVOLUMEとDRIVEが元のFUZZ FACEについていたもので、残りの3つがFUZZ FACTORY特有のものです。
オリジナルのFUZZ FACTORYも同じですが、結構中身はギュウギュウです。
部品数はそんな多くなくお手軽なお値段で作れますが、可変抵抗(ポット)が多い分ギュウギュウです。
オリジナルはAC128や、2N404などのゲルマニウムトランジスタと2N3904などのシリコン製トランジスタを使用してますが、管理人の自作品はSRC53という謎のゲルマニウムトランジスタと古い2N2925を使用しています。
SRC53は店員のお兄さんいわく、アメリカ軍製のトランジスタらしいです。hfeの数値が平均50程度と低めでFUZZ FACEには使いづらいかなって感じで余っていたのでちょうどよかったです。
オリジナルと比較しましたが、そんなに違いは感じませんでした。変わらず変態サウンド。
MUSEのマシュー・ベラミーさんがメインで使ってるらしいです。他にも長岡亮介さんやL’Arc~en~CielのKENさんがポイントで使用しているようです。
セッティングが難しい分、メインで使用している人は少ないかもしれませんが、ポイントの飛び道具としてバッチリなペダルだと思います。
現行品でも大丈夫?
自作したほうが遥かに安上がりですが、本家が製造しているものはゲルマニウムトランジスタのマッチングもされていると思うので、そっち買ったほうが良いかもしれません。
ゲルマニウムトランジスタは今どき安くはないので、マッチしたものはなかなか見つけるのは面倒でお金かかりますしね。
マッチしてないトランジスタで作ったものも味があっていいですが!