1970年代後半から1980年代前半にかけて、日本国産のエフェクターは中々カオスな市場で様々な隠れエフェクターが存在します。
本日ご紹介するのは、Maxon D&SⅡ OD-802というエフェクターです。
同じ名前で違う仕様のエフェクターが同じくMaxonからリリースされており、先日別記事で紹介しましたが中身は全くの別物です。
MXRライクな見た目のD&SⅡはメーカー側のジャンル分け通りディストーション系のサウンドですが、OD-802はディストーションというよりはオーバードライブ系の歪み方をするエフェクターです。 コントロールは左からディストーション、トーン、ボリュームで、ディストーションはゲイン系のつまみと同義です。
ディストーションと記載があるにも関わらず、そこまで歪まず、温かみのある太いサウンドがします。
中身をのぞいてみると、同時期に発売されていたTS808の基盤と似ています。使用されている部品も。
クリッピングダイオードが802にはゲルマニウムが使われていること、トーン回路とゲイン回路の順番が異なります。
オペアンプはオリジナルTS808と同じくマレーシア製のRC4558Pが使用されています。
ヴィンテージTS808とほぼ同じ部品が使われているため、TS808と同じ回路に改造する人が多いです。
知人が改造してるの弾いたことありますが、めっちゃよかったです。
しかし、元のOD-802も中々面白いサウンドで勿体無いのでヴィンテージを改造するのはやめましょう。
後世に残しましょう。
バッファスイッチ部分のFETは2sk121が使用されており、結構レアです。
サウンドは回路が似ているだけあってTS系の音色がしますが、ディストーションつまみを上げていくと荒々しくビッグマフのような歪み方をするので面白いです。