前の記事でエフェクターを買うならまずはオーバードライブを買うべきと言いましたので、今回は年間50台歪みエフェクターを自作し、ヴィンテージから最新のものまで月に必ず5台は買ってるというちょっと頭おかしいくらいエフェクターマニアの管理人がおすすめのオーバードライブをまとめたいと思います。
比較的手頃な値段で集めました。
目次
初心者が買うべきオーバードライブエフェクター9選!
BOSS / SD-1
後述するIbanez/TS-9と似た回路ながら、よりこちらのほうがリアリティのある音色です。
開発側の意図として、TS-9は正式にはTube Screamerといい、チューブアンプをブーストする目的で製造されたのに対し、BOSSのオーバードライブはアンプを問わずチューブアンプの歪サウンドを再現する目的で作られました。
あのジェフ・ベックさんも、前身モデルのOD-1を「まるで最高なマーシャルアンプを弾いているようだ」と称しています。
秘密はクリッピングダイオードを非対称にすることにより、独特なチューブアンプの波形を再現していることなのではないかと管理人は考えています。
ロック、ブルース、ジャズ・フュージョン、頑張ればメタルまで幅広くカバーできる素晴らしいオーバードライブかと思います。
最近何故か新品が値下げされたのもいいですね!おそらく上位機種のSD-1Wという「ワザクラフト」シリーズがリリースされたことによる調整かと思います。
BOSS SD-1W Waza Craft シリーズ
お金に余裕があればこちらのほうがおすすめです。普通のSD-1は台湾製ですが、本機はさらにアップグレードされた上に拘りの日本製らしいです。
BOSS / BD-2
歪量はSD-1と比較するとおとなしめですが、原音を損なわずにきれいにブーストしてくれます。ちなみに管理人が初めて買ったエフェクターでした。(もう10年以上前、、、) WeedやKeeleyなどのブティック系メーカーからも改造MOD品が出されているように、使用者も非常に多く人気のドライブペダルです。
回路的にはトランジスタを多数つないで増幅する「ディスクリート構成」になっており、歪すぎずクリーンなサウンドを狙うよう調整されているのかと思います。
前述のSD-1はチューブアンプのサウンドを再現しようとしているのに対し、BD-2はチューブアンプのブースターとしての役割を狙っているのかと思います。
後述のTS-9に対抗意識を出して作られたのかもしれませんね。
SD-1と同じくワザクラフトシリーズでアップグレードされていますので、お金に余裕があれば下記もおすすめです。
BOSS SD-1Wと同じく、元のBD-2をアップグレードして拘りの日本製です。音像もクリアになっていた印象でした。好みの問題ですが、管理人は普通のBD-2でも十分な印象です。
Rowin / オーバードライブ LEF-602B
作りも値段にしては安っぽさは感じられず、むしろ普通に15,000円位で売られていても気づけないのではないでしょうか。
小型化に成功した反面、電池の使用は不可になっているので、いいアダプターを用意してボードに組み込むとおすすめですね。
Ibanez / TS-9
むしろ彼が使っていた当時は他に使っているミュージシャンもあまりいなく、彼のおかげで伝説化、ロングセラー商品になったと聞いています。
前述しましたが、チューブアンプをブーストさせる役割を狙って開発されたからか、ナチュラルにウォームなサウンドで歪量を稼いでくれます。
バッファーも非常に優秀で、音にせずにただつないでいるだけという方もよく見ます。
あまりドライブつまみを挙げずにレベルつまみをガッツリ上げて、アンプを程よく歪ませて使うと非常にブルージーなサウンドになります。
今回紹介する中では一番使用者が多いペダルではないでしょうか?とりあえずTS-9を買っておけば間違いないかと思います。
兄弟機のようなものでTS-808というものもありますが、回路的にはほぼ同じで、808のほうが少し箱鳴り感が出る印象です。
Mad Professor / Sweet Honey Overdrive
Mad Professor マッドプロフェッサー エフェクター FACTORY Series オーバードライブ Sweet Honey Overdriv…
Mad Proffeserは世界的に人気の高いスウェーデン出身のエフェクター/アンプビルダーBjorn Juhl(ビョルン・ジュール)氏名義のエフェクターを、「カスタム・サウンズ」という楽器店を経営していたハリー・コスキさんのもとで00年12月から販売するようになったことに始まったそうです。
まさに独特な回路で今までご紹介してきた中でも異質な音色です。ダイナミックなトーンレンジを持ち、単体での歪みはもちろん、ブースター的な使い方をしても面白いかと思います。
THE最近のギターサウンドというイメージでサーフ系のロックをされている方が好んで使われているようです。
ナチュラルでレンジが広い分、コンプレッション感はそこまでないので、下手さが出てしまう印象がありますが、逆に使いこなせば一番かっこいい音色かと思います。
Fulltone / OCD
Fulltone社はハンドメイドエフェクター黎明期から活躍している老舗ブランドです。オーバードライブはもちろん、Supa-TremやUni-vibeのコピーなどロック全盛期に使われていた音色を再現し、更に改善することに長けたブランドです。
OCDは回路的にはTS-9に近いですがバッファトランジスタを排除し、よりギターの原音をブーストするという手法にしています。
クリッピングも独特でMOSFETトランジスタとゲルマニウムダイオードを非対称にするこだわりで、かなり元気なサウンドになっています。
使用している方はこれ以外使わない!という方もよくいらっしゃいます。それくらい人気なオーバードライブです。
ブースターとしてよりは単体の歪みとして使われるケースが多いようです。
管理人も自作してたまに使用していますが、非常に元気なオーバードライブです。
Leqtique / Maestoso
自作派の管理人としてはTS系のコピーはもうお腹いっぱいで自分で作ってしまえばいいや、というタイプだったのですが、楽器店で試奏して度肝を抜かれてそのまま購入して帰ってきました。
内部もめちゃくちゃに丁寧な仕事で、むしろ原価と販売価格考えると利益出ているのか?と思うくらいです。
若手ミュージシャンに大人気でかなり売れ筋のようです。
音量、歪量ともに非常に大きく、見た目もGoodなので持っているだけで人気者になれるかもしれませんね。
Electro Harmonix / Soul Food
実は彼らが考えた回路ではなく、伝説のオーバードライブ「Centaur」、通称ケンタウロスのコピー品のようです。(本物は20-35万程度します。。。) まさに王様サウンドでつなぐだけで音にしなくてもいい音になります。
秘密はバッファー回路を通っているのですが、バッファー回路のみ通常の9V電源ではなく、18V程度に昇圧された電源を通っているのです。
音痩せも皆無です。
単体で歪ませて使う人はあまり多くなく、ブースター的に使用する人が多いようです。
音色自体は非常にきらびやかで、Soul Foodの後につないだメインの歪みペダルのポテンシャルを最大限に発揮してくれることでしょう。
値段も本物と比べると非常にお手軽でいいですね。
ProCO / RAT2
ジェフベック先生も一時期使用しており、ガッツリした歪量を稼いでくれます。
少しファジーなタイプの歪ペダルですので、オーバードライブがなんかあわないんだよな、、、って人は一度試してみるといいかと思います。
ディストーションの中ではサステインは少ないほうなので、オーバードライブよりな使い方をすればまた違った音色になります。
フェンダー系のアンプよりは、マーシャル系のアンプに合う印象ですね。
オーバードライブのまとめ
いかがでしたでしょうか。
エフェクター初心者のうちは、エフェクターで無理やり歪み量を稼ぐなんてことをしちゃうかもしれませんが、オーバードライブはアンプの歪みをサポートしてくれるなんて使い方をするのがおすすめです。
歪むだけならディストーション使ったほうが良いですからね。